お金と幸せの関係を調べた有名な研究によると、年収200万円が400万円に増えると幸福度は大きくアップするが、年収800万円が1600万円になっても、幸福度はそれほど変わらない。また、宝くじの高額当選者の幸福感が持続するのは、たった2カ月であるという。
お金や成功、地位や名誉などを手に入れたときは、ドーパミンという神経伝達物質が分泌される。しかし、この「ドーパミン的幸福」はもってせいぜい2〜3カ月ほどだ。
一方、幸福感が減りにくい幸福もある。人との交流やスキンシップなどで感じられる「オキシトシン的幸福」だ。赤ちゃんを抱っこしたり楽しく会話したり、ボランティア活動をして幸せな気分になれるのは、このとき脳内物質オキシトシンが分泌されているからだ。オキシトシン的幸福は、劣化しづらいのが特徴だ。
より幸せになるには、2つの幸福を掛け合わせるといい。つまり、「感謝」の気持ちを持ってお金と付き合うのである。たとえば、営業で商品が売れたら単に喜ぶのではなく、お客様、社員、ビジネスパートナーなど関わる人たちみんなに感謝をすることで、持続的な幸福を味わえるだろう。
著者は56歳の秋、東京から伊勢神宮まで370kmを6日かけて自転車で走破した。大学時代に自転車の経験はあったものの、久しぶりのチャレンジで不安もあった。しかし無事走りきることができて、大きな満足と達成感を得られたという。著者はこの経験を通して、いくつかの気づきを得ることができた。
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