ビジネスを「先読み」する人の日本経済史の読み方

未 読
ビジネスを「先読み」する人の日本経済史の読み方
ジャンル
著者
小宮一慶
出版社
KADOKAWA/中経出版 出版社ページへ
定価
1,500円 (税抜)
出版日
2015年11月27日
評点
総合
3.7
明瞭性
3.5
革新性
3.5
応用性
4.0
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ビジネスを「先読み」する人の日本経済史の読み方
著者
小宮一慶
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出版社
KADOKAWA/中経出版 出版社ページへ
定価
1,500円 (税抜)
出版日
2015年11月27日
評点
総合
3.7
明瞭性
3.5
革新性
3.5
応用性
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レビュー

現在日本は、世界第3位の経済大国であるにも関わらず、借金はGDPの2.3倍に相当する、約1000兆円にも上っている。この現状は終戦直後の日本に類似しており、当時は戦時国債と復興予算による財政の悪化でハイパーインフレが起きた。現在の日本は経常収支が黒字であり、国債の9割が国内で消化されているために財政破綻を逃れているが、日本でいつハイパーインフレ、またはデフォルトが起きてもおかしくない。このまま財政赤字や家計貯蓄率のマイナスが続くなどして日本の信用が失われれば、円売りが始まり歯止めがかからなくなってしまう恐れがある。

本書では、日本の危機的状況を過去の実例に照らし合わせて検証し、今後日本がどのような道を歩んでいくことになるのかについて、非常にわかりやすく解説している。未来のことはもちろん誰も知ることはできないが、歴史に学ぶことで未来を予測するヒントを得ることができるのではないかと著者は考えている。

また本書では、日本の高度成長の要因やバブル崩壊、アメリカのサブプライムローン問題、リーマンショックなど、今さら人には聞きづらい事柄についても、その背景から経緯、結果まで丁寧に説明している。戦後日本の経済および世界経済のあらましをおさらいし、「経済のしくみ」を理解したい人にオススメしたい一冊である。

和田有紀子

著者

小宮 一慶(こみや かずよし)
経営コンサルタント。株式会社小宮コンサルタンツ代表取締役。十数社の非常勤取締役や監査役、顧問も務める。
1957年、大阪府堺市生まれ。81年京都大学法学部卒業。東京銀行に入行。84年から2年間、米国ダートマス大学タック経営大学院に留学。MBA取得。帰国後、同行で経営戦略情報システムやM&Aに携わったのち、岡本アソシエイツ取締役に転じ、国際コンサルティングにあたる。この間、93年にはUNTAC(国連カンボジア暫定統治機構)選挙監視委員として、総選挙を監視。94年には日本福祉サービス(現セントケア)企画部長として在宅介護の問題に取り組む。95年に小宮コンサルタンツを設立し、現在に至る。2014年名古屋大学客員教授に就任。フィールドでの実践をもとに、企業規模、業種を問わず、幅広く経営コンサルティング活動を行う一方、年百回以上の講演を行う。新聞・雑誌、テレビ等の執筆・出演も数多くこなす。経営、会計・財務、経済、金融、仕事術から人生論まで、多岐に渡るテーマの著作を発表。その著書は100冊を数え、累計発行部数は300万部を超える。
主な著書に『本質をつかむ思考力』『一流に変わる仕事力』『伝え方の極意』(中経の文庫 KADOKAWA)、『ビジネスマンのための「発見力」養成講座』(ディスカヴァー携書)、『「1秒!」で財務諸表を読む方法』(東洋経済新報社)、『日経新聞の数字がわかる本』(日経BP社)、『社長の教科書』(ダイヤモンド社)、『松下幸之助 パワーワード』(主婦の友社)他多数。
◆小宮コンサルタンツhttp://www.komcon.co.jp/

本書の要点

  • 要点
    1
    GDPの2倍以上の借金を抱える日本が財政破綻しないのは、デフォルトしたギリシャとは異なり経常収支が黒字であることに起因するが、状況は年々悪化している。
  • 要点
    2
    アベノミクスのもとで行われた「異次元の金融緩和」により、マネタリーベースは2倍以上になり景気回復の刺激となった。しかし「異次元の金融緩和」は本来異常事態であるという認識が必要だ。
  • 要点
    3
    2011年の東日本大震災以降、日本では産業構造が変化し、1980年以降初めて貿易赤字を計上した。赤字額は現在に至るまで年々拡大しており、日本の信用を支える経常黒字が激減している。

要約

【必読ポイント!】借金大国、日本!

いつ起きてもおかしくない、ハイパーインフレの危機
Image Source Pink/Image Source/Thinkstock

現在の日本は、GDPの230%以上の借金を抱えている。それにも関わらず日本の財政が破綻しないのには2つの理由がある。1つは、「日本が経常収支を黒字に保ってきたこと」による。それはすなわち財政赤字でも海外から稼いでいる、という信用があるということである。もう1つは、日本国債の9割以上が日本国内で消化されていることである。この2つをもって日本の財政は破綻せずに済んでいるのだが、東日本大震災により国内の産業構造に変化が生じた結果、日本は貿易赤字を計上しており、経常収支の黒字額も激減している。 経常収支に影響をおよぼす材料はまだある。高齢化により個人貯蓄の切り崩しが進み、銀行の預金額が少なくなると、今までのように金融機関が国債を買うことが難しくなる。さらに、今この瞬間にも日本の財政赤字額は膨らんでいるので、いつ日本が信用を失いハイパーインフレになってもおかしくない状況である。
戦後直後のハイパーインフレとその対応策

日本は戦時中の1944年にも現在と同じような状況に見舞われており、当時の債務残高はGDP比200%強であった。終戦後には戦時国債と復興予算により財政が急激に悪化し、ハイパーインフレが発生した。紙幣が紙くず同然になったことを受け、政府は、「新円への切り替え」と銀行より引き出せる現金を制限する「預金封鎖」を同時に行った。加えて保有財産に応じて25~90%の超累進課税を課すという大胆な政策を採った。しかしこうした政策の甲斐なくインフレは収まらなかった。結局、緊縮財政や円安単一為替レート設定などの政策を推進する「ドッジ・ライン」が実施されたことにより、なんとかインフレは終息したのである。

ハイパーインフレの発生を見極める指標

ハイパーインフレが、今の日本に起きない保証はどこにもない。ではいつ起きるのか? 正確に予測することは非常に困難だが、著者は目安となる指標を4つ挙げている。

1つ目は、「経常収支が赤字になっていないかどうか」、すなわち日本が海外からお金を稼ぐ力があるかどうかだ。今のところ黒字が続いているが、近年貿易赤字に転じたこともあり、このままいけば経常収支も赤字に転落しリスクが高まる可能性がある。

2つ目は、「家計貯蓄率」である。国債を国内で買い支えることができるかどうかの指標となる。

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