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仕事が速いチームのすごい仕組み

孫社長のプロジェクトを最短で達成した


本書の要点

  • できるプロマネの条件は「一緒に仕事をする人たちの時間を奪わないこと」だ。プロマネがうまく機能すると、最小の時間で最大の成果を出せるだけでなく、プロマネの評価がますます上がり、別のプロジェクトを担当するときもいいメンバーを集められる。

  • プロジェクトの成否は、立ち上げ段階に大きく左右される。特に「チャーター(権限移譲証明書)」を書いてプロジェクト・オーナーに示す手順は必須だ。オーナーの意向やイメージを正確に把握して了承を得ることが、その後のプロセスで手戻りを発生させないために極めて重要である。

  • スケジュール管理には「ガントチャート」より「プロジェクトマネジメントシート」のほうが効率的だ。

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なぜ今「プロマネ」が必要とされるのか

進む「日常業務のプロジェクト化」

「プロマネ」とは、プロジェクト・マネジメント、あるいはプロジェクト・マネジャー(以下、プロマネ)を略した言葉だ。

これからの時代は、あらゆる仕事が“プロジェクト化”し、管理職のみならず、すべてのビジネスパーソンにプロジェクト・マネジメント能力が求められるようになる。その一方で、日本ではプロマネのスキルを有した人が圧倒的に少ないのが現状だ。

本書における“プロジェクト的な仕事”の定義は3つある。まず、明確な納期または締め切りがあり、ある一定期間に行なう仕事。次に、(日々継続的に仕事を一緒にしているわけではない)他部門の人、あるいは外部の企業や個人と共同で進める必要がある仕事。最後に、過去にやったことがない仕事で、達成したい目標は定まっているものの、それを実現する具体的な手段や手順があらかじめ明確になっていない仕事だ。

ビジネス環境が変化し、「AI化」「グローバル化」「カスタマイズ化」「高速化」の進む昨今では、これらの定義から外れる仕事のほうが珍しい。いわば「日常業務のプロジェクト化」が進んでいるのだ。この時代を生き抜くためには、プロジェクト・マネジメント能力を身につける必要がある。

プロマネに求められる能力

filadendron/gettyimages

プロジェクト・マネジャーの役割をひと言で表現すれば「コミュニケーションの調整役」である。ここで言うコミュニケーションとは「横のコミュニケーション」、つまり他部門や外部の人とのやり取りだ。

プロマネに求められる横のコミュニケーションは、縦のコミュニケーションよりも難易度が高い。プロマネには人事権がないため、メンバー配置や評価を通して自身の働きやすい環境を構築することができないからだ。極論を言えば「プロマネに嫌われても、直属の上司に嫌われなければいい」と考えるメンバーがいてもおかしくない。加えて、様々な立場の人とやり取りをするため、言葉や文化の壁に直面することも多い。

「できるプロマネ」の条件

「できるプロマネ」の最も重要な条件は「一緒に仕事をする人たちの時間を奪わないこと」だ。

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要約公開日 2023.08.28
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