夫のトリセツ

未 読
夫のトリセツ
ジャンル
著者
黒川伊保子
出版社
定価
820円 (税抜)
出版日
2019年10月17日
評点
総合
3.7
明瞭性
4.0
革新性
3.0
応用性
4.0
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夫のトリセツ
夫のトリセツ
著者
黒川伊保子
未 読
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出版社
定価
820円 (税抜)
出版日
2019年10月17日
評点
総合
3.7
明瞭性
4.0
革新性
3.0
応用性
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レビュー

かつては愛して結婚した相手。しかし、時が経つにつれ、「わかってくれない」「思いやりがない」「一緒にいると、イライラする」などと、腹立たしい夫に不満を募らせている方は少なくないだろう。こうした状況になったのは夫が変わってしまったからなのだろうか。そんな悩める妻への処方箋が『夫のトリセツ』だ。

本書は、ベストセラーとなった『妻のトリセツ』の第二弾で、「妻向けにもぜひ!」という、読者の反響を受けて世に出された待望の一冊だ。男性脳と女性脳が引き起こすすれ違いから、家庭の安寧を守る「夫婦学」の本である。

実は、夫にイライラする原因の一つは、妻にあるという。妊娠しない期間が続くと、女性はより優秀な遺伝子を求め、新たな繁殖相手を求めるようになるのだ。女性の場合、浮気心ではなく、目の前の生殖相手に腹が立つことで、次に行こうとする。つまり、目の前の夫が他の相手に変わったとしても、いつかその人にも「イライラするとき」が訪れるというわけだ。

こうした脳が仕掛けてくる生殖戦略の罠に打ち勝つためにも、お互いを理解し、尊重しあえるコミュニケーションは必須である。妻に向けた『夫のトリセツ』ではあるが、男性脳と女性脳のメカニズムに関する知識は、職場のコミュニケーションでも充分活用できそうだ。

「結婚70年時代」を幸せに生きるための戦略の書として本書をお読みいただきたい。

中山寒稀

著者

黒川 伊保子(くろかわ いほこ)
1959年、長野県生まれ。人工知能研究者、脳科学コメンテイター、感性アナリスト、随筆家。奈良女子大学理学部物理学科卒業。コンピュータメーカーでAI(人工知能)開発に携わり、脳とことばの研究を始める。1991年に全国の原子力発電所で稼働した、「世界初」と言われた日本語対話型コンピュータを開発。また、AI分析の手法を用いて、世界初の語感分析法である「サブリミナル・インプレッション導出法」を開発し、マーケティングの世界に新境地を開拓した感性分析の第一人者。近著に『定年夫婦のトリセツ』(SBクリエイティブ)、『女の機嫌の直し方』(集英社インターナショナル)、『妻のトリセツ』(講談社)など多数。

本書の要点

  • 要点
    1
    夫への怒りの原因の一つは、「よりよい相手」を探そうとする女性脳の罠にはまっていることだ。もう一つは、男性脳のありようを知らないために起こる誤解である。
  • 要点
    2
    男性脳は、プロセスを解析せずに問題解決を急ぐ。しかし、信頼している相手だからこそ共感してほしい女性脳にとっては、それを裏切りと感じる。
  • 要点
    3
    男性と話すときは結論から言うとよい。経緯から話す必要がある場合は、事前に経緯から話すと伝えておくと、男性はストレスなく話を聞くことができる。

要約

夫に対する不満の正体

夫とは、「そういう脳」の持ち主
courtneyk/gettyimages

夫に対し、この3日以内に次のように感じた妻は、ぜひこの本を読んでほしい。「思いやりがない」「話が通じない」「わかってくれない」「とにかく苛立つ」「一緒にいる意味がない」「子どもが巣立った後、夫婦二人になるのが怖い」。もしかしたら、その夫に対する不満は、濡れ衣かもしれない。彼のひどい言葉や気が利かない態度は、愛情の欠如でも彼自身の個性でもなく、男らしさの副産物かもしれないのだ。

妻は、今日一日のひどい経験を夫に優しく聞いてもらい、なぐさめてもらいたいと思っている。ところが、夫は「君も悪いよな」と、けなしてくる。それは、愛する人を危険から守ろうとする、男性脳の愛と誠意からくるものなのだ。

夫が「そういう脳(男性脳)」の持ち主だとわかると、案外、優しくて誠実な夫だと感じるかもしれない。そして、「そういう脳」の使い方をマスターすれば、夫が優しい存在に変わることが期待できる。

夫への怒りの原因の一つは、「よりよい相手」を探そうとする女性脳の罠にはまっていることだ。もう一つは、男性脳のありようを知らないために起こる誤解である。前者は、本能なので避けられない。だが、後者については、男性脳を知ることで現状を変えられるのだ。

【必読ポイント!】 男女のミゾは、なぜ生まれるのか?

夫をひどいと感じる理由
deng qiufeng/gettyimages

妻を地獄に落とす原因は、多くの場合、夫ではない。妻の「女性脳の生殖戦略」である。

動物は、異性の見た目、声、匂いなどから、遺伝子のありようを見抜く。そうして、免疫力が高く遺伝子の相性のいい相手に惚れて、その遺伝子を得ようとする。哺乳類のメスの場合、生殖リスクが高いので、相手を厳選して発情する。これが恋の正体だ。一定期間は相手に夢中なのだが、妊娠しないで時が経つと、相手への興味がなくなってくる。妊娠しない相手に執着していると、生殖機会を失う可能性が高くなるからだ。

出産をすると、今度は相手への執着が強くなる。子どもを無事に育てるために、資源を提供すべき相手に変わるからだ。子どもの生存可能性を高めるために、「搾取すべき相手からは徹底して搾取する」という戦略に変わるのである。

つまり、子を持った妻は、夫に労力、意識(気持ち)、時間、お金のすべてをすみやかに提供してほしいという本能にかられる。子どもに対しては優しいが、夫に対しては厳しい。これが本当の母性である。

そして、子どもが自分の足で歩くようになると、脳は「次の生殖相手」を探すようになる。生物の生きる目的の第一義は「繁殖」であり、よりよい遺伝子を求めるようになるのだ。しかし、女性脳は、それを浮気心として表出しない。直近の生殖相手に腹を立て、イラついて仕方がない事態を起爆剤として、次の相手へのスイッチを入れようとするのだ。

男性脳と女性脳の違い

男女のミゾを作るのは、生殖戦略の罠だけではない。男女は同じ脳を持ち、全機能搭載可能で生まれてくる。しかし、チューニングが異なる。

脳には、同時同質に使えない機能が共存している。利き手があることで、身体の真ん中に飛んでくる石をとっさによけられるように、脳もとっさに使う側が決まっている。人類の男女は、生殖戦略が正反対なので、この「とっさの判断」も正反対なのだ。

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自己啓発・マインド トレンド
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黒川伊保子
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2019年10月17日
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