「即判断」する人は、なぜ成功するのか?

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「即判断」する人は、なぜ成功するのか?
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「即判断」する人は、なぜ成功するのか?
出版社
サンマーク出版
出版日
2015年06月30日
評点
総合
3.5
明瞭性
4.0
革新性
3.0
応用性
3.5
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おすすめポイント

最近、うまくいってないと思うことはないだろうか? 仕事で成果が残せない、プライベートでも何かうまくいってない、むしろ何もかもがうまくいっていない気がする。理由がわからない人が多いだろうが、本書の著者によるとその原因は「判断力」にある。

適切な判断か、不適切な判断かの積み重ねが大きな差となり、気づいたときには自分に一気にはね返ってくる。失敗を恐れてリスクを取る判断ができなくなると、何をするにも受け身の行動になるが、これでは成長しなくなり、うまくいかなくなってしまう。しかし、適切な判断をすることは難しいことではなく誰にでもできる、極めてシンプルな作業だ。それができるようになれば、悩みはどんどん解決し、仕事もプライベートも充実するようになる。判断にとって重要なことは正確さでも失敗しないことでもなく、なによりも判断「スピード」だ。成功している経営者のほとんどが「即判断」の達人であることから、判断スピードを上げることはビジネスパーソンにとって重要なミッションだろう。

本書では、同じように悩んでいたサラリーマン作家の著者が自身の経験に基づいて、ランチメニューの決定、1人旅をするなど日常の習慣を用いて「即判断」できるようになる方法を披露している。即判断できるようにするには、トレードオフ、ツリー化、絞り込み、ゲーム理論の4つの意思決定ツールを使うだけでいい。ぜひ本書から学び、生活に取り入れてみよう。人生がきっといい方向へ動き出すのではないだろうか。

ライター画像
山下あすみ

著者

小関 尚紀
1970年、大阪府生まれ。サラリーマン作家。筑波大学大学院ビジネス科学研究科博士課程後期中退。早稲田大学大学院(ビジネススクール)アジア太平洋研究科修士課程国際経営学専攻修了。経営学修士。現在、都内企業に勤務しながら作家としての活動を行う。
著書に『世界一わかりやすい「ゲーム理論」の教科書』(KADOKAWA中経出版)、『小説 ダメ営業マンのボクが企業参謀に変わるまで』、『新人マーケター乙女侍奮闘記』(ともに東洋経済新報社)があり、『新人マーケター乙女侍奮闘記』は『奇想天外なマーケティング授業』として韓国、台湾で翻訳されている。
プライベートでは中東12ヶ国を含めて60ヶ国を訪問するほどの海外一人旅好き。またもう一つの趣味である焼肉は都内の80店舗を訪店し、日々美味しい焼き方を独自研究している。

本書の要点

  • 要点
    1
    判断力を身につけている人は失敗を恐れず行動するが、身につけていない人はリスクを取らないように行動する。判断力の速さと利益の大きさは一致しており、「即判断」ができるようになれば、人生がいい方向へ動く。
  • 要点
    2
    判断力を身につけるには、トレードオフ、ツリー化、絞り込み、ゲーム理論の4つの意思決定ツールを使えるようになるだけでいい。これらだけで複雑な物事をシンプルにできるようになり、より速く正確な判断を行っていくことができる。
  • 要点
    3
    日常生活に即判断の習慣を取り入れ実践の機会を増やすことで、「幸せな判断」ができるようになる。

要約

【必読ポイント!】即判断できるように

即判断が重要な理由
©iStock/cherezoff

最近うまくいってないと思う人は、判断力が備わっていないことに原因がある。一流の判断力を身につけている人は失敗を恐れず行動するが、身につけていない人は失敗しないよう、リスクを取らないように行動する。このような行動をつづけていると、流される行動がメインになり、受け身の仕事や指示待ちが多くなる。仕事でもプライベートでも成長できず、うまくいかなくなる。

現代では外部要因として選択肢が激増した社会環境、内部要因として失敗に対する不安感の増加があることから、素早く決断することが難しい社会になっている。しかし、情報量が多く判断力のある人が減っている今こそ、リスクを取ってでも誰よりも早く判断するという「即判断」をするだけで、より大きなリターンを得られる。判断の速さと利益の大きさは一致しており、成功している経営者のほとんどが「即判断」の達人といえる。

物事はすべて「意思決定の4象限」で考えろ!

優柔不断な人でも、意思決定を4つの象限で考えれば、簡単に決めることができる。一つ目の基準は、得られる果実(成果)の大きさで判断することだ。例えば、ランチを何にするかはどちらにしても大きな違いはないため、時間をかけて考えても仕方のない決断と言える。二つ目の基準は、「駆け引き要素」である。これは自分だけで決められることなのか、それとも競争相手がいるかで変わり、いる場合は駆け引きが発生し選択肢が一気に増える。相手の出方を予想してベストなものを考えなければいけないが、選択に時間がかかるとマーケットに競合が増加してしまう。

縦軸は駆け引き要素、横軸は果実の大きさとして、それを4つのボックスに分ける。順に第1象限は果実が小さく、駆け引き要素が少ない意思決定ゾーン、第2象限は果実は大きいが、駆け引き要素が少ない意思決定ゾーン、第3象限は果実が大きく、その分駆け引きが多い意思決定ゾーン、第4象限は果実は小さいが、自分だけでは決定できないような意思決定ゾーンと分類する。

意思決定ツールを身につける

「意思決定ツール」といっても、身につけるのはトレードオフ(第1象限)、ツリー化(第2象限)、絞り込みおよびゲーム理論(第3象限)、の4つのツールだけである。これらを身につけるだけで複雑な物事でも、頭のなかをシンプルに整理できるようになり、この先の人生において思考スピードが上がり速く正確な判断を行っていくことができる。

意思決定を行う際、最も基本的な考え方が「対比」である。対比すべきポイントは時系列、標準値、他者(他社)、理想とのギャップの4つのみだ。例えば、時系列については、

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要約公開日 2015.11.25
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