クックパッドのデータ分析力

「少し先の未来」を予測する
未読
日本語
クックパッドのデータ分析力
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「少し先の未来」を予測する
未読
日本語
クックパッドのデータ分析力
出版社
日本実業出版社
定価
1,650円(税込)
出版日
2015年11月01日
評点
総合
3.8
明瞭性
4.0
革新性
4.0
応用性
3.5
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おすすめポイント

クックパッドとは、投稿レシピ数210万品超、月間利用者数が5500万人(2015年9月時点)を超える、世界でも類を見ない日本最大の料理レシピ投稿・検索サイトだ。名前を知らない人は日本には少ないと思えるほど、その知名度は高い。そして、本書の主なテーマである「たべみる」とは、クックパッドの検索データから、料理をする人の「何を求めているか?」というニーズの変化を地域、性別、年齢別にタイムリーに見られるデータサービスである。

元々市場調査やシステム開発を行う会社に勤務していた著者は、「たべみる」に大きな可能性を感じ、クックパッドに転職する。「たべみる」はクックパッドの膨大な検索データをベースにした宝の山のようなサービスであるのに、社内では目立たない状況にあった。クックパッドに日々集まるデータは、料理にまつわる素晴らしく実用的なものであるにもかかわらず、あまり活用されていなかったのである。著者はこの「たべみる」に着目し、これをユーザーにとって価値あるデータサービスとするべくリニューアルに向けて一念発起することとなる。

本書では「たべみる」のリニューアルの経緯と、著者を含めた関係者の熱い想い、データ事業の今後の可能性について書かれている。ビッグデータの分析手法というよりは、事業構築のために行った活動を中心に描かれた一冊であるため、ビッグデータ分析に興味がある方だけではなく、新規事業に取り組む多くの方に参考となるだろう。

ライター画像
山下あすみ

著者

中村 耕史
1983年生まれ。クックパッド株式会社トレンド調査ラボ「たべみる」事業責任者。事業部門にてアンケートシステムの導入・広告効果測定などの業務を経験。データサービス「たべみる」のリニューアルに取り組む。
サービスURL:http://info.tabemiru.com

本書の要点

  • 要点
    1
    「たべみる」はクックパッドの利用者の膨大なデータをベースにしたデータサービスだったが、著者入社当時はあまり有効に活用されていなかった。
  • 要点
    2
    著者は新しいデータ指標を導入するなど、「たべみる」を以前よりも使いやすい形にし、ユーザーにとってより価値のあるデータサービスにリニューアルする中心的な役割を果たした。
  • 要点
    3
    「たべみる」は企業向けだけでなく利用者向けのサービスを行うなど、今後もクックパッドを利用する生活者と企業をつなぐ架け橋として大きな可能性を持っている。

要約

見過ごされていた宝の山

「たべみる」の可能性
©Cookpad Inc.

クックパッドは日本最大のレシピ投稿・検索サイトであり、日々集まるデータは膨大だ。「たべみる」は、クックパッドに集まる料理にまつわるビッグデータを企業が気軽に利用できるサービスである。「たべみる」ではユーザーがクックパッドに打ち込んだ検索ワードから、どんな材料を使い、どのようなシーンで、どんな工夫をしようとしているのか、生活者のナマの声やニーズが把握できる。

そんな宝の山といえるサービスに大きな可能性を感じ、著者はクックパッドに入社した。しかし、「たべみる」は社外だけでなく社内でもあまり目立たず、年に1回のデータ更新を行う程度で、ほとんど放置されていた。たぐいまれなる可能性を秘めたビッグデータサービスであるにもかかわらず、重要視されていなかったのである。「たべみる」は改善の余地があるものの、てこ入れをすれば多くの人の役に立ち、事業として大きな伸び代があるように思われた。

検索用語から「未来のニーズ」が見えてくる

通常、データからは世の中の「結果」が分かる。例えば、Suicaのデータからは消費者が行動した「結果」を知ることができ、明日の行動を推量できる。一方、クックパッドの検索データから見られるのは数時間後の未来だ。「レシピを検索する」とは、これから作りたい料理、関心を持っている料理、いつもの料理のアレンジレシピなど、今まさに起こりつつある未来のニーズの変化を指し示すものだ。

スマートフォンの普及率が高くなり、気軽に検索をする人が増え、どんどんデータが集まっている。そしてクックパッドの利用者が増えてデータが集まれば集まるほど、それはユーザーや企業にとって信頼性の高い有益な情報となる。

データ分析事業を刷新

「たべみる」事業化への壁

著者は「たべみる」を使いやすい形にリニューアルして事業として確立させることをミッションとし、機会あるごとにその価値を力説するとともに事業化を提案してきた。だが、当時は「会員事業」「広告事業」の拡大が優先事項だったため、そちらに注力するため、会社は「データ販売事業」である「たべみる」への積極的な投資は行わないという判断を下した。リニューアルには専任のエンジニアの配置が必要だが、人員や予算は割いてもらえなかった。

そんな中、著者は広告事業部から経営管理部門への異動が決まった。そこで上司になった当時のCFOである百鬼氏が、思いがけず「たべみる」リニューアルを後押ししてくれることになったのだ。

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