精神科医がすすめる

これからの生き方図鑑

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これからの生き方図鑑
出版社
出版日
2023年07月30日
評点
総合
3.7
明瞭性
4.0
革新性
3.0
応用性
4.0
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おすすめポイント

未来は誰にも予想できない。しかし、未来に向かって生きていかなければならないのも、私たちの宿命だ。自分の人生ひとつとっても、仕事や収入、健康、人間関係など、ほとんどの人は「これから」に対してなんらかの不安を抱えているのではないだろうか。

ただ、先の出来事はわからなくても「自分自身」を変えることはできる。自分の生き方や考え方を変化させることで、より幸せな人生を送れるようになるのも、また事実である。

本書は、『アウトプット大全』『言語化の魔力』など数々のベストセラーを発し、精神医学の知識をわかりやすく説くことで人気を博す樺沢紫苑氏による一冊だ。幸せ、自己成長、働き方、そしてメンタルヘルスまで、「これから」の人生をよりよくするための47のコツを、「図鑑」のようにイラスト入りで紹介している。いずれのコツも難しいものではなく、日々の習慣や行動、考え方をほんの少し変えるといった、手軽にできてしまうものばかりだ。

また、現在の自分が抱えるコンプレックスや悩みの解消法にもページを割いている。行動できない自分の変え方や職場の人間関係の対処法など、「これから」だけでなく「今」にもフォーカスしているところが嬉しい。

本書では、「行動すること」の重要性を繰り返し説いている。0を1にすることは、1を10にするよりも大変だ。本書の内容で「気になる」「面白そう」と感じたものがあれば、ひとつでいいからやってみてほしい。その小さな歩みが、幸せな未来への一歩となるのである。

著者

樺沢紫苑(かばさわ しおん)
精神科医、作家。
1965年、札幌生まれ。札幌医科大学医学部卒。2004年から米国シカゴのイリノイ大学精神科に3年間留学。帰国後、樺沢心理学研究所を設立。「情報発信によるメンタル疾患の予防」をビジョンとし、YouTube(45万人)、メルマガ(12万人)など累計90万フォロワーに情報発信をしている。YouTubeは、’14年から毎日更新、累計5000本以上の動画がアップロードされている。著書44冊。累計発行部数230万部超。『アウトプット大全』(サンクチュアリ出版)はシリーズ累計90万部のベストセラー。近刊は『言語化の魔力』(幻冬舎)、『マンガでわかる「神・時間術」』(KADOKAWA)、『ちょっとお疲れのあなたが読むだけでフワッと癒される本』(マイナビ出版)。

本書の要点

  • 要点
    1
    お金や地位などで得られる「ドーパミン的幸福」は長続きしない。一方、ふれあいや感謝で感じられる「オキシトシン的幸福」は低減しにくい。より幸せを感じたいなら、両者を組み合わせた幸福感を追求するといい。
  • 要点
    2
    行動できる人になるには、「目標を低く設定する」「行動を細分化する」「ハードルを下げて最初の一歩を踏み出す」ことが重要だ。
  • 要点
    3
    職場の人間関係はマイナスでなければいい。ソリの合わない人と無理して仲良くする必要はない。
  • 要点
    4
    悩み解消のポイントは「言語化」だ。ポジティブな言葉を意識的に使う、つらい感情を言葉にして吐き出すなど、言葉にすることで悩みの9割は解消される。

要約

【必読ポイント!】もっと幸せになる生き方

感謝の気持ちでお金と付き合う

お金と幸せの関係を調べた有名な研究によると、年収200万円が400万円に増えると幸福度は大きくアップするが、年収800万円が1600万円になっても、幸福度はそれほど変わらない。また、宝くじの高額当選者の幸福感が持続するのは、たった2カ月であるという。

お金や成功、地位や名誉などを手に入れたときは、ドーパミンという神経伝達物質が分泌される。しかし、この「ドーパミン的幸福」はもってせいぜい2〜3カ月ほどだ。

一方、幸福感が減りにくい幸福もある。人との交流やスキンシップなどで感じられる「オキシトシン的幸福」だ。赤ちゃんを抱っこしたり楽しく会話したり、ボランティア活動をして幸せな気分になれるのは、このとき脳内物質オキシトシンが分泌されているからだ。オキシトシン的幸福は、劣化しづらいのが特徴だ。

より幸せになるには、2つの幸福を掛け合わせるといい。つまり、「感謝」の気持ちを持ってお金と付き合うのである。たとえば、営業で商品が売れたら単に喜ぶのではなく、お客様、社員、ビジネスパートナーなど関わる人たちみんなに感謝をすることで、持続的な幸福を味わえるだろう。

非日常的なことにチャレンジする
photoschmidt/gettyimages

著者は56歳の秋、東京から伊勢神宮まで370kmを6日かけて自転車で走破した。大学時代に自転車の経験はあったものの、久しぶりのチャレンジで不安もあった。しかし無事走りきることができて、大きな満足と達成感を得られたという。著者はこの経験を通して、いくつかの気づきを得ることができた。

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要約公開日 2023.10.30
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