論点思考
BCG流 問題設定の技術

未 読
論点思考
ジャンル
著者
内田和成
出版社
東洋経済新報社 出版社ページへ
定価
1,728円
出版日
2010年02月11日
評点
総合
3.7
明瞭性
4.0
革新性
3.0
応用性
4.0
要約全文を読むにはシルバー会員またはゴールド会員への登録・ログインが必要です
本の購入はこちら
この要約を友達にオススメする
論点思考
論点思考
BCG流 問題設定の技術
著者
内田和成
未 読
書籍情報を見る
ジャンル
出版社
東洋経済新報社 出版社ページへ
定価
1,728円
出版日
2010年02月11日
評点
総合
3.7
明瞭性
4.0
革新性
3.0
応用性
4.0
本の購入はこちら
レビュー

上司からいわれたとおりの仕事をしたはずなのに、なぜか満足してもらえなかったという経験をしたことはあるだろうか? 著者によれば、その原因は「間違えた問題」を解いていることにあるという(もちろん、上司がただのどうしようもない人間ということも考えられるが……)。

ビジネスの世界では、自分自身で課題を見つけ出し、その解決方法を最終的には考えなければならない。ボストン コンサルティング グループ(BCG)では、解くべき課題のことを「論点」と読んでいる。本書のタイトルにもなっている「論点思考」とは、その解くべき問題を定義するプロセスを意味する。論点設定を正しく行うことができれば、考えるべきことが限定され、仕事効率が飛躍的によくなる。これが論点思考のメリットだと著者は語る。

著者の前著『仮説思考』が、問題解決をいかに首尾よく効果的に解くかを論じているとすれば、本書は、取りあげた問題そのものがそもそも間違えていたらどうするべきかを論じている一冊である。元BCG日本代表としてキャリアを積みあげてきた著者が、さまざまなケーススタディを通して「正しい論点」を見極めるために培ってきた知見は、ともすれば職人芸のようなものだ。当然、一朝一夕で身につけられるようなものではないだろう。

しかし、本書を読めば、問題解決のための確かなる「指針」が見つけることができるはずだ。素早い問題解決能力を身につけたいのなら、なによりもまず本書を読むことをお薦めしたい。

石渡 翔

著者

内田和成(うちだ かずなり)
早稲田大学ビジネススクール教授。東京大学工学部卒。慶應義塾大学経営学修士(MBA)。日本航空株式会社を経て、1985年ボストン コンサルティング グループ(BCG)入社。2000年6月から2004年12月までBCG日本代表、2009年12月までシニア・アドバイザーを務める。ハイテク、情報通信サービス、自動車業界を中心に、マーケティング戦略、新規事業戦略、中長期戦略、グローバル戦略などの策定・実行支援プロジェクトを数多く経験。2006年には「世界で最も有力なコンサルタントのトップ25人」(米コンサルティング・マガジン)に選出された。2006年より早稲田大学大学院商学研究科教授。ビジネススクールで競争戦略論やリーダーシップ論を教えるほか、エグゼクティブ・プログラムでの講義や企業のリーダーシップ・トレーニングも行なう。著書に『デコンストラクション経営革命』(日本能率協会マネジメントセンター)、『eエコノミーの企業戦略』(PHP研究所)、『顧客ロイヤルティの時代』(共著、同文館出版)、『仮説思考』(東洋経済新報社)、『スパークする思考』(角川oneテーマ21)、『異業種競争戦略』(日本経済新聞出版社)などがある。
著者ブログ「内田和成のビジネスマインド」
http://uchidak.cocolog-nifty.com/

本書の要点

  • 要点
    1
    最初の問いが間違えていたら、成果を出すことは不可能である。真の論点がどこにあるのかを見極める力を養うことが、現代のビジネスパーソンには求められている。
  • 要点
    2
    多くの企業はいくつもの課題を抱えており、そのすべてを解決するのは不可能だ。課題を1つに絞って、その解決に注力すべきである。
  • 要点
    3
    論点は状況によって変化していく。それを正しく捉えるためには、経験を積んでいくしかない。
  • 要点
    4
    論点を設定するときは、解決できるかどうか、解決できたとして十分な成果が得られるかどうかにこだわったほうがいい。

要約

【必読ポイント!】 正しい問いを見つける

前提を疑うところから始めよ
Nastia11/iStock/Thinkstock

ビジネスで成果をあげるためには、問題解決能力が欠かせない。しかし、事前に設定されている問題が、いつも正しいとは限らない。そもそもの問いの設定を間違えていたら、その問いを解いたところで、成果を得ることはできないのである。

真の問題が何かに気づく力こそが、現代のビジネスパーソンに最も必要な能力だ。BCGでは、真の問題、解くべき問題のことを「論点」と呼び、自分で論点を発見し、定義することを「論点思考」と呼んでいる。問題解決能力が高い人とは、実のところ論点思考力が高い人のことだ。彼らは最初の問題設定がうまいからこそ、鮮やかに問題を解決することができる。勝負は、論点を絞り込む段階の巧拙ですでに決まっているのである。

コンサルタントである著者は、クライアントから最初に与えられた依頼(論点)について、まず疑ってみるところから始めるよう心がけている。「どのような新製品を開発したらよいか」「どのようなマーケティングを展開したらよいか」と依頼されたら、「その論点を解いてはたしてクライアント企業の成長につながるのだろうか」と考える。そして「グローバルの勝ち組企業からよい提携先を見つけてほしい」と依頼されたら、「勝ち組企業と提携することがはたしてよいことなのか」と思考を深めるのである。

上司から課題を与えられたとき、疑問を感じながらも「上の言ったことだから」と、そのまま取り組むこともあるだろう。下手に疑問を呈すると、印象を悪くしてしまう可能性があるからだ。しかし、与えられた問題が常に正しいとはかぎらない以上、つねに論点の設定が間違えていないかという視点を持つべきである。与えられた問題を疑うことが、問題解決をするうえでは必要不可欠なのだ。

論点思考はあらゆる人間に必要である
alphaspirit/iStock/Thinkstock

マネジメント以外の仕事の場合、論点思考が日常業務で必要になる機会は、一見すると少ない。そのため、論点思考を学ぶことの意義がわからない人もいるかもしれない。だが、日常の些細な仕事の中にも、必ず問題解決のヘソとなる論点は存在している。論点の存在を意識して仕事をするかしないかで、仕事の結果に大きな違いが生じるものだ。上司から言われたとおりの仕事をやったのに、なぜかあまり評価されないというのは、論点を意識して仕事をしていないからである。

また、論点思考を養うためには、経験を積んでいくことが必要だ。したがって若いうちから論点、特に最も重要な大論点を見つけ出す訓練をしておかないと、いざマネジメントの仕事をすることになったとき、問題解決がうまくできなくなる。

論点思考は、マネジメント、ミドルマネジメント、一般社員といった、あらゆる階層の人間にとって必要なものである。論点を設定する段階が正しくできていれば、成功は半ば保証されたようなものだ。逆に、問いの設定の段階で誤りがあれば、その後の戦略策定・実行がいくら精緻華麗なものであっても、よい結果につながるはずがない。

目的や論点を正しくとらえた提案書ができれば、プロジェクトが成功する確率はかなり高くなる。だからこそ、コンサルティング会社のパートナーは、他の調査や分析の作業を部下に任せることはあっても、論点を策定するときは、自らの経験と能力をフル投入するのである。

論点候補を拾いだす

課題を1つに絞り込む

優秀なコンサルタントは、すべての問題を解決しようとはせずに、課題を1つに絞って、それを解決することに注力するものである。というのも、多くの企業は数えきれないほどの問題を抱えており、それらをすべて解決することは実質的にむずかしいからだ。

仕事には期限があり、工数もかぎられている。そのため、成果を出すためには、解くことで目に見える効果があがる問題を発見しなければならない。ところが、一般企業の場合、期限や工数に対する認識が曖昧な案件が多く、目の前にあるすべての問題を解こうとしてしまったり、解けそうもない大きな問題に取り掛かってしまったりしがちだ。

要約全文を読むにはシルバー会員またはゴールド会員への登録・ログインが必要です
「本の要約サイト flier(フライヤー)」は、多忙なビジネスパーソンが本の内容を効率的につかむことで、ビジネスに役立つ知識・教養を身につけ、スキルアップに繋げることができます。具体的には、新規事業のアイデア、営業訪問時のトークネタ、ビジネストレンドや業界情報の把握、リーダーシップ・コーチングなどです。
この要約を友達にオススメする
論点思考
論点思考
BCG流 問題設定の技術
著者
内田和成
未 読
書籍情報を見る
ジャンル
出版社
東洋経済新報社 出版社ページへ
定価
1,728円
出版日
2010年02月11日
評点
総合
3.7
明瞭性
4.0
革新性
3.0
応用性
4.0
本の購入はこちら
この要約を友達にオススメする
論点思考
未 読
論点思考
ジャンル
経営戦略 マーケティング 産業・業界
著者
内田和成
出版社
東洋経済新報社 出版社ページへ
定価
1,728円
出版日
2010年02月11日
本の購入はこちら

related summaries
一緒に読まれている要約

戦略「脳」を鍛える
戦略「脳」を鍛える
御立尚資
未 読
リンク
偉大な指揮者に学ぶ無知のリーダーシップ
偉大な指揮者に学ぶ無知のリーダーシップ
イタイ・タルガム 土方奈美(訳)
未 読
リンク
小さな会社の幹部社員の教科書
小さな会社の幹部社員の教科書
井東昌樹
未 読
リンク
SOFT SKILLS
SOFT SKILLS
ジョン・ソンメズ長尾高弘(訳)
未 読
リンク
Gamechangers
Gamechangers
Peter Fisk
未 読
リンク
日本企業の社員は、なぜこんなにもモチベーションが低いのか?
日本企業の社員は、なぜこんなにもモチベーションが低いのか?
ロッシェル・カップ
未 読
リンク
やり直し・差し戻しをなくす できる人の準備力
やり直し・差し戻しをなくす できる人の準備力
上阪徹
未 読
リンク
リーダーのための行動分析学入門
リーダーのための行動分析学入門
島宗理
未 読
リンク

weekly ranking
今週の要約ランキング

1
CLASS ACT
CLASS ACT
安積陽子
未 読
リンク
2
プレゼンの語彙力
プレゼンの語彙力
下地寛也
未 読
リンク
3
繁栄のパラドクス
繁栄のパラドクス
クレイトン・M・クリステンセン エフォサ・オジョモ カレン・ディロン 依田光江(訳)
未 読
リンク

Recommendations
イチオシの本

出版社のイチオシ#017
出版社のイチオシ#017
2019.07.19 update
リンク
『余命3年 社長の夢』
【書店員のイチオシ】 『余命3年 社長の夢』
2019.07.18 update
リンク
ベンチャー経営者100人が選ぶ 推し本【ライフ関連企業編】
ベンチャー経営者100人が選ぶ 推し本【ライフ関連企業編】
2019.07.16 update
リンク
親が子どもに贈りたい本5冊
親が子どもに贈りたい本5冊
2019.07.15 update
リンク

Interview
インタビュー

映画化記念! AI研究者が語る「女の機嫌の直し方」
【インタビュー】 映画化記念! AI研究者が語る「女の機嫌の直し方」
2019.06.21 update
リンク
令和時代の最強スキル、「考える力」を身につけるには?
【インタビュー】 令和時代の最強スキル、「考える力」を身につけるには?
2019.06.13 update
リンク
「人生で大事なことはティー道が教えてくれた」
【インタビュー】 「人生で大事なことはティー道が教えてくれた」
2019.05.20 update
リンク
人生という「ゲーム」を攻略するには?
【インタビュー】 人生という「ゲーム」を攻略するには?
2019.04.25 update
リンク
1
CLASS ACT
CLASS ACT
安積陽子
未 読
リンク
2
プレゼンの語彙力
プレゼンの語彙力
下地寛也
未 読
リンク
3
繁栄のパラドクス
繁栄のパラドクス
クレイトン・M・クリステンセン エフォサ・オジョモ カレン・ディロン 依田光江(訳)
未 読
リンク
人間関係のお悩み解消に効く5冊
人間関係のお悩み解消に効く5冊
2019.04.23 update
リンク
AI後の未来、技術的失業の波があなたを襲う
AI後の未来、技術的失業の波があなたを襲う
2016.03.24 update
リンク