グローバル時代の必須教養 「都市」の世界史

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グローバル時代の必須教養 「都市」の世界史
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グローバル時代の必須教養 「都市」の世界史
出版社
定価
1,980円(税込)
出版日
2017年03月31日
評点
総合
3.8
明瞭性
4.0
革新性
3.5
応用性
4.0
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おすすめポイント

ビジネス界きっての知識人、出口治明氏の、旅と読書への愛がつまった一冊である。

「都市の歴史を知ることは、文明の歴史を知ることでもある」「都市の歴史に反映された諸文明の歩みを見出したい」と、著者は本書執筆の動機を語る。本書では、世界の代表的な十の都市をとりあげ、現代までの各都市の歩みを追う。イスタンブルから始まり、デリー、カイロ、サマルカンド、そして北京とニューヨークをまわって、ヨーロッパの各都市、ロンドン、パリ、ベルリン、ローマと東回りにめぐる。

世界史、というと、暗記ものという印象で苦手意識のある方もいるかもしれないが、ほとんどの方は旅行ならお好きなのではないだろうか。本書は、まるで著者と共に旅をし、その土地の物語を聞いているような感覚で読める。本文中には、都市の歴史やできごとに関連した書籍も紹介されているので、興味を持ったら楽しみを広げてみるのもよいだろう。各都市紹介の終わりには、都市の歴史に関連した年表と、その都市にある世界遺産のリストがまとめられている。

世界の主要都市の素顔を深く知ることは、ビジネスの上でも強みになる、と著者はいう。世界でビジネスを展開する際に、こうした知識は相手との会話の糸口にもなれば、面白いやつだとおもってもらうきっかけにもなるはずだ。本書を楽しみながら読み、ぜひ知識を味方につけてほしい。

ライター画像
池田明季哉

著者

出口 治明 (でぐち はるあき)
ライフネット生命保険株式会社創業者。1948年三重県生まれ。京都大学を卒業後、1972年に日本生命保険相互会社に入社。企画部や財務企画部にて経営企画を担当するとともに、生命保険協会の初代財務企画専門委員長として、金融制度改革・保険業法の改正に従事する。ロンドン現地法人社長、国際業務部長などを経て、同社を退職。2006年に生命保険準備会社を設立し、代表取締役社長に就任。2008年の生命保険業免許取得に伴い、ライフネット生命保険株式会社を開業。主な著書に『生命保険入門 新版』(岩波書店)、
『直球勝負の会社』(ダイヤモンド社)、『「全世界史」講義Ⅰ、Ⅱ』(新潮社)など。

本書の要点

  • 要点
    1
    イスタンブルは古代から一千七百年ものあいだ栄えてきた都市だ。ローマ帝国の都「コンスタンティノープル」は、のちにオスマン朝の都「イスタンブル」として繁栄した。オスマン朝の時代に、今も残るスレイマニエ・モスクが建てられた。
  • 要点
    2
    ニューヨークは、独立戦争後初めてのアメリカの首都となった。ほどなくして首都が別の都市に移ってから、今に至るまで経済の中心地の役割を担っている。ヨーロッパやロシア、アメリカ南部から移民が流入し、まさに「人種のるつぼ」の様相を見せている。

要約

世界帝国の都 イスタンブル

「ビザンティオン」から「コンスタンティノープル」へ

古代から一千七百年間もの長きにわたって、イスタンブルは世界の主人公として存在していた。

BC六六〇年頃、ギリシャの都市国家メガラの人々が、黒海交易の要所として目をつけ、移り住んできたことからこの都市の歴史は始まる。ビザンティオンと名づけられたこの地は、幾度か統治者が変わったが、BC七三年にローマ帝国の支配下に入る。

三三〇年、ローマ皇帝コンスタンティヌス一世が帝国の首都をローマからビザンティオンに移し、自らの名にちなんでコンスタンティノープルと改名した。

コンスタンティノープルの繁栄と初めての陥落

皇帝テオドシウス一世(在位三七九―三九五)がキリスト教を国教化したことで、コンスタンティノープル教会は最高権威を手にした。そうしたことや、テオドシウス一世が偶像崇拝を禁止したことなどをめぐって、コンスタンティノープル教会と、それまで大きな権威を持っていたローマ教会との対立は次第に深まっていくこととなった。

そしてついに一〇五四年、両者は共に相手を破門し、ローマ教会は自らを「カトリック教会」、コンスタンティノープル教会は「正教会」(または「ギリシャ正教会」)と呼ぶようになる。

一方、コンスタンティノープルは、この間、幾度となく外敵にさらされることとなった。東方のトゥルクマン(イスラム教を信じるトルコ系遊牧民)のセルジューク朝が東アナトリア半島へ押し寄せ、皇帝アレクシオス一世はローマ教皇や西欧諸国に傭兵の派遣を依頼した。

救援要請から十四年遅れて、ローマ教皇ウルバヌス二世は、イスラム勢力からの聖地奪還を宣言し、十字軍が結成された。その裏には、膨張した若年層に東の豊かな土地を与えようという思惑があった。この十字軍の第一回編成から百年後、一二〇二年の第四回十字軍は、キリスト教の信徒が住む土地であるにもかかわらずコンスタンティノープルを襲い、ローマ帝国の首都は一時陥落した。

オスマン朝の都としての「イスタンブル」
Ozbalci/iStock/Thinkstock

コンスタンティノープルは、一四五三年にオスマン朝に攻め落とされ、ローマ帝国が滅亡した。

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