27歳からのMBA グロービス流リーダー基礎力10

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おすすめポイント

数多くのリーダーを育成してきた国内No.1のビジネススクール、グロービス経営大学院。本書は、グロービス経営大学院で経営に携わりつつ教鞭をとっている研究員や教員たちによって執筆された、意欲あふれる若手ビジネスパーソンに向けた書籍である。

本書執筆の背景には、特にリーダーになりたての30代前半の若手ビジネスパーソンからのさまざまな声があったという。「営業数字を見ることにかけては誰にも負けないが、会社の財務諸表などには興味がないし、見てもわからない。自分にはあまり関係がないと思っている」「細かい段取りをするのが苦手で、いつも抜け漏れが発生してしまう。メンバーの抜け漏れを指摘することも苦手」「メンバーに権限委譲しなければならないが、プレイングマネージャーのプレイヤーとしての評価が下がるのではないか」――。こうした、ビジネスパーソンたちのリアルな悩みに応え、彼らが何をどうしたらいいかをつかめるように、本書ではリーダーとして最低限持っていなければならない10の「基礎力」が丁寧に解説されている。

各章の冒頭では、現状把握のためのチェックリストが設けられているほか、本文中では図表も多用されているため「自分に足りない力は何で、それはどうすれば身につくのか」が明快に読み取れる。通勤途中の電車のなかでインプットするのに最適なボリュームなのも嬉しい。

ライター画像
高橋朋美

著者

グロービス経営大学院
社会に創造と変革をもたらすビジネスリーダーを育成するとともに、グロービスの各活動を通じて蓄積した知見に基づいた、実践的な経営ノウハウの研究・開発・発信を行っている。
http://www.globis.co.jp

本書の要点

  • 要点
    1
    ビジネスを理解するために、「3C分析」を正しく使いこなし、自社の会計の概況と組織文化を頭に入れるよう努めよう。
  • 要点
    2
    ビジネスを動かすためには、本当に意味のある目標を設定し、達成へ向けて具体的な計画を立て、何度でも再現できるように仕組み化しておくことが重要だ。
  • 要点
    3
    リーダーとしての基礎をつくるためには、「心・技・体」の3つのバランスを整えよう。また、リーダーはンバーを育成するとともに、自身も成長し続けることが求められる。

要約

ビジネスを深く理解するための力とは?

取り巻く環境を理解する力――改めて「3C分析」
vaeenma/iStock/Thinkstock

リーダーは将来を見据えた事業戦略を描くことを求められるが、そのためにまずは、自社を取り巻く環境を理解せねばならない。最も基本的でシンプルなフレームワークである、Customer(市場・顧客)/Competitor(競合)/Company(自社)に着目する「3C分析」を「使いこなす」ことで、状況が見えてくる。

「3C分析」においては、主観的、定性的な内容ではなく「数字」に基づきしっかり分析すること、分析から何が言えるのかというストーリーを明確に導き出すこと、過去や未来も意識してダイナミックな分析をしてみることが重要だ。

個々の「C」については、たとえばCustomer分析においては、市場と顧客というマクロとミクロ両面の視点が大切になる。一般に、ミクロ視点の分析がおろそかになりがちなので、あるお客が購入の意思決定をするときに大事にしていることは何か、ということをはっきりと語れるようになるまで、追究するようにしたい。

会計から企業を理解する力――最低限の仕組みを押さえる

「会計」分野はなじみがないと敬遠されがちだが、日々の行動が財務諸表にどう表れるのかを大まかにつかめるように、最低限の仕組みは知っておいたほうがよい。

主要項目のうち、いくつかを紹介しよう。まず、「売上高」を評価するには、資産規模に見合っているかがひとつの大切な視点となる。売上高を総資産で割った値は「総資産回転率」と呼ばれ、1回転以上になっていることが望ましい状況であるといえる。

また、「営業利益」を見ることで、本業でどれだけ付加価値を上げているのかを把握することができる。売上高に占める営業利益の割合が「営業利益率」である、「ROA(Return On Asset)=総資産利益率」は、銀行から借りた資金や株主資本をどれだけ効率的に利益につなげられているのかという視点だ。「営業利益」を「総資産」で割った数値がROAとなる。

こうした項目を押さえ、リーダーとして、今後のお金の流れがどうなるのか、財務諸表を予測できるような視点を持つことが望まれる。

組織の文化・クセを理解する力――正しい根回しできていますか?

せっかく秀逸な戦略ができても、実行できなければ価値の創出にはつながらない。実行力を強化するためにも、組織の文化や空気、クセを理解してうまく活用してくことが重要だ。

組織の文化やクセを理解するための視点は、具体的には、企業の存在意義や価値観を表した「企業理念」、戦略と密接に結びつく「組織形態や組織構造」、人事制度ポリシーや採用・育成・配置・評価・報酬といった「人事制度の意図」、「マネジメント層の与える影響」、社内用語・時間に対する意識や業務・会議のスタイルといった「日常で見られる行動様式」だ。

以上の5つの視点を持ちながら自社の組織の文化やクセを把握することで、

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要約公開日 2016.03.17
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