内向型人間のすごい力

静かな人が世界を変える
未読
日本語
内向型人間のすごい力
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内向型人間のすごい力
出版社
定価
1,012円(税込)
出版日
2015年12月17日
評点
総合
4.0
明瞭性
4.0
革新性
4.0
応用性
4.0
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おすすめポイント

4年ごとにおこなわれるアメリカ大統領選挙。立候補した各党のリーダーたちは自信にあふれている。雄弁かつ弁舌さわやかに、国のあるべき姿を説き、聴衆たちを鼓舞する。この堂々たる姿こそが、アメリカ人の理想とするリーダー像・人間像とされてきたことは想像に難くない。

日本でも教育やビジネスの現場で、グループワークやプレゼンテーションに重点が置かれるようになり、社交的で自己アピールが上手な外向型のタイプに評価が集まる傾向にある。内気でシャイな内向型の人が密かに劣等感を抱くことも少なくないだろう。

本書によると、内向型・外向型は生まれつきによる部分が大きいのだという。性格は成長過程の経験や本人の努力によっても多少変化するが、その範囲は持って生まれ持った気質を超えることはない。また、外向型国家のアメリカにおいても、実は三分の一から二分の一の人が内向型なのだという。彼らは社会が求める姿に向けて、がんばって外向型のふりをしているのだと。

本書はアメリカでミリオンセラーとなり、36の言語に翻訳され世界中で話題になった一冊だ。内向型の人間は、私たちが思う以上に多いようだ。本書を読めば、内向型への偏見が薄れるとともに、その素晴らしい特性を知ることができるだろう。内向型の優秀なリーダーや創造性を発揮してきた人物の事例は勇気づけられるものばかりだ。多くの方に、内向型の秘めたる「すごい力」を実感していただきたい。

ライター画像
矢羽野晶子

著者

スーザン・ケイン(Susan Cain)
プリンストン大学、ハーバード大学ロースクール卒業。ウォール街の弁護士を経て、ライターに転身。『ニューヨーク・タイムズ』、『ウォールストリート・ジャーナル』紙、『アトランティック』誌などに寄稿しているほか、企業や大学などでコミュニケーション・交渉術の講師も務める。TEDカンファレンスでの“The power of introverts”と題された講演は1200万回以上インターネットで視聴され、ビル・ゲイツお気に入りの講演の一つとして紹介されている。本書は1作目の著書で、すでに36言語に翻訳され、とくに米国ではミリオンセラーになっている。

本書の要点

  • 要点
    1
    偉大なアイデアや美術や発明の一部は、物静かで思索的な人々によるものである。
  • 要点
    2
    外向型国家のアメリカでは、リーダーは自信家で雄弁であるべきと考えられているが、雄弁さと洞察力の深さの相関関係は確認されていない。むしろ、多くの有能なリーダーは内向型であるという事実がある。
  • 要点
    3
    内向型・外向型を決めるのは遺伝や脳神経系の影響が大きい。生まれ持った気質を努力で変えることは難しいが、自分にとって最適な刺激レベルを知り、その環境に身を置くことで生き生きとした人生を送ることができる。

要約

外向型が理想とされる社会

アメリカ人の約半数は内向型
mim.girl/gettyimages

今日、社会が求める性格のタイプは狭い範囲に限られている。多くの人は、成功するには大胆でなければならない、幸福になるには社交的であるべきだと教えられる。

アメリカは外向型人間の国家といわれるが、それは真実ではない。さまざまな研究によると、アメリカ人の三分の一から二分の一が内向型であるという。アメリカ人の多くは、外向型のふりをしているのだ。

私たちは、外向型を理想とする価値観のなかで暮らしている。社交的でつねに先頭に立ち、スポットライトを浴びることを好む、そんな自己を持つことが理想だと多くの人が信じていることだろう。一方、内向型人間が持ち合わせる感受性の鋭さや生真面目さ、内気さは、二流の性格特性としてみなされている。

だが、外向型人間こそ理想という考えを鵜呑みにするのは間違いだ。進化論からゴッホのひまわりの絵、パソコンにいたるまで、偉大なアイデアや美術や発明の一部は、物静かで思索的な人々によるものである。彼らは自分の内的世界に耳を傾け、そこに秘められた宝を見つけるすべを知っている。科学ジャーナリストのウィニフレッド・ギャラガーは「刺激を受けたときに立ち止まって考えようとする性質は、古来、知的・芸術的偉業と結びついてきた」と書いている。アインシュタインの相対性理論もミルトンの『失楽園』も、パーティー好きな人間の産物ではない。内向性ゆえに成し遂げられた偉業なのである。

リーダーシップと外向性

リーダーは雄弁な自信家であるべきか

世界的なリーダー育成機関であるハーバード・ビジネススクール(HBS)。この1908年創立の名門校の卒業生には、ジョージ・W・ブッシュ元大統領や歴代の世界銀行総裁、ゴールドマン・サックスをはじめとする大企業のCEOたちが名を連ねる。

HBSの教育の本質は、「リーダーは自信を持って行動をし、不十分な情報しかなくても決断しなければならない」というものだ。HBSの授業では、学生たちはよく意見を求められるが、多く発言をする学生ほど評価は高く、おとなしい学生は何かしら欠陥があるとみなされる。後者の場合、教授自身の欠陥ともみなされるため、学校側は寡黙な学生を雄弁にしようと必死になる。HBSは授業での発言について、「55%しか自信がなくても、100%信じているかのように確信を持って話す」ことを推奨しているほどだ。

外向型リーダーシップの欠点

先述した方針をとるHBSでも、すばやく決断する独断的なリーダーシップは間違っているかもしれないと考える兆しがある。

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