いちいち気にしない心が手に入る本

未読
いちいち気にしない心が手に入る本
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いちいち気にしない心が手に入る本
出版社
出版日
2018年03月20日
評点
総合
3.7
明瞭性
4.0
革新性
3.0
応用性
4.0
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おすすめポイント

あんな発言をしなければよかったとくよくよしてしまう、誰かのために我慢しがちで爆発寸前、責任感が強すぎて「私がしっかりしなくては」と思い込んで疲れてしまう――。本書はそんなあなたにぴったりの一冊である。

心理学者の著者が教えてくれる「いちいち気にしない心を手に入れる方法」は、どれも簡単なものばかりだ。恋をして否定的な感情が起きないようにする、千円札で財布をパンパンにして自尊心を高める、とにかくニコニコ笑顔でいるなど、中には驚くようなものもある。だが、いずれも心理学的な裏づけがあわせて解説されており、きっと納得するだろう。

「自分は昔から心配性だから」「大らかな人に憧れるけれど、この性格を変えることなんてできそうにない」と思い込んでいる人も、安心してほしい。「『気にしない心』は、だれでも簡単に手に入れられるのです」「心を変えるのは、みなさんが想像しているほど難しいことではありません」と著者は語っている。

まずは本書を読み、気に入ったテクニックをひとつだけ試してみることから始めてみよう。きっと、知らず知らずのうちに、心が晴れやかになっていることに気づくだろう。そうしていくつものテクニックを取り入れ、悩みや不安を吹き飛せば、いつの間にか「気にしない心」が手に入っているはずだ。

ライター画像
木下隆志

著者

内藤誼人(ないとう よしひと)
心理学者。立正大学客員教授。慶應義塾大学社会学研究科博士課程修了。
専門は説得コミュニケーション。心理学の知識をベースにした「自分の望む人生を手に入れる」ための具体的アドバイスには定評がある。
著書に『面白いくらいすぐやる人に変わる本』『手にとるように「相手の本心」がわかる!』、訳書にルイス・ターターリャ著『不思議なくらい心が強くなるヒント』(以上、三笠書房《王様文庫》)など多数がある。

本書の要点

  • 要点
    1
    「責任感モード」が強くなり過ぎたら、肩の荷をおろして自分に優しくしよう。
  • 要点
    2
    「ナルシストほど心理的に健康」という研究結果がある。自分のことを好きになるために、まずは自分のいいところを紙に100個書き出してみよう。
  • 要点
    3
    自分に自信をつけるために、まずは勝てる土俵で勝負して「勝ちの味」を覚えよう。自信がつけば、難しいことにもチャレンジしていける。
  • 要点
    4
    望む結果を手に入れるには「プロセス・シミュレーション」が効果的だ。結果だけをシミュレーションするのではなく、その結果を手に入れるまでのプロセスを細かく思い描く。

要約

【必読ポイント!】 「ほどほど」でいいと決めたら心が楽になる。

肩の荷を下ろしてみる

何でも自分でやらないと気が済まない、他の人に任せたり頼ったりするのが苦手――。責任感が強いのはいいことだが、度が過ぎると、私たちの心は疲れて悲鳴を上げてしまう。カナダのコンコルディア大学のカーステン・ロッシュは、うつ病は責任感が強く、物事を投げ出さない人に多く見られると指摘している。

真面目なあなたには、たまには「肩の荷をおろす」ことを自分に許してあげてほしい。「きっと上司がフォローしてくれる」「自分が無理に頑張っても状況は変わらない」「ムキになっても疲れるだけだ」「たまたま天気がよくなかったせいだ」といったように、気を楽にしてみてはどうだろうか。「責任感モード」が強くなり過ぎたら、自分に優しくしてもいいのだ。

他人の顔色はうかがわない
AzmanL/gettyimages

「相手に失礼なことを言ってしまったかも」「彼女はいったい何を考えているんだろう」などと、私たちは他人の顔色をうかがいがちである。でも、相手の顔色を正しく読み取ることは不可能だ。そんな不毛な作業に神経を使うのはもうやめよう。

顔色をうかがってばかりだと、言いたいことが言えなくなってしまう。言いたいことを言わず我慢している人は、自分だけでなく相手をもイライラさせてしまうと、米国クイーンズランド大学のメリンダ・ハーパーは明らかにしている。

どんなに頑張っても嫌われるときは嫌われるし、そんなに頑張らなくても好かれることもある。相手を気にしすぎることなく、思ったことはどんどん口に出すようにしてみよう。そのことで相手を不快にさせてしまったり傷つけてしまったりしたら、素直に謝ればいいだけだ。

ナルシストになる

ナルシストに対してあまりいい印象を持っていない人もいるだろう。だが英国サウサンプトン大学のコンスタンティン・セディキデスは「ナルシストほど心理的に健康」とする論文を発表している。セディキデスによると、ナルシシズムは、悲しみや抑うつを和らげたり、日々の孤独感や不安を感じにくくさせたりするという。

小さなことを気にしてしまう人は、心の中では自分のことを嫌っているのかもしれない。そんな人は少しだけナルシストになってみよう。

ナルシストになるのは簡単で、「自分のいいところ」を紙に書き出すだけだ。100個挙げて、声に出して読み上げる。だんだん楽しくなってきて、自分のことを好きになれるだろう。

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要約公開日 2022.12.06
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