本物の気づかい

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出版社
ディスカヴァー・トゥエンティワン

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出版日
2020年12月20日
評点
総合
3.5
明瞭性
3.5
革新性
3.0
応用性
4.0
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おすすめポイント

会った後にいつもすぐにお礼の連絡をしてくれる、誕生日や記念日を覚えていて一言かけてくれる――そんな「気づかいができる人」に憧れている人も多いだろう。そんなあなたも、本書を読めば「気づかいができる人」に一歩近づけるはずだ。

本書には、そもそも気づかいとは何か、ということから、実際のシーンでの気づかいまでが、細やかに綴られている。著者の井上裕之氏は、医療法人社団いのうえ歯科医院の理事長だ。すぐれた歯科医であるだけでなく、成功した経営者でもある。その目線から語られる「気づかい」の方法は、単なる礼儀作法や表面的なコミュニケーションのテクニックにとどまらない。家族、得意先、上司と部下など、さまざまな他人との関係を丁寧に繋いでいくことが、かかわるすべての人を幸せにし、「気づかい」をする人のもとに成功を呼び込む――本書は著者のそのような哲学に貫かれている。

紹介されている「気づかい」の例は、少し手間をかければすぐにできる小さなものばかりだ。そうした小さな気づかいを積み上げることが、やがて大きな成功へと結びついていくのだと著者はいう。

本書の帯には、「一瞬の気づかいが一生の武器になる」と書かれている。「気づかい」とは、いつも自分を助けてくれる味方を作り、心ゆたかに生きることができるようになる、すぐれた習慣だといえるだろう。そんな習慣を、本書を読んで身につけていただければと思う。

ライター画像
池田明季哉

著者

井上裕之(いのうえ ひろゆき)
いのうえ歯科医院理事長。歯学博士、経営学博士。1963年、北海道生まれ。
東京歯科大学大学院修了後、世界レベルの技術を学ぶためニューヨーク大学、ペンシルベニア大学、イエテボリ大学で研鑽を積み、医療法人社団いのうえ歯科医院を開業。自身の医院で理事長を務めながら、東京医科歯科大学、東京歯科大学非常勤講師、インディアナ大学客員講師など国内外の6つの大学で役職を兼任している。
その技術は国内外から評価され、特に最新医療・スピード治療の技術はメディア(情報番組「未来世紀ジパング」)に取り上げられ、注目を集める。
世界初のジョセフ・マーフィー・トラスト(潜在意識の権威)公認グランドマスター。本業の傍ら、世界的な能力開発プログラム、経営プログラムを学んだ末に、独自の成功哲学「ライフコンパス」をつくり上げ、「価値ある生き方」を伝える著者として全国各地で講演を行なっている。
著書累計は130万部を突破。実話から生まれたデビュー作『自分で奇跡を起こす方法』(フォレスト出版)は、テレビ(「奇跡体験! アンビリバボー」)で紹介され、大きな反響を呼ぶ、ベストセラー『「学び」を「お金」に変える技術』(かんき出版)、『なぜかすべてうまくいく 1%の人だけが実行している45の習慣』(PHP研究所)など著書多数。

本書の要点

  • 要点
    1
    気づかいとは、相手に対する愛情、思いやり、感謝の気持ちを行動にあらわすことである。
  • 要点
    2
    「気づかい」を身につけるためのポイントは、「自分がうれしいと感じること」を相手にする、相手の立場になって「うれしいと感じてもらえること」を考える、周囲を観察して「人は何によろこびを感じるか」を学んでいく、の3つだ。
  • 要点
    3
    お客さんに好かれるのと同じくらい大切なのが、社内で自分のファンをつくることだ。社内の人にどう動いてもらうかで、仕事の結果は変わる。

要約

人付き合いで一番大切なこと

気づかいの5つのメリット

著者は「気づかい」を「相手に対する愛情、思いやり、感謝の気持ちを行動にあらわすこと」と定義している。ここでいう「行動」とは、「ありがとうございます」と言葉にしたり、手紙やプレゼントを贈ったりして、感謝の気持ちを形にすることだ。

気づかいが上手にできるようになると、次のような5つのメリットがある。

(1)人から好かれる

(2)近道をして成長できる

(3)チャンスが増える

(4)人生で成功できる

(5)心ゆたかに生きられる

気づかいを身につけるための3つのポイント
fizkes/gettyimages

仕事を成功させるためには、相手によろこんでもらうことが大切だ。成功する人とは、「相手によろこんでもらいたい」「幸せになってもらいたい」と考えて、行動に移している人である。

「私は気が利かないから、気づかいができない」と悩む人もいるだろう。だが、気づかいは誰でも身につけられるものだ。

「気づかい」を身につけるためのポイントは3つある。1つ目は、自分がうれしいと感じることを、相手にすること。ほめられるとうれしいなら、相手をほめる。待ち合わせに遅れないで来てくれることがうれしいのなら、時間に遅れない。ありがとうと言ってもらえるのがうれしいなら、ありがとうと言う。自分がなにをうれしいと感じるかを洗い出し、そのまま行動してみよう。

しかし、あなたにとってはうれしいことでも、相手がよろこんでくれるとは限らない。そこで2つ目のポイントは、相手の立場になって「うれしいと感じてもらえること」を考えることだ。普段から愛情をもって相手を観察していると「よろこびポイント」がわかってくる。記念日の情報など、何気ない会話の中から相手がよろこぶことをキャッチし、行動に移してみよう。

最後のポイントは、周囲を観察し、「人は何によろこびを感じるか」を学んでいくことだ。周囲を観察し、その真似をする。最初はうまくいかなくても、やがてあなたにしかできない気づかいが生まれるはずだ。

「なぜか好かれる」気づかい

今の時代に必要な気づかいとは?

ビジネスにおいて、相手との必要以上の関わりを少なくしていこうという傾向のある現代では、気づかいの判断基準が難しくなっている。「余計なことだと思われるかもしれない」と感じ、行動をためらってしまう場合もあるだろう。

しかし、いくら世の中やビジネスが変わっても、人が何かをしてもらったり、何かしたときにお返しがあったりすることによろこびを感じるのは変わらない。

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要約公開日 2021.06.13
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