最新の「幸せの研究」でわかった

しなやかで強い子になる4つの心の育て方

未読
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しなやかで強い子になる4つの心の育て方
出版社
定価
1,540円(税込)
出版日
2022年04月15日
評点
総合
3.7
明瞭性
4.0
革新性
3.5
応用性
3.5
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おすすめポイント

本書の著者は、夫婦で幸福学の研究に携わる幸福のエキスパートだ。幸福に必要な4つの心的因子を分析した研究成果を子育てというフィールドに落とし込み、具体的な親の行動や声かけを提案してくれる。それが本書の趣旨である。

興味深いのは、「子育て」というテーマでありながら、まず「親の心」のケアから本書が始まるという点だ。子育てを日々頑張る中で、正解がわからず燃え尽きそうになっていたり、予期せぬことばかりで落ち込んでいたりはしないだろうか。本書は、そうしたネガティブな日常を含め、親も子どももまるごと認めることから始まる。

親の習慣や振る舞いは子どもにも伝染する。そのため、自分にポジティブな変化をもたらすことができれば、子どもにもいい影響があると説く。「自分のことを受け入れる」というスタンスで一貫している。子どもだけでなく、親である自分の心も充実させていくことができる「心の育て方」の解説書だ。

かつては子育てだけが生き甲斐であった著者は、子どもに夢を持ってほしいなら、親自身が夢や自分の軸を持つことが大切だと考えるようになったという。そうした心境の変化や実体験を踏まえた本書は、自分の夢と子育ての充実は相反するものではないと勇気づけてくれるはずだ。

ライター画像
菅谷真帆子

著者

前野マドカ(まえの まどか)
EVOL 株式会社代表取締役CEO。慶應義塾大学大学院システムデザイン・マネジメント研究科附属システムデザイン・マネジメント研究所研究員。IPPA(国際ポジティブ心理学協会)会員。サンフランシスコ大学、アンダーセンコンサルティング(現アクセンチュア)などを経て現職。幸せを広めるワークショップ、コンサルティング、研修活動及びフレームワーク研究・事業展開、執筆活動を行っている。システムデザイン・マネジメント学、幸福学の研究者である前野隆司の妻。二児の母。
主な著書に『なんでもない毎日がちょっと好きになる そのままの私で幸せになれる習慣』共著(WAVE出版、2020年)、『ニコイチ幸福学 研究者夫妻がきわめた最善のパートナーシップ学』共著(CCCメディアハウス、2019年)、『月曜日が楽しくなる幸せスイッチ』(ヴォイス、2017年)などがある。

本書の要点

  • 要点
    1
    本書は幸せの4つの因子を子どもの心の中に育てることを目指す。そのためにはまず親自身が心を整えることが大事で、親が幸せならば、子どもに幸せが伝染していく。
  • 要点
    2
    大人が子どもに「大好き」と言葉で伝えたり、他人からほめられたときに謙遜ではなく感謝で応じたりする行為は、子どもの自己肯定感を高めることにつながる。
  • 要点
    3
    失敗を怖がるかどうかといった子どもの性格には、親の声かけが大きな影響を及ぼす。親が前向きな言葉をかけ、小さなチャレンジを促すことは、子どもが挑戦する気持ちを得るために重要なポイントである。

要約

幸せは親の心から

4つの因子

子どもに幸せになってほしいと親は願うが、「幸せ」の定義は漠然としている。著者の夫で幸福学の研究者の前野隆司氏は、幸せには「4つの心的因子」が影響していることを発見した。著者ら夫婦は、それら4つの因子を意識しながら子育てを行ってきた。

4つの因子とは、第1因子・「やってみよう!」因子、第2因子・「ありがとう!」因子、第3因子・「なんとかなる!」因子、第4因子・「ありのままに!」因子だ。

第1因子は自己実現と成長の因子で、夢や目標を持ってそれを実現するために学ぶことにより幸福度が高まる。

第2因子はつながりと感謝の因子で、家族や友達などへ感謝の気持ちを持つなどの、他者とのつながりが幸福につながる。

第3因子は前向きと楽観の因子で、自己受容を高め、失敗や不安を引きずらないための因子だ。

第4因子は独立と自分らしさの因子で、他人と自分を比較せずに自分らしくいることを目指す。

これらの因子がバランスよく整っていると、幸福度が高くなり、しなやかで強い心を持ち、社会に出てからも活躍することが期待される。本書ではこの4つの因子を子どもの心の中に育てることを目指すが、まずは親の心を整えることから始まる。なぜなら、親自身が幸せであれば、発する言葉や態度からパートナーや子どもたちに幸せが自然と伝染していくからである。

親の心を整える
eclipse_images/gettyimages

「母親は毎日家族のためにごはんをつくるべき」「母親は子どもにいつでも優しくすべき」――。このように、一般的に「こうあるべき」と考えられている「人の物差し」に合わせようとして、自分を責める親は多い。

しかし、人には得意不得意があり、完璧な人などいない。まずは自分を丸ごと認めてあげることが必要だ。同様に、子どもにも得意不得意はあり、成長スピードも人によって異なる。勇気を出して人の物差しは捨て、自分も子どもも丸ごと認めるようにしたい。

ともすると、人はできないところに目が行きがちだ。著者によれば、心の中の割合はポジティブを1とすると、ネガティブは3くらいになってしまう。

アメリカのノースカロライナ大学のバーバラ・フレドリクソン教授の研究によれば、ポジティブ感情とネガティブ感情の黄金比は3:1だという。このため、子育て中も意識的にポジティブ感情を3、ネガティブ感情を1くらいの割合に保つよう心がけたい。

ポジティブとネガティブは裏返しだ。ネガティブに捉えていることもポジティブに言い換えることはさほど難しくない。

著者らによるイベントなどの参加者は「自分に対してありがとうと言いたいことは?」と問われると、答えられない人が多いそうだ。著者は、毎日生きてさまざまな経験をしているだけで、「ありがとう」と言えることはたくさんあると指摘する。「人に対して配慮ができるから仕事がうまく回っている」「毎朝早起きしてお弁当をつくっているから子どもが学校に通えている」などたくさんある。

自分を俯瞰し、頑張っていることや人のためになっていることを探し、自分に「ありがとう」と言おう。それは自己肯定感を上げ、心を安定させる。そして、子どもやパートナーにも「ありがとう」を見つけて伝えることで、家族みんなの心を安定させることにつながる。

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