お金が教えてくれること
マイクロ起業で自由に生きる

未 読
お金が教えてくれること
ジャンル
著者
家入一真
出版社
大和書房
定価
1,404円
出版日
2013年02月14日
評点(5点満点)
総合
3.2
明瞭性
3.0
革新性
3.0
応用性
3.5
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レビュー

書店のビジネス書コーナーを覗くと、多くの「独立して成功した人」が書いた本が並んでいる。大抵の語り口はこうだ。「何もしないことこそがリスク」「IT分野での起業なら初期投資が少なくて済む」「一度きりの人生を精一杯楽しもう」等々。もう十分!と叫びたくなるが、そうした単なる「成功者の告白」に飽きた人でも、本書はきっと新たな発見があることだろう。

本書は「天国も地獄も味わった、連続起業家」である著者・家入氏が、その実体験を交えて話す、お金との向き合い方についての一冊だ。前半でお金に対する価値観、後半で起業のノウハウが語られている。

貧困コンプレックスから史上最年少でジャスダック上場。その後、創業した会社を売却して十数億円を手にした家入氏は、新たに手掛けたカフェ事業が上手くいかず、その十数億円をたった二年で使い果たしてしまう。しかしそこから這い上がり、以前のような大金は無いが、新たなビジネスを次々と興し、本書執筆時点では順調な立ち上げを果たしているそうだ。著者が語る口調は軽いが、そこから紡がれる言葉の数々は、成功しか知らない経営者とは違う価値観や哲学を映し出していると感じた。サイゼリヤのドリアと、予約が取れない高級フレンチ、死ぬ前に食べるとしたら甲乙つけがたいという境地に辿り着いた人はなかなかいないだろう。

もちろん価値観は人それぞれ異なるものであり、他人に押し付けられるようなものではない。しかし、既成概念から独立した著者の考え方は、「こんな考え方もあるのか」と新しい世界を感じることができるので、本書は特に若いビジネスパーソンにオススメしたい一冊である。

苅田 明史

著者

家入 一真
1978年、福岡県生まれ。起業家、投資家、クリエーター。リアルやネットを問わず、カフェやウェブサービスなど遊び場を作る。ジャスダック最年少上場社長。40社程のベンチャー投資も。高校中退、ひきこもりから、22歳でpaperboy&co.の前身となるマダメ企画を起業。レンタルサーバー「ロリポップ!」のサービスを成功させ、29歳で史上最年少ジャスダック上場を果たす。1年後に社長退任。株売却で得た十数億円は新事業、プロジェクトでたった2年で底を尽いた。そんな中から次世代ビジネスモデルのLiverty、CAMPFIREなどを生み出している。

本書の要点

  • 要点
    1
    今は「これ以上ものを増やしてもしょうがない」時代だ。お金は出会いや発見のための道具の一つにすぎず、お金の奴隷になってはいけない。
  • 要点
    2
    起業の理由は「儲かるから」ではなく、「誰かの悩みや不便を解決したい」という発想であるべきだ。そして、それを「自分がやるべきだ」というストーリーが必要である。
  • 要点
    3
    会社が潰れるのが怖くて起業できない人が多いが、潰れても死ぬわけではない。むしろ失敗した方が成長する。日本は失敗や再挑戦を受け入れない社会だと言われていたが、時代は変わってきている。

要約

【必読ポイント!】 お金との付き合い方

iStock/Thinkstock
自分のステータスを知る

お金と向き合うために絶対やっておかなければいけないことは、まず最低限の生活維持コストを知るということ。それがわからないままだと、収入と支出のバランスがおかしいことに気付かない。僕は22歳の時、妻と子供を守るために月30万円が必要な金額と決め、この30万円を稼ぐために何をしたらいいかを考え、起業した。月30万円が必要と分かれば、あとはどうやって稼げばいいかを考えれば良い。月30万円なら、10万円の仕事を3つ請け負う、5万円の仕事を6つ請け負うなど、さまざまな手法があることが分かるだろう。プロブロガーのイケダハヤト氏は、東京郊外に住んでいて外食もほとんどしないため、月15万円ぐらいの収入でも十分だそうだ。

反対に、自分がいくら必要なのか分からないままだと、「お金がない」が口癖になってしまう。そうすると、盲目的に年収アップを目指しても、いつまでたっても満足は得られず幸せにはなれない。

Davis McCardle/Digital Vision/Thinkstock
お金は時間を買える唯一のもの

お金の「ある・ない」の違いは、人生における取り得る選択肢の違いだ。例えば、お金があることで「時間を買える」。移動するときに電車やバスではなくタクシーという選択肢があれば、乗り換えをしなくて済むし、乗っている合間に資料を見たり打ち合わせをしたりできる。オフィスの近くに家を持つというのも、通勤時間が短縮できるし、人が集まる場所にアクセスしやすくなり、コミュニケーションが多くなる。

デザイナーになりたくてMacを買う時に、お金を貯めて2年後に買う人と、ローンで買ってガンガンデザインをする人がいたとすれば、2年後にデザイナーとして実績を積んでいるのは後者のはず。そういった意味では、借金も「時間を買う」点においては一つの手段だ。

消費時代の終焉

幸せの定義は時代とともに変わってきており、若い人たちはお金じゃないところに幸せを求め始めている。今25、26歳の人は、生まれてすぐにバブルがはじけ、リーマンショックや東日本大震災を通じて「何だ。お金があっても別に幸せじゃないじゃん」と気付いてしまった。彼らにとっての幸せは、例えば社会貢献だったり、自分の家族との時間だったり、自分の時間だったり、そういったものを大事にすること。お金はあるに越したことはないが、そこを求めてがむしゃらに働くことが幸せではないのだ。例えば僕の場合、収入が途絶えるのとツイッターのフォロワーがゼロになるのとどっちが怖いかと言われれば、圧倒的に後者だ。

今は、家電は一通りそろっているし、ウェブでさまざまな情報が手に入る、「これ以上ものを増やしてもしょうがない」時代だ。お金は出会いや発見のための道具の一つにすぎず、お金の奴隷になってはいけない。お金に使われてきた時代から、本当の意味でお金を使う時代に突入しているのである。

iStock/Thinkstock
お金の使い方

お金の使い方は誰かが考えてくれるものではない。自分自身で決めるべきものだ。例えば「愚痴飲み会」。会社に対する不満や愚痴を持っていても何も解決しないのだから、変えたいことがあれば上司をすっとばして社長に向けてきちんと発信すれば良い。高額のビジネスセミナーも無駄だ。そんな話を聞くなら自分でやってみたほうがいいし、往々にして本に書いてあるような内容しか学べないので、そのお金で本を買えばいい。

僕がお金を使っているのは投資だ。

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お金が教えてくれること
未 読
お金が教えてくれること
ジャンル
自己啓発・マインド 起業・イノベーション
著者
家入一真
出版社
大和書房
定価
1,404円
出版日
2013年02月14日
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