世界の一流は「雑談」で何を話しているのか

未読
世界の一流は「雑談」で何を話しているのか
世界の一流は「雑談」で何を話しているのか
未読
世界の一流は「雑談」で何を話しているのか
出版社
クロスメディア・パブリッシング

出版社ページへ

定価
1,738円(税込)
出版日
2023年04月01日
評点
総合
3.7
明瞭性
4.0
革新性
3.5
応用性
3.5
要約全文を読むには会員登録ログインが必要です
ログイン
本の購入はこちら
書籍情報を見る
本の購入はこちら
おすすめポイント

『世界の一流は「雑談」で何を話しているのか』という本書のタイトルを見て、読む前はグローバル社会で求められる教養についての本かと想像したが、その中身は非常に具体的かつ実践的な本であった。本書の著者は、人材開発・組織改革のプロであり、『NEW ELITE』などのベストセラーを持つピョートル・フェリクス・グジバチ氏だ。本書では豊富なグローバル経験をもとに、ビジネスにおける「雑談」に切り込んでいる。

要約では本書から、主に3つの観点を紹介する。1つ目は、「海外と日本の雑談の違い」だ。海外のビジネスシーンにおける「雑談」とは、単なるおしゃべりではなく、明確な意図を持って行われるコミュニケーションであるという。あくまでビジネスの目的を達成する手段であり、雑談のために「下準備」もするといったことに驚かされた。

2つ目は「社内の雑談」であり、著者がかつて在籍したグーグルの事例が挙げられている。社内コミュニケーションを重視するグーグルは、会社が社員同士の雑談を促している。トップ企業の取り組みを知ることは、生産性を上げるヒントになるだろう。

3つ目は「社外の雑談」である。ここでは、商談における雑談のポイントが詳しく書かれている。雑談のはじめに行う「確認事項」など、日本ではなかなか知り得ない情報が満載だ。

本書を読むと、雑談に対する新しい視点が得られるだろう。「雑談が苦手」というビジネスパーソンにこそ、読んでほしい一冊だ。

ライター画像
河合美緒

著者

ピョートル・フェリクス・グジバチ(Piotr Feliks Grywacz)
連続起業家、投資家、経営コンサルタント、執筆者。プロノイア・グループ株式会社 代表取締役、株式会社TimeLeap取締役、株式会社GA Technologies社外取締役。
モルガン・スタンレーを経て、Googleで人材開発・組織改革・リーダーシップマネジメントに従事。2015年に独立し、未来創造企業のプロノイア・グループを設立。2016年にHRテクノロジー企業モティファイを共同創立し、2020年にエグジット。2019年に起業家教育事業のTimeLeapを共同創立。ベストセラー『NEW ELITE』他、『パラダイムシフト 新しい世界をつくる本質的な問いを議論しよう』『世界最高のコーチ』など執筆。ポーランド出身。

本書の要点

  • 要点
    1
    日本では「雑談」を、本題に入る前の「潤滑油」や場を和ませるための会話と考えるが、世界のビジネスでは、成果を出すための「武器」として使われる。そのため、会話の目的を明確にして、入念に事前準備をして臨む必要がある。
  • 要点
    2
    社内の雑談はチームメンバーの働き方に影響を与え、生産性を高める。グーグルでは、社内の雑談を促すための様々な施策が取られている。
  • 要点
    3
    商談における雑談の目的は、「つながる」「調べる」「伝える」「共有する」の4つである。

要約

「雑談」とは何か?

雑談は「創造的なコミュニケーション」
jacoblund/gettyimages

ポーランド生まれの著者は、ドイツ、オランダ、アメリカで暮らした後、23年前に来日した。日本ではモルガン・スタンレーやグーグルなどで人材育成や組織開発に従事してきた。

著者はこれまで数多の日本人ビジネスマンと接してきたが、奇妙に感じることがあった。それは、多くのビジネスマンが「今日は暑いですね」「今日は本当に寒いですね」といったフレーズから会話を始めることである。日本は四季のある国だから、季節の移り変わりを大事にしているのかと思ったが、天気の話は「雑談」を始めるための常套句であることに気がついた。

日本における雑談は、本題に入る前の「潤滑油」であり、場を和ませたり緊張感を緩和するためであったりする。一方、英語では「small talk」や「chat」が雑談と近い意味を持つが、そのニュアンスは日本語とは異なる。

グーグルではよく「chat」が行われていたが、互いの課題やプランをシェアして目指す成果や問題を明確にするといった、「ざっくばらんな情報交換」が目的であった。つまり、雑談は「行動や意識を変化させるような創造的なコミュニケーション」、いわば「dialogue」に近いものなのだ。

世界基準のビジネスでは「明確な意図を持ち、そこに向かって深みのある会話ができる人」が「雑談の上手い人」である。もしあなたが「目的のない会話」が苦手だとしたら、会話にしっかりした目的を定めることで、「雑談」を武器に変えることもできるだろう。

日本の雑談、海外の雑談

「自己開示」で信頼関係を築く

日本の雑談には「定番のフレーズ」が多い。「お疲れさまです」「いつもお世話になっております」「お元気ですか?」「お陰様で、元気にやっています」などがそれに当たる。外国人から見ると、3分の1は必要がないような決まりきった言い回しが多い。

英語でも「How are you ?」に「I'm great, thank you.」と答えるなど、定番のフレーズがあるが、著者の母国では「How are you ?」と聞いたら、個人的な事情を開示しながら答えるのが一般的だという。「今日は暑いですね」という内容にも「そうですね」と返すのではなく、「これだけ暑いと週末は何をしますか?」などと、話を広げるように会話する。

自己開示とは、自分の「思い」や「考え方」を素直に伝えることである。自己開示をすることで、相手に自分はどんな人物かを知ってもらい、心理的距離を縮め、信頼関係を築くことに役立てているのだ。

もっと見る
この続きを見るには...
残り3057/4115文字
会員登録(7日間無料)

3,400冊以上の要約が楽しめる

要約公開日 2024.01.09
Copyright © 2024 Flier Inc. All rights reserved.
一緒に読まれている要約
はじめる習慣
はじめる習慣
小林弘幸
未読
1年・1カ月・1週間・1日の時間術
1年・1カ月・1週間・1日の時間術
吉武麻子
未読
雑談が上手い人が話す前にやっていること
雑談が上手い人が話す前にやっていること
ひきたよしあき
未読
一生使える「文章の基本」
一生使える「文章の基本」
木山泰嗣
未読
仕事は初速が9割
仕事は初速が9割
越川慎司
未読
しないことリスト
しないことリスト
pha
未読
質問の一流、二流、三流
質問の一流、二流、三流
桐生稔
未読
替えがきかない人材になるための専門性の身につけ方
替えがきかない人材になるための専門性の身につけ方
国分峰樹
未読
法人導入をお考えのお客様