自分の頭で考える
CM賞3冠 ハズキルーペ

未 読
自分の頭で考える
ジャンル
著者
松村謙三
出版社
定価
1,500円 (税抜)
出版日
2019年05月17日
評点
総合
3.7
明瞭性
3.5
革新性
4.0
応用性
3.5
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自分の頭で考える
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CM賞3冠 ハズキルーペ
著者
松村謙三
未 読
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ジャンル
出版社
定価
1,500円 (税抜)
出版日
2019年05月17日
評点
総合
3.7
明瞭性
3.5
革新性
4.0
応用性
3.5
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レビュー

話題を呼んだハズキルーペのCMを作った人物の仕事哲学に迫る一冊が登場した。CM賞3冠に輝いたCMを作ったのは、広告会社のクリエイターではなく、ハズキルーペを扱うハズキカンパニーの経営者であった。本書は、彼が自ら書き下ろしたものだ。著者が、未知の業界であった広告業界の慣習、しがらみ、手法などを打ち破り、道を切り拓くことができたのは「自分の頭で考える」という気構えがあったからこそである。

本書はまず、CM人気ランキング第1位になった理由、そしてCMができるまでの経緯を解き明かす。これまでの広告業界の主流はイメージCMで、ストレートトークのCMは「ダサい」という一言で退けられてきた。しかし著者は、それはおかしいと考え、自ら監督、キャスティング、企画、脚本、チーフスタイリストを務め、CM制作に乗り出す。

さらに本書は、ハズキルーペという商品誕生の経緯と、著者のこれまでの仕事を明らかにしていく。著者は企業買収と再生を事業としてきた人物なのだが、ハズキルーペもまた、企業買収がきっかけとなって生まれた商品だった。有力ファンドのコンペティターたちと競い合う、買収交渉のエピソードの数々には、手に汗握る迫力がある。自分の頭で考えて判断するという著者の哲学が、ここにも貫かれている。

前例や慣習に囚われず、「自分の頭で考える」ことが、いかに大切かが伝わってくる一冊である。ぜひ著者の仕事哲学を感じ取り、成功を掴んでいただきたい。

木下 隆志

著者

松村 謙三(まつむら けんぞう)
成蹊大学 法学部法律学科卒業
プリヴェ企業再生グループ株式会社代表取締役会長
神田通信工業株式会社代表取締役会長
ハズキカンパニー株式会社代表取締役会長
大阪大学 大学院 法学研究科 客員教授
大阪大学 知的基盤総合センター客員教授
米国Tabor Academy高校 理事
経済同友会 委員
経団連 会員

本書の要点

  • 要点
    1
    CMは商品を売る手段である。そして、CMなどの宣伝広告費は巨額になる。だからこそ、本来なら経営トップが自ら仕切ってやるべきものである。
  • 要点
    2
    自分の頭で考えて、おかしいと思ったことは、やはりおかしいのである。業界のルールや暗黙の了解を慮ることなく、商品を売ることに徹してCMを作ることが大切である。
  • 要点
    3
    ハズキルーペは、著者が経営するプリヴェ企業再生グループが、タカラトミーから買収した会社の商品であった。

要約

【必読ポイント!】素人が創ったCMが人気ランキング第1位に!

マーケティングこそトップの仕事
coffeekai/gettyimages

企業がCMを打つのは、商品を売るためである。しかし、CMは商品を売るための手段であるという、当たり前のことが忘れられている。CMクリエイターたちはスポンサーを見ずに、スポンサーの金を使って自分たちの作りたい作品を作る。商品を売るためのストレートなCMはダサいと切り捨て、商品が売れないイメージCMを作る。それでは一体何のためのCMであろうか。

CMなどの宣伝広告費は、大企業であるほど巨額になるので、本来なら経営トップが自ら仕切ってやるべきだ。もし担当役員や部長レベルに宣伝広告を任せれば、CMクリエイターに丸投げしてしまう。そして反響や期待どおりに売り上げが伸びなかった場合、広告代理店に責任転嫁すれば、自分の立場は安泰だ。丸投げされるCMクリエイター側からすると、スポンサーの金で勝手気ままなCMを作り続けているというのが広告業界の現状である。

大物俳優を活用したCMで勝負に出る

著者は8年前にハズキルーペ事業をスタートさせ、当初の2年間だけでも50億円の宣伝広告費をかけたという。有名俳優の石坂浩二氏を起用してテレビCM、電車広告、全国紙の全面カラー広告、チラシ、雑誌など大々的に展開した。しかし、取り扱い店舗の数が伴わず、全国的な認知を獲得するまでには至らなかった。積極的に打って出るには早すぎたのだ。いわゆる宣伝広告費倒れであった。

ただ、石坂浩二氏を起用したことで新規の店舗開拓が一気に進み、知名度は確実にアップした。地道に新規開拓を進め、1万6000店舗の店舗網を構築することができた。

次は、地上波で大々的にCMに打つ戦略に転じた。それまでシニア層向けに宣伝広告を集中させてきた結果、ハズキルーペはシニア向けが定番イメージになりつつあった。が、ルーペは若い人が使っても便利なものだ。若い人をキャスティングすることで、今までCMを見ても、自分には関係ないと無視していた若い層を振り向かせることができると考えた。

そのため次のCMには、大物俳優舘ひろし氏と慶應大学生でミス日本に選ばれた松野未佳氏を起用することに決めた。そして、冬季オリンピックのメインスポンサーとなり勝負に出た。ハズキルーペのスポンサーロゴもバンバン流れたことで、ハズキルーペの知名度は一気に全国区となり、取扱店舗数は2019年1月には5万5000店舗を超えた。ちなみに、セブン・イレブンの店舗数は2万店舗である。

前代未聞のCM制作
Kolonko/gettyimages

その次に制作したのが渡辺謙氏と菊川怜氏を起用したCMである。渡辺謙氏はハズキルーペのCMに出演するにあたり、「怒り」をテーマとして自ら考えたCM案を、レポート用紙に書いて渡してくれたという。渡辺謙氏のアイデアでいこうと決めて、大手広告代理店にCMクリエイターの依頼をした。

しかし、有力なクリエイターたちが出してきた案には、どれも渡辺謙氏のアイデアは活かされていなかった。著者は憤慨してクリエイターたちをクビにした。

そして、クリエイターに任せるのはやめ、絵コンテを書いた下請け制作会社のスタッフ全員を招集した。数日後に約10人の制作会社のスタッフが会議室に集結した。そこで著者は自分で考えた企画を伝え、イメージCMではなく商品の機能と商品名を俳優が言う、ストレートトークのCMにしたいとプレゼンした。スタッフらは緊張しつつも「やってみます」と応じた。

新たに出されたCM案絵コンテを見て、著者は再び落胆した。

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松村謙三
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