1冊まるごと「完コピ」読書術
今度こそなりたい自分になる!
1冊まるごと「完コピ」読書術
1冊まるごと「完コピ」読書術
出版社
出版日
2024年12月19日
評点
総合
3.7
明瞭性
4.0
革新性
3.5
応用性
3.5
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おすすめポイント

あなたの手元には、何冊の「買っただけで読んでいない本」「最後まで読めずに投げ出した本」があるだろうか。そんな本が増えるたび、頭を抱え、自己嫌悪に陥ってしまうかもしれない。

そんな人に読んでほしいのが本書だ。著者が提唱する「完コピ読書術」で読む本は、たった1冊だけ。ただし、その1冊を熟読し、そこに書かれているノウハウを徹底的に実践するのだ。

そもそも、私たちは何のために実用書を手に取るのだろう。それは、「なりたい自分」があるからだと著者は説く。本は「読んで、わかる」がゴールではない。目指すべきはその先の、「なりたい自分」になることだ。そのためには本をただ漫然と読むだけでなく、実践に移すためのノウハウが必要になる。そして、本に書かれていることを自分の血肉にするには、多読よりも、たった1冊の「師匠本」との出会いこそが重要だという。

著者は自らが「普通の凡人」だからこそ、誰でもできる読書術が編み出せたのだと語る。この言葉には説得力がある。読書初心者はもちろん、これまで多くの本を読んできた人にとっても、新鮮な読書体験となるだろう。師匠本をどう選書し、「奥義」を特定し、実践に移していくべきなのか。そのステップをぜひ試してみていただきたい。

世の中には素晴らしい本があふれている。その「知」をより深く自分のものにするために、「完コピ読書術」はうってつけだ。

ライター画像
千葉佳奈美

著者

あつみゆりか(あつみ ゆりか)
大人の学びプロデューサー。1976年、米国ボストン生まれ。3児の母。人の学びを科学するSoZo(ソウゾウ)株式会社代表取締役/マイナビウエディング元編集長。
25歳で結婚出産を経験。3年の専業主婦期間を経て、復職したときにはビジネスパーソン劣等生。もがき苦しんだ末に1冊だけをやり抜く「完コピ読書術」を考案し、以後、人生が変わり始める。
現在は、社会人の学びを提供する事業を複数展開。ブライダル業界ではWEBマーケティング第一人者として各業界紙の連載や講演を行ないながら業界のマーケター育成に尽力するほか、企業向け研修eラーニング「SDGsビジネスラーニング」事業と、メンバー全員を売れる営業にする仕組みづくり「セールスイネブルメント」事業を展開。2万5000人以上の社会人に学びを提供している。

本書の要点

  • 要点
    1
    本は「読んで、わかる」がゴールではない。ゴールは「なりたい自分」になることだ。そのためには1冊の「師匠本」を決め、その内容を徹底的に実践するべきだ。これが「完コピ読書術」である。
  • 要点
    2
    「完コピ読書術」は次の4つのステップで行う。ステップ1:「なるほどリスト」の作成、ステップ2:「奥義」の特定、ステップ3:「滝行」の実行、ステップ4:「特訓プログラム」の構築と実行

要約

1冊だけをとにかく実践する「完コピ読書術」

「多読」はスキル習得には不向き

「なりたい自分」になるために本を手に取る人は多いだろう。しかし、どんなに本を読んでも、変われないことがある。そんなとき自分を責めてしまうが、悪いのはあなたではない。正しいやり方さえ身につければ、誰でも変わることができる。そのための方法が、「完コピ読書術」だ。「完コピ読書術」では、1冊の本を「師匠本」として選び、その本に書いてあることをとことんやり抜く。そうすることで、誰でも読書を実践に結びつけることができるようになる。

まずは「多読はエライ」という思い込みを捨てよう。たくさんの本を読む多読は、情報収集には有効だが、スキルを身につけるには不向きである。それよりも、1冊に書かれたノウハウを何度も実践したほうが効果的である。

「ハズレ本」は存在しない
west/gettyimages

何冊もの本に手を出したくなるのは、1冊の本だけを信用することができない、あるいは、もっといい本があるのではないかと思ってしまう心理があるからだ。本を選ぶ自分自身の感覚が信用できないのである。

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要約公開日 2025.05.26
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