本当の自由を手に入れる お金の大学
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本当の自由を手に入れる お金の大学
出版社
朝日新聞出版

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出版日
2020年06月19日
評点
総合
3.8
明瞭性
4.5
革新性
3.0
応用性
4.0
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おすすめポイント

厚生労働省は、2007年生まれの半数が103歳まで生きると推計する。そのような人生100年を見据える時代において、我々はいったい何歳まで働かなくてはならないのだろうかと不安になる。

本書は、YouTubeチャンネル登録者数70万人、動画再生回数1億回超えと、SNSを中心に熱狂的な支持を得ている著者が、労働に縛られる多くの日本人に「自分の人生=自由な時間」を取り戻してほしいと願い、執筆したものだ。著者は、この資本主義社会において「お金なくして自由なし!」、つまり、自由な時間を手に入れるには「経済的自由」を達成することが最も重要なことだと熱弁をふるう。そのためには、「お金にまつわる5つの力」をバランス良く育てていく必要があるというのだ。

難しく思われがちなお金の話を、本書は圧倒的なわかりやすさで解説してくれる。本編は、著者とお金にかんしては素人の「リーマンくん」の会話形式で進んでいく。フルカラーで直感的にわかりやすいイラストが満載だ。見た目の親しみやすさとは裏腹に、扱っている内容は本格的で、客観的なデータを図表で示しながら解説がされていく。軽い読み物を読んでいるような軽快さで、自分を自由にするためのマネーリテラシーを身につけることができるだろう。要約にとどまらず、ぜひ実際の書籍を手にとって、「無料で最高の金融教育を提供し、お金に困る人を少しでも減らしたい」という著者の熱意を感じてほしい。

著者

両@リベラルアーツ 学長
「日本一自由な会社」の社長。高校在学中に起業し、ITビジネスと投資で10代にして年間1億円以上を稼いだが、数々の失敗も経験し、優秀な経営者仲間やモルディブの大富豪から「本当の社会の仕組み」や「人生を豊かに生きる知恵」を学ぶ。
以降本業で20年以上稼ぎ続けながら、「自由な人を増やす」という夢を叶えるために家族や友人向けに発信を始めた通称「リベ大」は、節約・税金・投資・副業のリアルガチなお金の教養を軽妙な関西弁でわかりやすく解説する内容で、SNSを中心に熱狂的な支持を得る。
YouTube総動画本数830本、累計再生回数1億800万回、チャンネル登録者数65万人。Twitterフォロワー数21万人。公式ブログ月間200万PV。Instagramフォロワー数14万人。本書が初の著書となる。

本書の要点

  • 要点
    1
    経済的自由とは、生活費を資産所得が上回る状態を達成することだ。生活費を下げ、資産所得を増やすには「お金にまつわる5つの力」をバランスよく育てる必要がある。
  • 要点
    2
    人生の6大固定費を見直すことで、お金を「貯める力」を身につけることができる。
  • 要点
    3
    お金を「稼ぐ力」で特に重要となるのが、自分の事業でお金をもらう「事業所得」を増やすための副業だ。
  • 要点
    4
    「稼ぐ力」を鍛えて得たお金で、「お金のなる木」を購入して「増やす力」を手に入れよう。初心者へのおすすめは経済指数に連動したインデックスファンドだ。

要約

【必読ポイント!】STEP0 経済的に自由になるための基本

お金持ちの大原則
takasuu/gettyimages

本書の目標は、経済的自由を達成することだ。著者の考える経済的自由とは「生活費<資産所得」という状態だ。そして、生活費<資産所得を達成するには、「生活費を下げる」「資産所得を増やす」という2つの取り組みを実践していくことになる。

所得には、自分が働くことによって得られる労働所得と、資産を働かせて得られる資産所得の2種類がある。経済的自由を達成するために重要なのは、資産所得を増やしていくことだ。労働をしなくても月に1万円が入れば、水道・光熱費が払える。月に3万円が入れば食費が払える。このように、資産所得で生活費をまかなうことができれば、生活のためのお金を気にせずに、やりたいことに専念できる。働きたければ働く、働きたくなければ働かないという選択の自由を手に入れることができるのだ。

これを実現するためには、「お金にまつわる5つの力」をバランスよく育てていく必要がある。5つの力とは、お金を「貯める力」「稼ぐ力」「増やす力」「守る力」「使う力」だ。これらを鍛えることで、家計が健全に回り、豊かに暮らせるようになるのだと著者はいう。要約ではこの内、最初の3ステップである「貯める力」「稼ぐ力」「増やす力」を紹介する。

STEP1 お金を《貯める》

人生の6大固定費

まずは「貯める力」を身につけることで、資産を貯めるスピードをアップさせよう。

お金を貯めるためには、「1回の支出よりも固定費を見直す」「金額が大きな支出から見直す」の2点に注意したい。金額の大きい固定費は、一度見直せば節約効果が持続し、生活費を効率よく下げることができる。人生の6大固定費は、「通信費」「光熱費」「保険」「家」「車」「税金」だ。

ここでは6つの中でも大物とされる「保険」と「家」を順に見ていこう。

保険を正しく見直そう
Nastco/gettyimages
日本では社会保険が充実しているが、多くの人が民間の保険にも加入している。生命保険文化センターの調査では、生命保険料だけで、1世帯あたり年間38.2万円、30年間で1200万円弱もの金額を支払っているそうだ。

本書は、「起こる確率」と「起きたときの損失」という視点から、入るべき保険を見極めるべきだと指摘している。起こる確率にかかわらず、起きたときの損失が少ないものであれば、貯金でまかなうことができる。

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要約公開日 2021.02.15
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