「若いときに頑張らないと取り返しがつかない」という話を聞くと、著者はある社長の話を思い出す。
その社長はすでに65歳を超えており、部下である役員も軒並み60歳以上、ほとんどの社員が50歳以上だった。不思議に思った著者がその理由を尋ねると、「ウチでは50歳以上の人しか採用しません」「人生を変えたい、という人だけを採用しています」と言う。社長は続けて、その真意を話してくれた。
「ふつうは『人生を変えたいなら、若いうちにやらないといけない』と言われていますが、人生を変えるのは、誰でも、いつでもできます」
誰でもいつでも人生を変えられるなんて、正直信じられない。そんな著者に対して、社長は人生を変えるための6つのことを教えてくれた。
1つ目は、人生を変えるのは、一発逆転の出来事ではなく、些細な日常の習慣であるということだ。「早起きをする」でも「仕事の電話を毎日10本かける」でも、なんでもいい。何かを続けることができたという自信が人生を変えていく。
2つ目は、さきほどの習慣が意識せずにできるようになったら、次の習慣に挑戦することだ。常に新しいことを始めよう。
3つ目は、続かない習慣はきっぱりやめて、次の習慣を設定することだ。「続かなかった」というのも、今後に生きる貴重なデータである。
4つ目は、決して他人のせいにしないことだ。自分の人生は自分で決めよう。
5つ目は、人に親切にすることだ。すべての変化は、人に親切にすることから始まる。
6つ目は、「人生を変えようと思った時点で、すでに人生は変わり始めている」と思うことだ。
「中年になったら人生は変わらない」という話を聞くたびに、著者はこれらの言葉を思い出し、勇気をもらっている。
「やってみたい」と「やってみた」の2つはまったく違う次元の話だ。いわば「やってみた」は科学で、「やってみたい」は迷信である。
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