あの日、選ばれなかった君へ

新しい自分に生まれ変わるための7枚のメモ
未読
あの日、選ばれなかった君へ
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新しい自分に生まれ変わるための7枚のメモ
未読
あの日、選ばれなかった君へ
出版社
ダイヤモンド社

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出版日
2023年03月28日
評点
総合
3.7
明瞭性
4.0
革新性
3.5
応用性
3.5
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おすすめポイント

「大学に落ちた」「第一志望の会社に採用されなかった」「コンペに負けた」「意中の人が振り向いてくれなかった」

大なり小なり、「選ばれなかった」経験は誰にでもあるだろう。そんなとき、あなたは何を思っただろうか。嫉妬や情けなさ、みじめさを感じ、打ちひしがれたかもしれない。

そんな「選ばれなかった」傷を持つあなたに贈りたいのが本書だ。

本書は「選ばれなかった」経験を重ねてきた著者が、その気持ちに向き合い、立ち上がるための勇気をくれる言葉を「7枚のメモ」にして語っている。

人生は分かれ道の連続だ。たとえ「選ばれた」としても、もう一方には「選ばれなかった」方の道が必ず存在する。今自分が立っている場所は、その無数の分岐の果てにあるのだ。どの道を選んでも、いいことも悪いこともある。自分が行かなかった方の道の先にどんな事態が待ち受けていたのかは、誰にもわからない。著者は「選ばれなかった」ことは、単に合わなかったり縁がなかったりしただけのことだと語っている。片方の道が閉ざされたなら、もう片方を歩めばいいのだ。その先にも、きっと自分が輝ける場所がある。「選ばれなくてよかった」と思えることだってあるはずなのだ。それは決して負け惜しみではないと本書は教えてくれる。

人生がうまくいかないと悩んでいる人や、逆に「選ぶ」側に立たされている人に、本書を手に取ってほしい。人生には「選ぶ」「選ばれる」を超えたものがあると感じられるだろう。

ライター画像
千葉佳奈美

著者

阿部広太郎(あべ こうたろう)
1986年3月7日生まれ。埼玉県出身。中学3年生からアメリカンフットボールをはじめ、高校・大学と計8年間続ける。2008年、慶應義塾大学経済学部を卒業し、電通入社。人事局に配属されるもクリエイティブ試験を突破し、入社2年目からコピーライターとして活動を開始。「今でしょ!」が話題になった東進ハイスクールのCM「生徒への檄文」篇の制作に携わる。作詞家として「向井太一」「円神-エンジン-」「さくらしめじ」に詞を提供。Superflyデビュー15周年記念ライブ“Get Back!!”の構成作家を務める。2015年から、連続講座「企画でメシを食っていく」を主宰。オンライン生放送学習コミュニティ「Schoo」では、2020年の「ベスト先生TOP5」にランクイン。「宣伝会議賞」中高生部門審査員長。ベネッセホールディングス「未来の学びデザイン300人委員会」メンバー。「企画する人を世の中に増やしたい」という思いのもと、学びの場づくりに情熱を注ぐ。著書に『待っていても、はじまらない。-潔く前に進め』(弘文堂)、『コピーライターじゃなくても知っておきたい 心をつかむ超言葉術』(ダイヤモンド社)、『それ、勝手な決めつけかもよ? だれかの正解にしばられない「解釈」の練習』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)。Twitter:@KotaroA

本書の要点

  • 要点
    1
    「選ばれなかった」とき、自分のすべてを否定されたような気持ちになるが、落ち込むことはない。分かれたもう一方の道を進めばいい。その先にも、自分が輝ける場所があるはずだ。
  • 要点
    2
    人生は選択の連続だが、なぜそれを選んだのか、その理由にこそ「自分らしさ」が宿る。自分の選択を尊重し、肯定することは、自分自身を肯定することである。
  • 要点
    3
    選んだ道が正解かどうか、そのときはわからないが、進んだ先のその道を正解にすることはできる。すべての選択は未来へとつながる伏線になる。その選択に胸を張って正解にすればいい。

要約

「選ばれなかった」君へ

「選ばれなかった」の見方を変える

現在はコピーライターである著者だが、はじめから望む仕事ができたわけではない。そのキャリアは「選ばれない」の連続だった。

ほとんどの人が人生のさまざまな局面で「選ばれない」経験をする。その瞬間は挫折感でいっぱいになり、人からの親身なアドバイスも受け入れられなくなるだろう。まして、今はSNSで他人の成功が可視化される時代だ。「選ばれなかった」ことをうまく受け止められない人が多いのではないだろうか。

コピーライターとは、物事に新しい見方を見つける仕事である。「選ばれなかった」という出来事に、新しい見方を見つけるのが本書の目的だ。以下に続くのは、「選ばれなかったあの日」のエピソードだ。主人公である「君」をあなた自身に置き換えて読んでほしい。そこに、「選ばれなかった」気持ちを受け止めるためのヒントがある。

孤独は自分を知る時間

嫌われも、好かれもしない孤独
Fajar Kholikul Amri/gettyimages

中学3年生の君は、泣きたい気持ちになっていた。卒業アルバムの、生徒が写真を選んで作るページに寄せる写真が1枚もなかった。友達と写っている写真がなかったのだ。

君は部活に入らなかった。小学生のとき好きだったサッカーは、体験入部で先輩たちの体格のよさ、レベルの高さに心がくじけて入部をやめた。もうひとつ好きだった将棋部は、居心地はよかったものの、刺激が感じられなくて幽霊部員になってしまった。結局君は休み時間を本を読んでやりすごし、授業が終わったら走って帰る帰宅部のエースになっていた。

君は誰からも嫌われていない代わりに、誰からも好かれていなかった。何もしていない。何も選んでいない。だから誰からも選ばれない。一人は気楽だが、孤独は嫌だった。

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要約公開日 2023.08.29
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