メイカーズ進化論

本当の勝者はIoTで決まる
未読
日本語
メイカーズ進化論
メイカーズ進化論
本当の勝者はIoTで決まる
未読
日本語
メイカーズ進化論
出版社
NHK出版
定価
814円(税込)
出版日
2015年10月10日
評点
総合
4.0
明瞭性
4.5
革新性
5.0
応用性
4.0
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おすすめポイント

モノづくりを取り巻く環境は、ここ数年で様変わりしている。ロングテールやフリーミアムの考えを世に知らしめたクリス・アンダーソンが『MAKERS-21世紀の産業革命が始まる』を出版してから約3年が経ち、3Dプリンターなどの新しい技術が製造業にもたらした大きなトレンド「メイカーズ・ムーブメント」が続いている。

著者はインターネットビジネスの世界に20年近く身を投じ、驚異的なスピードで新しいスタイルのモノづくりに挑戦するスタートアップ、すなわちメイカーズたちを支援してきた人物である。著者によると、「IoT(Internet of Things)」はモノづくりを進化させ、次世代のモノづくりビジネスを制する重要な要素だという。一般的に「モノのインターネット」と訳されているIoTは、本来は「モノとコトのインターネット」であり、モノが「モノゴト化(サービス化)」していく変化こそ、モノづくりの生態系を揺るがすのだという。

本書を読めば、モノづくり大国であった日本が新機軸を生み出すために進むべき道筋が明らかになっていくだろう。最先端のハードウェア・スタートアップの豊富な具体例とともに、現在のモノづくりの本質的な変化について、体系的に理解できる一冊である。モノづくりに挑戦しようと考えている方や、IT業界に身を置く方だけでなく、著しい変化を遂げているモノづくりの未来図を展望したいと考えるすべての方に、本書を必読の書としておすすめしたい。

ライター画像
松尾美里

著者

小笠原 治(おがさはら・おさむ)
1971年京都府京都市生まれ。株式会社ABBALab 代表取締役。さくらインターネット株式会社フェロー。経済産業省新ものづくり研究会の委員。
さくらインターネットの共同ファウンダーを経て、ベンチャー企業の代表を歴任。現在は製造業を中心としたスタートアップ支援事業を軸に活動中。総額5億円を超える製造設備をそろえた秋葉原のものづくり拠点「DMM.make Akiba」をはじめ、ものづくりを支援するサービス「DMM.make」の総合プロデューサーを務めた。

本書の要点

  • 要点
    1
    クラウドファンディングやSNSの普及により、口コミで共感や応援が広がり、世界中に製品を販売できる土壌が生まれた。デザインや機能によって製品の良さが伝わるモノは、「グローバルニッチ」という新しい市場を開拓することができる。
  • 要点
    2
    ハードウェア・スタートアップが売れるモノを「作れる」ようになったのは、モジュール化と「セットアップ」によって付加価値を生み出せるようになったからだ。
  • 要点
    3
    モノがインターネットにつながることで新たなサービスを生み出す「モノゴト化」こそが、IoTの本質である。

要約

モノが売れるには?

売れるかどうかは「デザイン」と「機能」次第

第一章では、ハードウェア・スタートアップが作るモノがなぜ「売れる」ようになったのか、ITやSNSの普及により、なぜパソコンなどのディスプレイ中心のインターネットからモノへと潮流が変化したのかを解説している。

現在、売れるかどうか未知数だけれども画期的なモノを、少人数でつくれる時代が到来している。その背景には、クラウドファンディングの普及がある。クラウドファンディングとは、個人や団体が遂行したいプロジェクトの企画と必要な金額をインターネット上で提示し、それに共感した人から資金を集めるという方法である。この方法によって、スタートアップは製品の予約注文を確約でき、SNSなどで口コミが広がることによって、効果的なプロモーションができるようになる。

では、クラウドファンディングに「モノをつくる」プロジェクトが多数参加しているのはなぜだろうか。その理由は「非言語」というキーワードで説明することができる。

モノは「デザイン」と「機能」という二つの要素によって、人がほしいと思うかどうかが決まるといっても過言ではない。一目見て、「カッコいい」「便利」などと感じられるモノは、デザインや機能という非言語な要素によってできているため、世界で通用する。一方、性能や仕様といったスペックがいくらよくても、それは人々に「一目でほしい」という感情を喚起させるものにはなり得ないだろう。

作り手と買い手の「相互作用」
(C)iStock.com/Rawpixel Ltd

大企業は優秀な人材と技術力を誇っているのに、近年、クリエイティブな製品をあまり生み出せていない。その主な理由は、イノベーションのジレンマという言葉の通り、企画時には斬新だった製品の特徴が、製作段階で削がれてしまい、色々な思惑が入ってしまうからだといえる。

そこで最近では、スタートアップの創造性と、大企業の技術力を結び付ける動きが起こっている。

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