竹取物語
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出版社名なし
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評点
総合
3.8
明瞭性
4.0
革新性
4.5
応用性
3.0
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おすすめポイント

日本最古の物語といわれる『竹取物語』。童話『かぐや姫』としても有名なこの古典文学を、AI要約として試みた。原文には、昭和初期に和田万吉が再編したものを採用している。

今回はChatGPTの最新版「ChatGPT-4o」を使用した。ちょうど1年前に初めてのAI要約をした時と比べると、驚くほど出力スピードが速く、そして文章もなめらかだった。

手順は次のとおりである。まず、原文をGPTに「現代文に直して」と「翻訳」してもらう。そして、その現代語訳を竹取物語の場面に合わせて区切り、要約してもらった。その要約文をもとに、原文を照らし合わせながら編集者が仕上げていったのが、以下に掲載される「要約」だ。

これまで何度かAI要約を手がけてきたが、ここまで「楽できた」のは初である。短い話のため流し込むテキストが少なかったことや、編集者自身もあらすじを知っていることから確認しやすかった……などの良い条件が揃っていたとはいえ、最後の整えの前段階まですべてAIにおまかせできたのは画期的だ。

では今回“人間の編集者”は何をしたかというと、「味つけ」である。AIは入力した情報をまんべんなく拾ってあたりさわりなくまとめてしまうため、どうしても味気なくなってしまう。だが、物語というものは一本の単調な道ではない。ここぞという場面を膨らめたり感情を込めたりして彩を添えるのは、人間の役目なのだと感じた。

日本人なら誰もが知る古く懐かしい物語を、AI要約で楽しんでいただきたい。

ライター画像
AI要約 with フライヤー編集部

著者

和田万吉(わだ まんきち)
1865年生まれ。国文学者・図書館学者・書誌学者。日本に図書館学を取り入れた人物として知られる。『竹取物語』を現代語(当時)に再編をした。

本書の要点

  • 要点
    1
    竹取の翁は竹やぶで光る竹を見つけた。切ってみると、三寸ほどの美しい女の子が出てきた。翁は女の子を家に連れて帰り、おばあさんと大切に育てた。女の子は「なよ竹のかぐや姫」と名づけられた。
  • 要点
    2
    五人の高貴な男(石作の皇子、車持の皇子、右大臣阿倍御主人、大納言大伴御行、中納言石上麻呂)はかぐや姫を妻にしたいと言い寄った。かぐや姫はそれぞれに難題を出し、それをかなえてくれた人と結婚する約束をした。
  • 要点
    3
    月の都から来たかぐや姫は「八月の十五夜、月に帰らなければならない」と悲しんだ。翁たちは必死に引き留めるもその甲斐むなしく、かぐや姫は迎えの人たちに連れられて天へと昇って行った。

要約

【必読ポイント!】なよ竹のかぐや姫

竹取の翁、光る竹に美しい女の子を見つける
BIHAIBO/gettyimages

むかしむかし、「竹取の翁」と呼ばれるおじいさんがいた。本名は「讃岐の造」であったが、竹を切って商売をしていたため竹取の翁と呼ばれていた。

ある日、竹取の翁は竹やぶで光る竹を見つけた。切ってみると、竹の中に三寸(約9センチ)ほどの美しい女の子がいた。「天から授かった子だ」と思った翁は女の子を連れて帰り、妻のおばあさんと喜んだ。ふたりはその子をかごに入れて大事に育てた。

それからも翁はいつものように竹を取って過ごしていたが、不思議なことが起きるようになった。竹の節と節の間に、黄金が入っている竹を見つけるようになったのだ。黄金の竹は何度となく見つかり、翁の家は次第に裕福になっていった。

竹から出てきた女の子はすくすくと大きくなり、三カ月ほどで一人前の女性になった。女の子はさらに美しさを増し、家の中は隅から隅まで光り輝いた。

ふたりはふと、女の子に名がないことに気づき、名づけ親に頼むことにした。女の子には「なよ竹のかぐや姫」という名が授けられ、翁たちはたくさんの人たちを招いてお祝いをした。

かぐや姫、男たちに無理難題を突きつける

美しいかぐや姫の噂は広まり「妻にしたい」「一目姿を見たい」という男たちが家の周りに集まってきた。しかし家の人は取り合わず、男たちはやきもきした。

その中には昼夜を問わず張り込んで、かぐや姫に想いを伝えようとする熱心な男が五人いた。石作の皇子、車持の皇子、右大臣阿倍御主人、大納言大伴御行、中納言石上麻呂である。彼らはいずれも高貴な身分の男性で、かぐや姫に近づこうとあの手この手を使ったが、会うことはできなかった。

ある日翁は、思い切って姫に言った。「今日まで育ててきた私を親と思って聞いてくれ。私は七十歳を過ぎ、いつ死ぬかわからない身だ。今のうちに良い婿を取って心残りのないようにしたい。こんなにも姫を想う殿方がいるのだから、この中から良い人を選んではどうだろう」。

姫は「私の心にかなう深い志を見せた方でなければ、夫にすることはできません」とかぶりを振った。そして「私の欲しいものを持って来てくれた人と結婚することにします」と言った。

翁は五人にそのことを告げると、彼らは二つ返事で承諾した。しかし、姫の注文は非常に難しいものであった。石作の皇子には「インドにある仏の御石の鉢」、車持の皇子には「蓬莱の山にある銀の根・金の茎・白玉の実を持った木の枝」、阿倍右大臣には「中国にある火鼠の皮衣」、大伴大納言には「龍の首についている五色の玉」、そして石上中納言には「燕の持っている子安貝」を求めたのだ。

五人はがっくりと肩を落として帰って行った。

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要約公開日 2024.06.29
Copyright © 2025 Flier Inc. All rights reserved.ChatGPTを利用しつつ、人の手でリライト·編集を加えてオリジナルのコンテンツにしており、本コンテンツの著作権は当社に帰属します
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