成約率98%の秘訣

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成約率98%の秘訣
出版社
かんき出版
出版日
2015年05月01日
評点
総合
3.7
明瞭性
4.0
革新性
3.0
応用性
4.0
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おすすめポイント

本書は、書かれているとおりの営業トークをそのまま使ってみたら営業成績が上がった、という評判の高い一冊である。

著者は、タイトルどおり、プレゼンしたお客さまの98%から契約をもらうという成績をおさめた辣腕営業ウーマンである。ご同意なさる方も多いだろうが、売れる営業と売れない営業を分ける決定的な要因は、「クロージング」の技術の差だと著者はいう。というわけで、本書は、いかにして「クロージング」するか、という技術や、そのためのトーク例を中心にして構成されている。

プレゼンをクロージングで「サンドイッチ」し、まずお客に今日決める覚悟をしてもらうという方法や、お金と内容を分けて話す「切り離し」トークなど、彼女の技術は、必要なことを手堅くこなしてクロージングへの確実な道をつくる技術だ。5つのクロージングのトーク事例では、「客に忙しいと言われてしまう場合」「お金のハードルが越えられず客が決められない場合」など、さまざまな販売商品に応用できる事例が挙げられている。事例ごとに使われている言い回しは、どれも説得力があり、すぐにでも取り入れて効果がありそうなものばかりである。

上手な人の真似をしてみる、というのは、スキルを伸ばすための第一歩になると思われる。営業成績が今一つ伸び悩んでいる、目標が達成できない、という方は、ぜひ本書の方法を試してみてほしい。

ライター画像
熊倉沙希子

著者

和田裕美
和田裕美事務所 代表取締役。営業コンサルタント。京都府出身。
英会話学校の事務職を経て、外資系教育会社に入社し営業職に。プレゼンしたお客様の98%から契約をもらうという「ファンづくり」営業スタイルを構築し、日本でトップ、世界142カ国中2位の成績を収めた女性営業のカリスマ。
短期間に昇進を重ね、女性初、最年少で2万人に1人しかたどりつけないといわれる支社長となる。その後独立し、営業・コミュニケーションなどの講演、研修を国内外で展開。「売れない営業」から「売れる営業」に変わるというセミナーは毎回完売するほど人気がある。本書は好評を博した同名タイトルのDVDの内容をベースに書籍化したもの。
著書にベストセラー『世界No.2セールスウーマンの「売れる営業」に変わる本』(ダイヤモンド社)、『和田裕美の人に好かれる話し方』(大和書房)の他に、『人生を好転させる「陽転思考」』(ポプラ社)、10年目になる『和田裕美の営業手帳』(ダイヤモンド社)など多数ある。
http://wadahiromi.com/

本書の要点

  • 要点
    1
    人が物を買うときに思う、もっと安いものがないか?/もっと良いものがないか?/この営業を信じていいのか? という不安を取り除き、決断することがいかにお客様のわくわくする未来を拓いていくかを伝えることが大切だ。
  • 要点
    2
    商品のプレゼンの前にまずクロージング(フロントトーク)をし、お客様に今日決断する覚悟をしてもらい、最後のクロージングできっちりと決断を求める。プレゼンの前後をはさむ、サンドイッチ方式のクロージングが著者の営業術の要である。

要約

高い成約率の秘訣

売りたいならクロージングスキルを磨け!
Wavebreakmedia Ltd/Wavebreak Media/Thinkstock

クロージングとは、締結を求めることだ。買う、買わない、という選択肢を与え、「今、決めてください」とお客様の背中を押すということである。営業の成約率は通常30%といわれているにもかかわらず、著者が98%という驚異的な数字をたたき出したのは、偶然でも魔法でもなく、クロージングをきちんとしたからだという。

クロージングをしっかり行わないとお客様は決断を先延ばしにする。決断を先延ばしにすると、人は変われないし、夢にも近づけない。そう信じているため、著者は堂々と即決を求めたそうだ。

どんなにいい説明をしても、失敗が怖くてクロージングをかけなければ契約に至らない。相手を心からわくわくさせて、自らの意思で「買う」という選択をしてもらうことが大事なのだ。

和田式・営業基本動作

営業には、基本的な「順番」がある。その「順番」を守ることで確実に成果を上げられるのだ。これを、営業基本動作という。

ブリタニカという会社の実績ある営業基本動作をアレンジした、著者の営業基本動作を紹介しておこう。

まずは第1ステージ「探す」である。見込み客を選ぶため、マーケティングをし、アポイントメントをとる。

第2ステージは「説明する」だ。コミュニケーションを通してお客様のニーズを聞き、何にわくわくするのかというツボを見つける。その後、まず1回目のクロージング(フロントトーク)で、「もし

気に入ったら今日決めてくださいね」と決断を意識させたのち、プレゼンテーションを行い、最終的に2回目のクロージングで決断を求める。

第3ステージは、「フォローする」、つまり継続のためのケアをすることだ。お客様が商品を購入した後も関係を大事にすることで、その後の活動が広がっていく。

【必読ポイント!】和田式クロージング術

「買いますか?」「買いませんか?」と聞けているか?

今すぐに商品がほしいというお客様は、「買います」と自ら言うかもしれないが、そうでもない人は言わない。後者の人は、「買いますか?」「買いませんか?」と聞かれないと決断するきっかけを持てない。

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要約公開日 2016.02.06
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