東大名物教授がゼミで教えている人生で大切なこと

未 読
東大名物教授がゼミで教えている人生で大切なこと
ジャンル
著者
伊藤元重
出版社
東洋経済新報社
定価
1,512円
出版日
2014年08月21日
評点
総合
3.3
明瞭性
3.0
革新性
3.5
応用性
3.5
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東大名物教授がゼミで教えている人生で大切なこと
東大名物教授がゼミで教えている人生で大切なこと
著者
伊藤元重
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出版社
東洋経済新報社
定価
1,512円
出版日
2014年08月21日
評点
総合
3.3
明瞭性
3.0
革新性
3.5
応用性
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レビュー

経済学の授業では立ち見が出るほどの人気を博している東大名物教授の伊藤元重氏。現場重視の「ウォーキングエコノミスト」としても有名で、テレビ東京ワールドビジネスサテライトや日本経済新聞などあらゆるメディアに登場する。そんな多彩な顔をもつ彼が、読書法、時間管理法、メモ術、現場調査のコツ、中長期的な人生の目標設定といった、「知的人生戦略」を一挙公開する。1年に200本以上の新聞や雑誌の連載原稿を書く彼はどのようにインプットをしているのか? どんな機会も逃さず何でも吸収し血肉にしようとする彼の気概には思わず圧倒されてしまう。

伊藤氏は、想定外の連続である人生では、自分にとって大事な「基本原則」を崩さずに、長期的な目標を大切にした方がよいと説いている。クレイトン・クリステンセン氏の著書『イノベーション・オブ・ライフ』を引き合いに出し、多くの人が長期的なミッションを見据えた戦略に沿って行動できていないことに注意を喚起しているのだ。現に、「幸せな家庭を築く」というミッションへの投資がおざなりにされ、目先の仕事の成功に傾倒した挙句、長期的なダメージを受けるケースが少なくないからだ。では、彼が独自の「知的戦略によるプレイヤー」としての地位を築いていくまでに大事にしてきた「基本原則」とは何なのか?

本書には、自分の強みと弱みを把握した上で「知の戦略」を立て、「プレイヤー」として活躍するための秘伝がぎっしりと詰まっている。「自分にしかできない仕事を、やりがいをもちながら行いたい。」そんな思いをもった若手ビジネスパーソンには必読の書である。

松尾 美里

著者

伊藤 元重
1951年静岡県生まれ。東京大学経済学部卒。1979年米国ロチェスター大学大学院経済学博士号取得。1996年より東京大学大学院経済学研究科教授。専門は国際経済学、ミクロ経済学。復興推進委員会委員長。安倍政権の経済財政諮問会議議員。
『流通大変動 現場から見えてくる日本経済』(NHK出版新書、2014年)、『日本経済を創造的に破壊せよ!』(ダイヤモンド社、2013年)、『経済学で読み解くこれからの日本と世界』(PHPビジネス新書、2013年)、『入門経済学(第3版)』(日本評論社、2009年)など著書多数。

本書の要点

  • 要点
    1
    書くことや話すことが、実は最良のインプットである。良質のアウトプットをするために頭をフル回転させることで、今後の思考につながるヒントやアイディアが湧いてくるためだ。
  • 要点
    2
    普段慣れ親しんでいる考え方とは異質なものに接することが、新しい視点の獲得につながり、自分を差別化することで価値を高める上でも有用だ。
  • 要点
    3
    現場を歩き、プロから直接話を聞くことは最高の情報収集であるが、プロの話を鵜呑みにせず、自分の直感や疑問に素直になることが大切だ。その疑問には、プロでも見抜けない大きな変化の兆しが潜んでいることがあるからだ。

要約

「読む」「書く」「話す」力を鍛える「知の戦略」

速読とスローリーディング

速読とスローリーディングそれぞれに価値がある。伊藤氏は大学時代、文芸評論家の加藤周一氏が書いた『読書術』という本に倣い、「一日一冊読む」ことを3ヶ月続けた。すると、速読力アップと、読書習慣の定着という効果が得られた。また、速く読もうとすれば、その分意識を集中させることができ、かえって内容もしっかり頭に入るのだという。

一方で、専門書や古典については徹底的にゆっくり読んだ方がよい。伊藤氏は、若手研究者時代に論文や書籍を読み続けることで、「何度も読むうちに、難解だった内容が頭にしみ込んでいく」という経験をした。感受性の鋭い若い時でしか読めないような難しい本や深い内容の本は、スローリーディングすることを薦めたい。「何度も繰り返し読める本」と向き合う醍醐味を味わえるはずだ。

お薦め読書法:メモのメモのメモ
Ximagination/iStock/Thinkstock

著名な国際経済学者キンドルバーガー教授に、経済史の大作を出し続けることができた秘訣を聞いた。すると、こんな答えが返ってきた。「本を読みながら、重要箇所にアンダーラインを引き、気づきや疑問を欄外にメモする。その後、アンダーラインをした内容やメモをタイプしていく。ある程度メモが増えたら、メモにアンダーラインを引いて読み、更に気づきや疑問をメモするという作業を続けると相当量の『メモのメモのメモ』ができ、1冊の本を書く準備ができる。」メモの積み重ねが、持続的に成果を出すコツだったと言える。

自分の言葉でメモを書いた方が、その本の内容についてより深く考えるきっかけになるし、その箇所の内容を一言のキーワードで記すのは、思考を整理するだけでなく、他人にメッセージを伝える上でも非常に有効だ。

書くことが最高のインプット

新聞やウェブの連載原稿を書くというアウトプットこそ、実は最良のインプットである。

毎号のテーマと、そのキーワードを考え抜き、事実を調べる。書きたいテーマの背景にある論点を一つ選び出し、決まったら、「一番強調したいところ」だけを一気に書き出す。これを繰り返していると講演や講義でも自然に話ができるようになっていく。執筆は、自分の頭を整理し今後の思考につなげる最高の手段である。締切があり、人の目にふれるという緊張感のもと継続して良質な原稿を生み出さなくてはいけないというプレッシャーに後押しされ、書き上げた内容が自身の血肉になっていく。

【必読ポイント!】 自分の価値を高めるために

話すことの効用
flyflyis/iStock/Thinkstock

大学の授業でも一般向けの講義でも、聴衆の反応を見ながら話し方を変えている。準備された原稿を読み上げるより、聴衆の反応に応じて「自分の言葉」で話すほうがよほど説得力があるからだ。

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東洋経済新報社
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自己啓発・マインド
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伊藤元重
出版社
東洋経済新報社
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1,512円
出版日
2014年08月21日
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