CIA諜報員が駆使するテクニックはビジネスに応用できる

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CIA諜報員が駆使するテクニックはビジネスに応用できる
ジャンル
著者
J.C.カールソン 夏目大(訳) 佐藤優(解説)
出版社
東洋経済新報社
定価
1,620円
出版日
2014年07月10日
評点(5点満点)
総合
4.3
明瞭性
4.5
革新性
4.5
応用性
4.0
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レビュー

本書は、インテリジェンス(広義の諜報)の技法をビジネスパーソン向けに解説した実用書である。元外務省主任分析官で作家の佐藤優氏は、本書を、インテリジェンスの技法をビジネスに活かすことを目的とした数ある本の中で、日本語で読める最高の一冊と評している。

本書は、CIAの内実を暴露するような本ではないし、秘密工作のマニュアルでもない。あくまでビジネスの成功の助けとなるように、諜報員の使うアイデアやテクニックを紹介している。

三部構成となっており、第一部ではCIA諜報員の使う、話の聞き出し方や信頼関係の築き方といった基本的なテクニックを紹介する。第二部では、CIAを組織の観点から考察し、その人事戦略や危機管理術に焦点を当てる。民間企業にもあてはめることのできる優れた方法を知ることができるだろう。さらに、第三部では組織内での個人の活動に注目し、テクニックを応用していく。著者のCIAでの経験から、ビジネスの現場で、顧客、供給業者や競合他社と関わっていくときの方法を述べる。

本書で紹介されるテクニックは、諜報員という特殊な人種だけが身につけられるものではない。学びさえすればあなたも身につけることが可能だ。自分の周囲の現実に合わせて、本書の内容を考え、実践してみることで、ビジネス・インテリジェンス能力の強化につながるだろう。

外からはなかなかわからない、精鋭の集うCIAという組織についてうかがい知ることもでき、興味深く読み進められる。

著者

J.C.カールソン
作家。元CIA諜報員。大学卒業後、スターバックス、バクスターインターナショナル(製薬会社)、テクトロニクス(計測器メーカー)などの名門企業を渡り歩いたあと、CIAに入局。諜報員として10年近く勤務したのち、退職し、作家に転身。著書に『マントとヴェール(Cloaks and Veils)』(未邦訳)などがある。

本書の要点

  • 要点
    1
    CIA諜報員が身につけている、情報を引き出すテクニックは、ビジネスのいろいろな場面に活かすことができる。相手に情報を与えること、核心にはゆるやかに近づくこと、相手の安心のために紹介者を得ることは有効な方法だ。
  • 要点
    2
    CIAは、優秀な人材を定着させるために、職員が個人の資質を存分に発揮できるようにし、しかも無秩序にならないように監視をすることを両立する人事制度をとっている。
  • 要点
    3
    社内外の競争に勝つためには、協力者たちのネットワークを構築し、情報を集めることが有効だ。

要約

CIA諜報員の基本テクニック

CIA諜報員のテクニックはビジネスに活かせる

スパイが古くから用いている手法の多くは、ほかの世界にも広く応用できるものが多い。

CIAが行う活動の目的は、通常、「何らかの機密情報を得ること」である。

ビジネスの場においても、その技術があれば、自分の求めるものを他人から引き出す必要がある場合に役立てることができる。たとえば、顧客が真に求めていることを探りだす、自分を昇進させる、サプライチェーンにひそむ重大な問題をトラブル発生前に察知する、など、いろいろな機会に活かせるだろう。

情報を引き出すテクニック
Bart?omiej Szewczyk/iStock/Thinkstock

諜報員の仕事の中でもとくに大切なのは、敵側の関係者の中から自分の代わりに諜報活動をしてくれる協力者を得ることである。そのためには、望みどおりの結果を得るためにふさわしい人物を見極め、接触方法を探り、候補者と信頼関係を築いていかなくてはならない。

候補者に警戒されずに接触していくためには、相手が会いたいと思う理由がなくてはならない。そうした理由を見つけるために情報を集める必要がある。

CIA諜報員は皆、できるだけ多くの場所で多くの人間から話を聞き出し、情報をつなぎ合わせて全体像を描くようにしている。人から情報を引き出す際の具体的な3つのテクニックを挙げてみよう。

1つ目のテクニックは、まずは自分から話をして、相手に情報を与えることだ。諜報員の間では、「何かを得るには、まず自分から何かを与える」とよくいわれている。相手に話させる前に、まず自分のことを話す。うまく話すことができれば、それに反応して相手も話し始める。

2つ目は、徐々に話題を移していく、ということだ。情報を引き出すためには、相手に「いま自分が重要なことを話した」と意識させないことが重要だ。会話の流れをどうするか、事前によく考えておく。話題の変化がゆっくりであれば、少しきわどい話をしていても相手は気づきにくい。スポーツや天気のような無難なことから話しはじめ、少しずつ核心に近づいていくといい。

3つ目は、相手に会うために誰かに紹介を頼み、会話の中で紹介者について触れることだ。共通の知人との確かなつながりを感じさせることができれば、信用できる人間だと思ってもらいやすく、驚くほどの効果を得られるのだ。相手はつい安心し、うっかり重要な情報を漏らしやすくなる。

【必読ポイント!】CIAの組織能力に学ぶ

採用のテクニック
NAN104/iStock/Thinkstock

諜報員に適した数少ない人材を見極めるために、CIAは新規採用に多額のコストをかけている。採用の失敗によって生じる危険や損害は甚大なため、念入りに行われる。

CIAは心理学者や専門のプロファイラーを何人も抱えており、職員たちは皆、人間を見ることに関して豊富な経験を持つ。そのため、「どういう人材が優れた諜報員になりうるか」というイメージを非常に明確に持っている。

CIAの方法は極端かもしれないが、企業にとっては参考になる部分があるだろう。最も優秀な少数の人だけを採用するための、2つの採用テクニックを紹介しよう。

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スキルアップ・キャリア
著者
J.C.カールソン 夏目大(訳) 佐藤優(解説)
出版社
東洋経済新報社
定価
1,620円
出版日
2014年07月10日
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