決定版 仕事は「段取りとスケジュール」で9割決まる!
決定版 仕事は「段取りとスケジュール」で9割決まる!
決定版 仕事は「段取りとスケジュール」で9割決まる!
出版社
明日香出版社

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出版日
2025年03月21日
評点
総合
3.5
明瞭性
3.5
革新性
3.0
応用性
4.0
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おすすめポイント

時間通りに仕事が終わらないのは、自分のがんばりが足りないからだ――。そう考えている人にこそ、本書を手に取ってほしい。

本書は、2018年に出版されたロングセラー『仕事は「段取りとスケジュール」で9割決まる!』の増補改訂版である。AI時代に即した内容を加え、「決定版」としてリニューアルされた。

著者によれば、「時間通りに仕事が終わらないのは、やり方がズレているから」だという。やるべきことは増えているのに、残業規制によって長時間働くことも難しくなっている。それでも「がんばれば、なんとかなる」と、従来と同じ方法を続けていては成果が出ないのも当然である。

さらに、最近では生成AIを業務に活用する動きも活発になってきた。効率的に仕事を進めるためには、最新技術を取り入れることが不可欠であり、仕事の進め方や考え方も時代に応じてアップデートしていく必要がある。

とはいえ、本書の根底にある主張は変わらない。「やらないことを決め、いかに時間を大切にするか」が鍵である。目の前のタスクにすぐ取りかかるのではなく、自分がやるべきこと、やらなくてよいことを仕分けること。それこそが「仕事の段取り」の基本である。

根性論ではなく、仕組みによって効率化を図る。本書にはそのためのスキルが詰まっている。読み終える頃には、仕事や時間、そして人生に対する意識がきっと変わっているはずだ。

ライター画像
Naoko Kubota

著者

飯田剛弘(いいだ よしひろ)
ビジネスファイターズ合同会社CEO
一般社団法人中小企業AI活用協会 代表理事
一般社団法人ライフウィズスポーツ協会 理事

愛知県生まれ。南オレゴン州立大学卒業後、インサイトテクノロジー入社。インド企業とのソフトウェア共同開発プロジェクトに従事。その傍ら、プロジェクトマネジメント協会(PMI)の標準本を出版翻訳。
マーケティング担当になってからは、データベース監査市場でシェア1位獲得に貢献(ミック経済研究所)。外資系企業のFAROでは、日本、韓国、東南アジア、オセアニアのマーケティング責任者を務める。ビジネスファイターズ合同会社を設立。
現在は、マーケティングやAI活用のコンサルティングやアドバイザー、講演研修を行いながら、公的機関や民間企業や団体で、プロジェクトマネジメントやスケジュール管理の研修など、人材教育にも力を入れている。また、中小企業AI活用協会の代表理事として、AIの普及にも尽力し、中小機構やあいち産業振興機構などの公的機関で経営相談も行う。
著者に『PMBOK対応 童話でわかるプロジェクトマネジメント』(秀和システム)など7冊ある。

本書の要点

  • 要点
    1
    仕事のスケジュール管理は、作業やタスクの仕分けからはじめる。やらないことを決めてやるべき仕事に集中すると、短期間で成果を出すことができる。
  • 要点
    2
    仕事の優先順位を決める際には、所要時間や関係者の動きを踏まえ、デッドラインから逆算して決めるとよい。
  • 要点
    3
    1日に使える時間には限りがある。すべての依頼に応じるのではなく、「イエス」または「ノー」の理由を考えてから返答する習慣を持ちたい。
  • 要点
    4
    目標を設定する際には、ゴールを具体化する手法「スマートゴール」が有効だ。

要約

【必読ポイント!】短期間で成果が出る「仕事の仕分け術」

仕分け1:何をすべきかを決める

仕事のスケジュール管理は、作業やタスクの「仕分け」からはじまる。限られた時間内で成果を上げるためには、集中すべき対象を明確にすることが重要だ。

仕事が遅れる原因のひとつは、仕事を抱え込みすぎることにある。今抱えている業務は、本当に自分がやるべき仕事なのだろうか。もし成果に影響しないものであれば、思い切って手放すべきである。

自分がやるべき仕事に集中するには、他者への依頼を検討することが有効だ。自分以外の人でも対応可能な業務であれば、積極的に任せるようにしたい。その際には手順書やマニュアルを整備し、誰が行っても同じ成果が得られるように工夫すればいい。

依頼する際には、「いつまでに」「何を求めているのか」を明確に伝えることが肝要だ。適切に依頼ができれば、業務全体の効率化が図れ、結果として時間の短縮にもつながるのである。

仕分け2:いつやるかを決める
grinvalds/gettyimages

やるべきことを絞り込んだら、「いつやるか」を決めてカレンダーに予定を入力していく。カレンダーはグーグルやアウトルックなどの、デジタルツールを活用するのが望ましい。時間軸で管理できるため、いつ何をすべきかが一目で把握できるからである。

次の3つの観点をもとに、「今すぐやるべきこと」と「健全な先送り」を組み合わせて、タスクを仕分けていこう。

(1)5分以内に終わる仕事は、その場ですぐに処理する。

(2)15分以上かかり、かつ締め切りのある仕事は、カレンダーに予定として入力する。

(3)上記に該当しない仕事、締め切りのない仕事は「タスクリマインダー」カレンダーに入れる。

(3)については、通常のカレンダーとは別に「タスクリマインダー用」のカレンダーを新たに作成する。2つのカレンダーを使い分けることで、今すぐやらなくてもいい仕事を効率的に管理することが可能になる。

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要約公開日 2025.05.27
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