「中の人」から「外の人」へ
出世のススメ

未 読
出世のススメ
ジャンル
著者
角田陽一郎
出版社
日本実業出版社 出版社ページへ
定価
1,400円 (税抜)
出版日
2019年09月20日
評点
総合
3.5
明瞭性
3.5
革新性
3.5
応用性
3.5
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出世のススメ
「中の人」から「外の人」へ
出世のススメ
著者
角田陽一郎
未 読
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ジャンル
出版社
日本実業出版社 出版社ページへ
定価
1,400円 (税抜)
出版日
2019年09月20日
評点
総合
3.5
明瞭性
3.5
革新性
3.5
応用性
3.5
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レビュー

経済も環境もすべてが急激なスピードで変化している今、従来の枠組み=フレームの中の常識はもはや通用せず、誰もが「井の中の蛙」になる可能性がある。そんな危機が迫りくる一方で、自分らしく生きようとするあまり、自分で立てた夢や目標が思い通りにいかず燃え尽きてしまうこともあるだろう。人生とは、自由とは、いったい何なのだろうか。

現代人のこうした悩みに新たな切り口を提示するのが、本書における「出世」の考え方だ。出世といっても、「会社の中で昇進すること」ではない。「出家」と同義で、組織や流行といったものに流されず、ありのままの自分でいるための態度のことをいう。

著者は22年間、TBSテレビのプロデューサーとして数々の人気バラエティ番組を世に送り出した後、46歳で退職(出世)し、フリーのプロデューサーとなった。会社を辞め、フリーとなって改めて社会を観察すると、会社の中も外も変わらない性質を持っていることに気づいたという。自由の概念から人付き合いのコツまで、著者が「直球で綴った」という本書は、読者が会社だけでなく社会の風潮からもいったん距離を置き、自分が進みたい方向へ進む際の道しるべとなってくれるだろう。

本書を読んだうえで、「出世」するか、しないかは、あくまで読者次第である。しかし、「読むだけならノーリスク」だ。今の生活に違和感を抱いている読者は、本書をはじめの一歩を踏み出すきっかけにしてほしい。

菅谷真帆子

著者

角田 陽一郎(かくた よういちろう)
1970年千葉県生まれ。東京大学文学部西洋史学科卒業後、1994年に東京放送(TBSテレビ)に入社。「さんまのスーパーからくりTV」「中居正広の金曜日のスマたちへ」「EXILE魂」「オトナの! 」など、数多くのバラエティ番組を担当。
会社員の枠を超えて、映画監督やネット動画配信会社の設立、音楽フェスティバルの開催、アプリの制作、舞台演出など、多種多様なメディアビジネスにも携わる。
2016年12月にTBS退社。
現在は、テレビ番組のほか、YouTube動画、メディアブランディングなど、さまざまな革新的アイデアを基にビジネスを創造し続けながら、2019年4月からは東京大学大学院人文社会系研究科文化資源学研究専攻文化経営学修士課程の学業にも打ち込んでいる。
主な著書に『運の技術』『13の未来地図 フレームなき時代の羅針盤』『「好きなことだけやって生きていく」という提案』『最速で身につく世界史』『人生が変わるすごい「地理」』『「本音で話す」は武器になる』などがある。

本書の要点

  • 要点
    1
    本書における「出世」とは、立身出世のことではなく、「フレームから抜け出す」という意味である。会社や社会など、従来の枠組みの外側に立ち、物事を観察する姿勢を指す。
  • 要点
    2
    あれこれ悩むこともあるが、人生の選択にベストな解決法などない。どんな出来事もそのよし悪しはひとまず置いておき、「出会ってしまった」という事実を前向きに捉えることが一番大切だ。
  • 要点
    3
    人生に「勝ち負け」はない。勝負に負けておくぐらいのほうが、実はうまくいく。

要約

【必読ポイント!】「中の人」から「外の人」へ

「出世」とは何か

著者のいう出世とは、「立身出世」のことではない。文字通り、「世から出ること」を指している。

これまで変化といえば、あくまでも既存の枠組み(フレーム)の中のものだった。だがこれからは、フレーム自体が変化していくことになる。そうなると、これまで「異常」と捉えられた生き方が「普通の生き方」になる。そんな中、出世という言葉を再定義し、「フレームから抜け出す」という意味で捉えることが必要だ。

なお出世とは、単に会社を辞め、自分で新たなフレームを作ったり、誰かの生み出した新たなフレームの中へ移動したりすることを意味するのではない。常にフレームの外側にいることこそが出世である。

「井戸」の外に出る
metamorworks/gettyimages

著者は22年間、TBSテレビのプロデューサーとしてバラエティ番組を作ってきた。マスコミ業界は、外からの情報は得ているにもかかわらず、閉鎖的な業界の論理で動いている「井戸」であった。著者は、もっと外の世界を見てみたいと感じ、46歳で出世をすることにした。

だが、「井戸の外」に出ていろいろな仕事をするようになっても、違和感は消えなかった。「中の違和感」と「外の違和感」は同じ構造で、そこから抜け出さない限り違和感は消えないのだ。つまり、何回脱出しても、違和感は永遠に付きまとう。であれば、違和感の解消に躍起になるのではなく、ただ違和感を観察することこそが自分の役割ではないか――そう自覚するに至った。

機会と時間と楽しさと疲れの配分

出世の課題

若い頃の著者は、企画が通らないことが悩みだった。やりたいことがたくさんあるにもかかわらず、実践できなかったのだ。

だが今や、企画が通らないと悩むことはなくなった。むしろ、企画があまりにたくさん通るので、体力と時間が足りなくて困っているほどだ。

機会と時間の配分は、人生の課題である。何かを生み出すには自分の奥底に潜る時間が必要だが、潜って作って浮上するには時間がかかる。いろいろなことに手を出せば、その度に潜る時間が必要になり、思考の拡散と分断を余儀なくされる。

思考の分断は疲れる。楽しさと疲れの配分も、人生の課題だ。

「機会と時間の配分」と「楽しさと疲れの配分」は、出世における課題なのだ。

人のおすすめばかりを選ぶと人生はどうなるか
http://www.fotogestoeber.de/gettyimages

著者は講演をすると、「AとB、どっちが正解か?」といった質問を受けることがある。答えはこうだ。「仮に今Aが正解でも、未来で正しくなくなるかもしれない。だから人にすすめられてAを選ぶ正解より、自分で仮にBを選択して失敗しても、自分で気づいてAを選び直すことができるタフさとバッファとその経験を持つことが正解ではないでしょうか」

誰かのおすすめばかりを選ぶと、「自分で選んで自分が失敗する」という経験ができず、自分の選択眼と洞察力を鍛える機会を逃してしまう。物事を選ぶときは、好印象を受けたほうを直感で選ぶ「ジャケ買い」でいい。それで失敗したとしても、次のジャケ買いの精度アップにつながるのだから。

プロ棋士の井山裕太さんは、「打ちたいところに打ちなさい」という。ではなぜ私たちは、いろいろな人生の局面において、打ちたいところに打てないのだろうか? なぜ誰かに助言を求めてしまうのだろうか?

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2019年09月20日
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自己啓発・マインド
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角田陽一郎
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