なぜ、富裕層はスイスにお金を預けるのか?
スイス・プライベートバンクの魅力

未 読
なぜ、富裕層はスイスにお金を預けるのか?
ジャンル
著者
高島一夫 高島宏修
出版社
総合法令出版 出版社ページへ
定価
1,600円 (税抜)
出版日
2015年06月06日
評点
総合
4.2
明瞭性
4.0
革新性
4.5
応用性
4.0
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スイス・プライベートバンクの魅力
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高島一夫 高島宏修
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1,600円 (税抜)
出版日
2015年06月06日
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4.5
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レビュー

アベノミクスのインフレ誘導政策。世界に類を見ない高齢化と国の莫大な借金による大増税時代の到来。そして、2015年秋の「マイナンバー制度」導入によって、収入と納税はガラス張りの状態になろうとしている。ハイリスク・ローリターンの国である日本に資産を預けていて大丈夫なのか? こうした状況の中、著者は、スイスのプライベートバンクに資産を預けることを提言する。

プライベートバンクとは、富裕層から資産を預かり、それを運用していく金融機関のことである。スイスのプライベートバンクは、革命、戦乱、圧政といった激動の歴史の中で人々が作りだした知恵の結晶だ。信頼や実績を積み上げ、世界中の富裕層から資産運用を任されている。

本書では、スイスのプライベートバンクが高い利回りを提供できる理由や、実際に読者が口座を開設して運用、継承を任せる場合のノウハウを、プライベートバンクと富裕層をつなぐ著者が惜しみなく伝授する。

本書の帯に書かれた「あなたも資金3000万円から運用できる!」という言葉に、あなたは一瞬、気後れしてしまうかもしれない。しかし、著者が提案する「資産保全のリスクマネジメント」の考え方は、一生モノの知恵となるはずだ。自分の資産を任せられる業者を見極めたい方や、より高いレベルでの資産運用を実現したい方にとって、本書は格好の入門ガイドになってくれるだろう。

松尾美里

著者

高島一夫
株式会社T&T FPコンサルティング 代表取締役社長、CFP。
早稲田大学卒業後、大和証券に入社。ロンドン大学留学後、大和スイスSAにて、日本株・債券の投資アドバイザーとして8年間勤務。その後、外資系証券会社数社に機関投資家マーケティング部門の責任者として勤務。1990年からスイスの大手プライベートバンクであるピクテ(ジャパン)の取締役として5年間勤務。1996年に独立して、主に個人富裕層を対象に資産運用のコンサルティング業務を開始。主な著書に『資金3000万円からできるスイス・プライベートバンク活用術』(同友館)、『世界の富豪に学ぶ資産防衛術』(G.B.)などがある。

高島宏修
株式会社T&T FPコンサルティング 取締役、CFP。
1985年生まれ。日本大学経済学部経済学科卒業後、経営コンサルティング、資産運用会社で実務経験を積み、株式会社T&T FPコンサルティングのコンサルタントとして従事。2014年にCFPを取得し、取締役となる。現在、個人向けの資産運用相談業務を担うファイナンシャルアドバイザーとして活躍している。

本書の要点

  • 要点
    1
    ハイリスクな日本に資産を置いていても、ハイリターンを望むことはできない。資産を海外の金融機関に預け、海外の複数の通貨に分散することが必要である。おすすめの預け先は、スイスのプライベートバンクである。
  • 要点
    2
    スイスは、世界トップクラスの低リスク国家であり、世界の資産が集まり続けている。
  • 要点
    3
    プライベートバンクの目的は、顧客の資産を守り、増やすことである。最新の金融知識を常にアップデートしつつも、顧客との信頼関係の要となる独自のポリシーを保ち続け、地に足のついたビジネスを展開している。

要約

資産を防衛するために

ハイリスク・ローリターンの国、日本

これからの日本には、世界に類を見ない高齢化と、莫大な国の借金により、大増税時代が到来する。アベノミクスではデフレ脱却と景気回復を目指すが、インフレは、実はデメリットのほうが多い。インフレによって資産の価値が目減りするからである。また、「機動的な財政出動」は国債の乱発に他ならない。ハイパーインフレが起きれば、利回りが0.3%しかない日本国債など、買い手がつかなくなる。国債を大量に保有する金融機関は大打撃を受け、借金をカバーするために大増税が行われるだろう。

その準備の第一歩が2015年秋に導入される「マイナンバー制度」である。情報管理の一元化により行政手続きを効率化するというのが表向きの目的であるが、最大の狙いは、社会保障・税制度の効率性や透明性を高めることである。国民の資産を把握し、庶民だけでなく富裕層への課税をも強化しようとしているのだ。

日本はとりわけリスクの高い国である。地震や噴火といった大規模な自然災害のリスクや、尖閣諸島問題などの地政学的リスクも抱えている。こうしたリスクは円安や国債の暴落、国民の資産の価値低下につながるだろう。ハイリスクな日本に資産を置いていても、ハイリターンを望むことはできない。

もう日本だけには頼らない! お金の避難先「オフショア」
dimdimich/iStock/Thinkstock

日本の金融機関ほど、資産を預けて運用するのに適していない場所はない。手数料が高く、資金の運用利回りも海外と比べて低い状況だ。また、預金者から預かった資金の大半を日本の国債で運用しているため、国債の金利が上昇した際には、金融機関の経営が一気に危うくなり、預金者はペイオフの危機に見舞われる。

さらには、円安の進行で日本円は世界の負け組通貨になりつつある。日本円で資産を保有すること自体がハイリスクになってしまった。

そこで、著者は、資産を海外の金融機関に預け、海外の複数の通貨に分散して保有することをおすすめする。世界の基軸通貨であるドルと、世界ナンバー2の通貨であるユーロ、そして安定性と信頼性が抜群のスイス・フランへ分散しておくのが理想的である。

とはいえ、どの国でも自由に金融機関に口座を開設できるわけではない。口座開設ができるのは、その地域に居住していなくても口座の開設や資産の運用が認められ、かつ税金面での軽減措置がある地域、つまり「オフショア」や、租税回避が可能な「タックス・ヘイブン」が活用できる地域においてである。オフショアを活用すると、資産家は、節税や、低コストでの世界各国の通貨の保有、世界中の金融商品への投資、資産に関する秘密保持、資産の効率的な継承といったメリットを得ることができる。

世界のお金が集まるスイス
Fuse/Thinkstock

オフショアの選択肢として、同じアジアにある香港とシンガポールが挙げられるが、いずれも政治的リスクを抱えている。長期的な視点では、全資産を避難させることはおすすめできないという。

オフショアとしての歴史と実績が抜きんでているのが

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