たった1日で声まで良くなる話し方の教科書

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たった1日で声まで良くなる話し方の教科書
出版社
東洋経済新報社
出版日
2015年08月07日
評点
総合
3.8
明瞭性
4.0
革新性
3.5
応用性
4.0
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おすすめポイント

上司や部下・同僚とのコミュニケーション、取引先との商談、経営判断を仰ぐためのプレゼンテーション、電話応対など、日々の仕事の中で「話す・聞く」ということは必ずついて回る。一方で、自分の声や話し方について悩みが一つもないという人は、ほとんどいないのではないだろうか。

本書は、長年アナウンサーとして活躍した著者が、「声」「話し方」「会話のコツ」という観点で、自身の経験に基づいた独自のメソッドをまとめた本である。自分の声や話し方に自信がない、人前に出ると緊張してうまく話せないといった悩みをもつ方や、人の心を動かす話し方を身につけたい、相手への印象を良くしてコミュニケーションを円滑にしたいというような願いを持つ方に、お薦めの一冊だ。

紹介されているさまざまなコツやトレーニング方法は、どれも難しくなく手軽にできるものばかりだが、その効果は著者の実体験で検証済みだ。人と人とのコミュニケーションにおいて、耳から受け取る情報は重要である。声を聞いただけで、どのような人かを想像した経験は、誰しもあるだろう。それほど声や話し方は人の印象に残るものなのだ。つまり、その「声」や「話し方」を良くすれば、あなたの印象もグッとよくなるということだろう。本書の教えを学び、魅力的な話し方ができるようになれば、対人関係や仕事も、ひとつステップアップできるに違いない。

著者

魚住 りえ(うおずみ りえ)
フリーアナウンサー。ボイス・スピーチデザイナー。
大阪府生まれ、広島県育ち。高校時代、放送部に所属。在校中、NHK杯全国高校放送コンテスト朗読部門で、約5000人の中から第3位に入賞。
1995年、慶応義塾大学文学部仏文学専攻を卒業し、日本テレビにアナウンサーとして入社。報道、バラエティー、情報番組などジャンルを問わず幅広く活躍。代表作に『所さんの目がテン!』『ジパングあさ6』(司会)、『京都心の都へ』(ナレーション)などがある。
2004年に独立し、フリーアナウンサーとして芸能活動をスタート。とくに各界で成功を収めた人物を追うドキュメンタリー番組『ソロモン流』(テレビ東京系列)では放送開始から10年間ナレーターをつとめ、およそ500本の作品に携わった。各局のテレビ番組、CMのナレーションも数多く担当し、その温かく、心に響く語り口には多くのファンがいる。
また、およそ25年にわたるアナウンスメント技術を活かした「魚住式スピーチメソッド」を確立し、現在はボイスデザイナー・スピーチデザイナーとしても活躍中。
声の質を改善し、上がり症を軽減し、相手の心に響く「音声表現」を教える独自のレッスン法が口コミで広がり、「説得力のある話し方が身につく」と営業マン、弁護士、医師、会社経営者など、男女問わず、さまざまな職種の生徒が通う人気レッスンとなる。現在は、定期的に10~15人を募集し、スクールでグループレッスンを行っている。

本書の要点

  • 要点
    1
    腹式呼吸、声の共鳴、滑舌を意識すると、とても聞きやすく良い声に変わる。
  • 要点
    2
    声の高さとスピードをコントロールすることで、その場に合った適切な話し方をすることができ、聴き手を惹きつけることができる。
  • 要点
    3
    「朗読」は話し方の練習としてとてもよい訓練だ。続けることによって話し方が変わるだけでなく、語彙も増え、会話のキャッチボールがテンポよくできるようになる。
  • 要点
    4
    会話のテクニックをしっかり理解しておくことで、相手の話を引き出す際や、信頼感を与えたい際など、場面や目的に合わせた会話が可能になる。

要約

あなたの「声」は、もっとよくなる!

まずは基本である「声」を整えよう

話すときに基本となるのが声。話し方を学ぶ前に、まずは声の出し方の基本をおさえよう。一言に「自分の声」と言っても、実はその出し方はさまざまである。どんな場面で、誰に向かって話すのかといったシーンに合わせて、声を使い分けるべきである。そして、声も話し方もちょっとしたコツで劇的に変わるのである。今まで無意識にやっていたであろう声の使い分けを意識してできるようになると、あなたの話は今までよりずっと、相手に伝わりやすくなることだろう。

「いい声」は3つのトレーニングで身につけられる
©iStock/AntonioGuillem

相手に何かを伝えたいとき、いい声で伝える場合とそうでない場合では、伝わり方が大きく変わる。いい声を出すポイントは、呼吸の仕方、声の響かせ方、そして滑舌の3つだ。ひとつひとつ見ていこう。

まず一つ目の呼吸についてである。力強く安定感のある声を出すために、より多くの空気を吸い込める「腹式呼吸」をマスターしよう。壁に背中をつけ、お腹に空気を入れるように吸ったり吐いたりする。肩や胸で呼吸しないようリラックスしながら、お腹だけを動かすことを意識する。難しい場合は、仰向けに寝ると自然と腹式呼吸を行えるので、イメージがつかめるはずだ。腹式呼吸で声を出すと、のどが枯れにくく、リラックスして落ち着いて話すことができるのもメリットだ。慣れてきたら、腹式呼吸を使いながら20秒程度「アーーー」と声を出す長音トレーニングや、「アー、エー、イー、ウー、エー、オー、アー、オー」と1音ごとにお腹をリズムよくバウンドさせるように息を吐き発声する、中短音トレーニングをすると良いだろう

二つ目は、声の響かせ方である「共鳴」だ。体のどの部分で声を響かせているかは、実際に自分の体を触ってみることで簡単にわかる。たとえば、鼻先に指を当てて、高い音から低い音まで口を閉じたままいろいろな高さでハミングをしてみると、ちょうど鼻先がジンジンとふるえる高さがあることに気づく。

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要約公開日 2015.12.16
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