東京で勝てるブランドのつくりかたの表紙

東京で勝てるブランドのつくりかた

地元で愛され全国区へ


本書の要点

  • 地域ブランドづくりは、モノづくりよりも、ものがたりづくりである。商品に宿るストーリーや作り手の思いが伝わってはじめてブランドとして自立することができる。

  • 売れる地域ブランドをつくるためには5つのポイントがある。これらのポイントをふまえて、自身の地域やプロジェクトに落とし込めると売れる地域ブランドに近づく。

  • 地域ブランドが東京のマーケットで勝つためには、個別で勝負に挑むよりも事業主の連合チームで地域ブランドをつくり、団体戦で対抗するべきである。

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地域ブランドとは

地域ブランドづくりとは

地域ブランドづくりで大切なことは作り手ではなく「消費者ニーズ」を中心に商品開発をすすめることだ。商品の良し悪しを決めるのはマーケットだ。地域ブランドづくりは、モノづくりよりも、ものがたりづくりである。地域に眠っているストーリーや大義をできるだけ掘り起こし、お客様に伝えることができれば、商品の売れる確率が高まる。商品と地域イメージは影響しあうもので、地域ブランドが高まればその地域名を冠した商品が売れるようになり、地域の雇用が促進され、地域のイメージが良くなる。観光客も増えるなど、地域を豊かにするといった好循環を生み出す。

ブランドは土地に宿る

TomasSereda/iStock/Thinkstock

重要な特性は、「ブランドは土地に宿る」ということだ。欧米の高級ブランドのロゴを見ると、ブランド名の下に小さく地名が入っていることが多い。これらのブランドは「聖地(メッカ)」をつくろうとしていることが背景にある。地域ブランドであることで信頼を生み、競合より有利な立場を手に入れられる。例えば、シャネル好きなら「凱旋門で買い物をしたい!」と思うだろうし、ティファニー好きなら「ニューヨークの五番街に行きたい!」とメッカ巡礼を夢見る。

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出口から考える市場化

市場化プロセスとは

Anatoliy Babiy/iStock/Thinkstock

市場化プロセスとは、商品が企画されて消費者の手に渡るまでのプロセスを3項目8工程に分けたものだ。最初の項目は「商品企画・開発」で、マーケティング、デザイン、加工・製造の3工程に分かれる。

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要約公開日 2016.02.10
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