雑談が上手い人が話す前にやっていること

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雑談が上手い人が話す前にやっていること
出版社
出版日
2023年10月12日
評点
総合
3.5
明瞭性
3.5
革新性
3.0
応用性
4.0
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おすすめポイント

毎日の会話において雑談が占める割合は意外と多く、その役割は大きいものだ。家族や友人との雑談の重要性は言うまでもないが、仕事においても、雑談は人間関係を良好なものにしたり、新たなアイデアにつながったりすることがある。

ところが、多くの会社で研修講師を務めてきた著者、ひきたよしあき氏によれば、会社におけるコミュニケーションの悩みランキング1位は「雑談が苦痛」だそうだ。そんな人も、本書を読めば、「雑談が苦痛」という気持ちがずいぶんやわらぐだろう。

著者は博報堂でクリエイティブディレクターとして数々のCMを手がけてきたひきたよしあき氏だ。大手企業などのスピーチライターとしても活動し、『5日間で言葉が「思いつかない」「まとまらない」「伝わらない」がなくなる本』などのベストセラーも生み出してきた、コミュニケーションのプロである。そんな著者だが、もとは雑談が苦手だったという。だからこそ、本書のメソッドは信頼できるものだ。

日々の生活や仕事において、雑談を避けて通ることはできない。雑談が苦手でなくなれば、格段にストレスが減ることだろう。「初対面の人と話せない」「沈黙が怖い」「相手の話にどう反応していいかわからない」といった悩みを抱える人や、コロナ禍で人と会う機会が減り、雑談力が落ちたと感じている人におすすめしたい一冊だ。

ライター画像
鈴木えり

著者

ひきたよしあき
コミュニケーション コンサルタント。
スピーチライター。
大阪芸術大学芸術学部放送学科 客員教授。
早稲田大学法学部卒業。博報堂に入社後、クリエイティブディレクターとして数々のCMを手がける。
政治、行政、大手企業などのスピーチライターとしても活動し、幅広い業種・世代の価値観、世代間のギャップ、言葉遣いの違いなどを分析し、コミュニケーション能力が高まる方法を伝授する。
また、大阪芸術大学、明治大学、慶應MCCなどで教え、「はじめて『わかった!』と心の底から思えた講義」「一生ものの考える力が身につく」と学生や社会人から支持を集める。
教育WEB「Schoo」では毎回事前予約が約20,000人、朝日学生新聞社「みんなをつなぐ新聞WEB」では、毎回1,200人近い子どもと保護者が参加する人気。
著書に『5日間で言葉が「思いつかない」「まとまらない」「伝わらない」がなくなる本』(大和出版)、『大勢の中のあなたへ』(朝日学生新聞社)、『トイレでハッピーになる366の言葉』(主婦の友社)など。

本書の要点

  • 要点
    1
    雑談では、必ずしも自分から話をする必要はない。相手の話を聞くだけでもいいし、うなずいたり笑ったりツッコんだりして、みんなの会話を一緒になって楽しむ「観覧者」という役割も重要だ。
  • 要点
    2
    「あぁ、この人とは合わない」と思っても、意見をぶつけるのではなく、とりあえず共感を示そう。具体的には、「そうですねぇ」「いい感じですねぇ」「困りますねぇ」と語尾を伸ばしたり、「わかります」という言葉を使ったりする。
  • 要点
    3
    「自分語り」は嫌われがちだが、失敗談とV字回復の物語は例外だ。失敗から学んだことをセットにして話すのも喜ばれる。

要約

雑談がラクになる心がけ

「観覧者」としての役割を果たす

雑談には、「話す人」だけでなく、それを受けとめる「聞く人」も必要だ。話すのが苦手なら「聞く人」になればいい。

「話す人」と「聞く人」に加えて、雑談には「観覧者」という役割もある。話す人、その話を聞く人の他に、「そのやりとりを楽しむ人」という観覧者がいてこそ、さらに話が盛り上がっていくのだ。

うなずいたり笑ったりツッコんだりして、みんなの会話を一緒になって楽しむ――観覧者も雑談において必要な役割である。

店員さんに「ありがとう」と言う

家ではよくしゃべるのに、外に出ると全然しゃべれない人がいる。自分に自信がなかったり、知らない人に心を開くのが苦手だったり、失敗するのが怖かったりして、なかなかうまくコミュニケーションが取れない人だ。

その解決策は、知らない人(利害関係がない人)にあいさつをしてみることだ。具体的には、コンビニやスーパーで店員さんに「ありがとう」と言う習慣をつけるとよい。外食したときは、帰り際に「おいしかった。ありがとうございました」と声をかけよう。

知らない人にあいさつするようになると、他者に対する心の壁が低くなり、脳が「雑談ができるモード」に切り替わっていく。

「私のせいで」という考えは捨てる
lielos/gettyimages

誰かに話しかけてもらっても、気の利いた返事ができず、会話が止まってしまう。そんな自分にストレスを感じる――このような心情を、著者は「雑談罪悪感」と名づけている。

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要約公開日 2023.12.25
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