ちょっとお疲れのあなたが読むだけでフワッと癒やされる本

精神科医が教えるラクな生き方
未読
ちょっとお疲れのあなたが読むだけでフワッと癒やされる本
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ちょっとお疲れのあなたが読むだけでフワッと癒やされる本
出版社
マイナビ出版

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出版日
2023年05月31日
評点
総合
3.5
明瞭性
3.5
革新性
3.0
応用性
4.0
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おすすめポイント

淡いピンクとライトブルーの優しい色味に包まれた表紙。まさに「読むだけでフワッと癒やされる本」というタイトルが示すとおり、著者の願いが正面から伝わってくる。メンタルが弱っている“ちょっとお疲れ”な時に手に取って、自分の心と上手に付き合い、自然にストレス解消できそうだ。

著者は精神科医、作家としてこれまでに43冊の本を出版している。情報発信によってメンタル疾患を予防しようと、心の健康に役立つ本を世に送り出してきた。しかし科学的根拠に基づいて行動変容を促す専門書も多く、読者からは「心が疲れている時は読むのがつらい」との声が寄せられたこともあるそうだ。そうした声が、本書のように「気軽に手に取れて、読むだけで癒される本」の誕生につながった。

かつての著者の作品のように、読んで得た知識を活かして行動に移す必要はない。ぼんやりとイラストを眺めるだけで優しい言葉が目に飛び込み、心を和ませる考え方が自然と身についていく。自分の悩みや心配ごとに近い内容が書かれたページから、自由に読み解いていくのもオススメだ。

改めて、言葉には心と体を柔らかく解き放つ力があるのだと感じられる。ストレスを100%消去することはできない。時には人生のスパイスとなって、役立つ場合もある。波風と上手にお付き合いしながら、しなやかに生きていくためのお守りのような一冊だ。

著者

樺沢紫苑(かばさわ しおん)
精神科医、作家。1965年、札幌生まれ。札幌医科大学医学部卒。2004年から米国シカゴのイリノイ大学精神科に3年間留学。帰国後、樺沢心理学研究所を設立。「情報発信によるメンタル疾患の予防」をビジョンとし、YouTube(45万人)、メルマガ(12万人)など累計80万フォロワーに情報発信をしている。YouTubeは、2014年から毎日更新、累計5千本以上の動画がアップロードされている。著書43冊。累計発行部数230万部。『アウトプット大全』はシリーズ累計90万部のベストセラー。近刊は『言語化の魔力』(幻冬舎)、「マンガでわかる『神・時間術』」(KADOKAWA)。

本書の要点

  • 要点
    1
    仕事、人間関係、キャリア、生き方。人は、日々さまざまな悩みや不安に囲まれている。そこから生まれてくるストレスをいかに解消するかについて、41の質問と具体的な対応策が提示されている。
  • 要点
    2
    「相手の長所も具体的に伝えた上で仕事を依頼する」「雑談を取り入れてみる」「3行日記を書いてみる」「睡眠・運動・朝散歩を続ける」など、自分ができるところから始めてみよう。

要約

職場の悩み、仕事の悩み

仕事を人に頼むことができません

本書は日々過ごす上で感じやすい悩みとそれへの回答の組み合わせでまとめられており、どこから読んでもよいようにできている。本要約では、いくつかピックアップして紹介しよう。

誰かに仕事を頼んだり、頼ったりすることが苦手な人は意外と多い。その背景には、相手との信頼関係の不足が潜んでいるかもしれない。「自分は信頼されていない」と相手にも思わせている可能性がある。お互いに信頼関係が築かれていれば、いつでも安心して頼ることができる。「まずは自分から心を開いて、相手を信頼すること」から始めてみよう。そうしてお互いに助け合ううち、少しずつ信頼関係が深まっていく。

あるいは、頼み方を工夫してみるのもよい。「先日、提出してもらった資料が素晴らしかった。またお願いしたい」など、相手に頼みたい理由とともに伝えると、相手も喜んでくれるはずだ。

在宅のテレワークで気分が下がります
FatCamera/gettyimages

コロナ禍を経て働き方が多様になり、新たな課題も浮かび上がっている。在宅ワークが続いて気分が落ち込み、たまにオフィスへ出社すると気分が良くなる。そうした現象が起きているという。

これは「孤独」の問題だ。人と人が対面で出会うと、そこには非言語コミュニケーションが発生する。表情や口調、視線、雰囲気などの非言語情報は、PCのモニター越しだとキャッチしにくい。視線を合わせると、癒し物質である「オキシトシン」が分泌される。だから、リアルで人と会うだけで癒しになるのだ。オキシトシンが少なくなると、人はストレスを感じやすくなる。

こうした孤独からくるストレスに対しては、「気分改善効果が高い」とされる「生産性のない雑談」をオススメしたい。現代社会は生産性ばかり追求し、ムダを排除しようとする。その結果、疲労も生じてしまう。リモートの会議であっても、最初の数分を雑談に当てるなどしてみよう。

会社を辞めたい。でもスキルもキャリアもない

サクッと会社を辞める人もいれば、なかなか辞めない人もいる。スキルもキャリアもパッとせず、決断ができない……。今苦労すれば将来役に立つものを得られるとわかれば、いざという時が来るまで仕事を頑張れるかもしれない。そこで著者は、会社を辞めたくなったときに「3カ月後に出す辞表を書く」ことを勧めている。

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要約公開日 2023.10.27
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