非常識に生きる

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非常識に生きる
出版社
小学館集英社プロダクション

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定価
1,540円(税込)
出版日
2021年03月11日
評点
総合
3.7
明瞭性
4.0
革新性
3.5
応用性
3.5
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おすすめポイント

著者である堀江貴文氏に「非常識」という印象を持っている人は、決して少なくないと思う。現役で合格した東京大学を中退して起業し、ライブドアを一代で巨大企業へと育て上げる。その後、証券取引法違反の容疑で逮捕され、裁判の後に実刑判決を受ける。収監中もメールマガジンの発信を続け、釈放後は多数の書籍を刊行しつつ、オンラインサロンを設立――経歴をざっと見るだけでも、常識外れの存在であることは明らかだ。

著者は本書の中で、たびたび「非常識」と非難されてきたことを認めている。一方で、自分は常識的にビジネスに向き合っているとことわったうえで、世の中が押し付けてくる「常識」に従ってばかりでは成功できないと断言する。

本書に書かれている「非常識に生きる」ための指針は、挑戦的なタイトルに対して意外とスタンダードで、人間としての基本に立ち返るものも多い。つまり、常識的であるか、非常識であるかという問題は、さして重要なものではないのだろう。誰のものでもない、自分の人生を生きることこそが重要なのであって、非常識であるということは、あくまで結果にすぎないのだ。

なるほど確かに、著者の言動や経歴はある意味で「非常識」なものであるかもしれない。しかし世の中の空気に惑わされず、自分に向き合い、自分なりの「常識」を確立してきたからこそ、今の著者があるのだろうと思えた。

ライター画像
池田明季哉

著者

堀江貴文(ほりえ たかふみ)
1972年福岡県八女市生まれ。実業家。SNS media&consultingファウンダー。元・株式会社ライブドア代表取締役CEO。
宇宙ロケット開発やスマホアプリのプロデュース、予防医療普及協会理事として予防医療を啓蒙するなど多岐にわたって活動中。
また、有料メールマガジン「堀江貴文のブログでは言えない話」の発行や、会員制オンラインサロン「堀江貴文イノベーション大学校(HIU)」では1500名近い会員とともに多彩なプロジェクトを展開中。
著書に『ゼロ』『本音で生きる』『多動力』などがあり、ベストセラー多数。

Twitterアカウント @takapon_jp

本書の要点

  • 要点
    1
    自分のやりたいことを見つけ出し、大きなチャンスを掴むには、常識だけでは足りない。
  • 要点
    2
    ビジネスにおいて壁を突破するためには、特別なスキルや人脈、運、お金などではなく、しつこさが大切だ。折れない心を持ち、しつこく取り組むだけで、諦めの早い大半の人たちを大きくリードできる。
  • 要点
    3
    何かをはじめようというとき、準備を整えたり考えを練ったりして立ち止まるのは、時間の無駄だ。動き出さないままゼロのアイデアを抱えている状態は、寝て過ごしているのと変わらない。

要約

なぜ東大を辞めたのか

他人の常識は、自分の非常識

著者は決して、非常識な人間ではない。約束は守るし、遅刻もしない。プロジェクトで借りたお金は必ず返すし、イベントなどに来てくれたお客さんには最大限のサービスを提供したいと思う。誰かに対して反論したいときは、本人にきちんと正面からぶつける。知らないことは「知りません」と恥ずかしがらずに答えるし、仕事の仲間への指示は明確に、正しく伝わるよう、言葉に気をつけている。

とはいえ、怒りや文句を押し殺すことはしない。言いたいことは言うし、相手や場の空気にかかわらず、怒るときは怒る。

例えば取材の席や著名人との対談の場で、まったく的はずれな質問や、いまさらと思えるような質問を投げかけられたら、苛立つこともある。あまりにも分別のない質問をする人には、話を遮ってでも注意する。

相手のことを知っておけば、対話のレベルが上がり、よい時間が過ごせるものだ。そのための下調べは、仕事人として常識ではないだろうか。著者自身、仕事で対面する相手のことは、最低限調べておく。当たり前の下調べを怠り、他人に密度の低い時間を強いる人こそ、非常識だろう。

ビジネスパーソンとして長年、非常識だと言われてきたが、その自覚はない。逆に、他の人のスピード感のなさや思考の足りなさ、理不尽な対応を非常識だと感じ、呆れることは多くある。

「非常識」は誇りある称号だ
Sahil Ghosh/gettyimages

かつて「もっと常識をわきまえなさい」とよく言われたが、理解できなかった。「常識」を守っていればいいことがあるのか? 答えは「ノー」だ。世間の「常識」に合わせて自分を曲げることなく、自分の常識をひたすら貫いてきた。

その結果、ビジネスはうまくいき、豊かになり、優秀な仲間も可愛い恋人もできた。世間の常識に従っていい結果が得られた試しはない。

著者のスタイルを非常識だと非難する人もいるだろう。しかし非常識とは、常識を突破して思うままの人生を手にした人間が獲得できる、誇りある称号なのだ。

チャンスを掴むには、常識だけでは足りない

1991年、現役で東大に合格した。東大には面白い人がいるだろうと期待していたが、実際は、就職する会社のブランドを気にしている人ばかりだった。がっかりして麻雀と競馬に明け暮れるうち、アルバイトをきっかけに、ITの世界に触れることになった。

Web空間はスマートだった。全世界の情報がパソコンの画面に集まり、コミュニケーションやショッピングなどといったあらゆるシステムが、オンラインで深くつながっている。そんなインターネットに理想の社会の到来を予感し、インターネット事業の会社を起こした。

それと前後して、大学を中退した。行くのをやめたら、いつの間にか除籍になっていた。これが、最初にとった、非常識と言われる行動だろう。東大を辞めてインターネットのビジネスを起こすなんて非常識だと言われたが、後悔したことは一度もない。

常識を守って生きる自由だけでなく、非常識に生きる自由が、もっと当たり前に認められるべきだ。自分のやりたいことを見つけ出し、大きなチャンスを掴むには、常識だけでは足りない。もちろん、知識や人脈や運があればいいというわけでもない。もっとも大切なのは、非常識への踏み出しだ。

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要約公開日 2021.06.29
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