あの日、選ばれなかった君への表紙

あの日、選ばれなかった君へ

新しい自分に生まれ変わるための7枚のメモ


本書の要点

  • 「選ばれなかった」とき、自分のすべてを否定されたような気持ちになるが、落ち込むことはない。分かれたもう一方の道を進めばいい。その先にも、自分が輝ける場所があるはずだ。

  • 人生は選択の連続だが、なぜそれを選んだのか、その理由にこそ「自分らしさ」が宿る。自分の選択を尊重し、肯定することは、自分自身を肯定することである。

  • 選んだ道が正解かどうか、そのときはわからないが、進んだ先のその道を正解にすることはできる。すべての選択は未来へとつながる伏線になる。その選択に胸を張って正解にすればいい。

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「選ばれなかった」君へ

「選ばれなかった」の見方を変える

現在はコピーライターである著者だが、はじめから望む仕事ができたわけではない。そのキャリアは「選ばれない」の連続だった。ほとんどの人が人生のさまざまな局面で「選ばれない」経験をする。その瞬間は挫折感でいっぱいになり、人からの親身なアドバイスも受け入れられなくなるだろう。まして、今はSNSで他人の成功が可視化される時代だ。「選ばれなかった」ことをうまく受け止められない人が多いのではないだろうか。コピーライターとは、物事に新しい見方を見つける仕事である。「選ばれなかった」という出来事に、新しい見方を見つけるのが本書の目的だ。以下に続くのは、「選ばれなかったあの日」のエピソードだ。主人公である「君」をあなた自身に置き換えて読んでほしい。そこに、「選ばれなかった」気持ちを受け止めるためのヒントがある。

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孤独は自分を知る時間

嫌われも、好かれもしない孤独

Fajar Kholikul Amri/gettyimages

中学3年生の君は、泣きたい気持ちになっていた。卒業アルバムの、生徒が写真を選んで作るページに寄せる写真が1枚もなかった。友達と写っている写真がなかったのだ。君は部活に入らなかった。小学生のとき好きだったサッカーは、体験入部で先輩たちの体格のよさ、レベルの高さに心がくじけて入部をやめた。もうひとつ好きだった将棋部は、居心地はよかったものの、刺激が感じられなくて幽霊部員になってしまった。結局君は休み時間を本を読んでやりすごし、授業が終わったら走って帰る帰宅部のエースになっていた。君は誰からも嫌われていない代わりに、誰からも好かれていなかった。何もしていない。何も選んでいない。だから誰からも選ばれない。一人は気楽だが、孤独は嫌だった。

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要約公開日 2023.08.29
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