アイデアをお金に変える「マネタイズ」ノート

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アイデアをお金に変える「マネタイズ」ノート
出版社
出版日
2023年07月20日
評点
総合
3.8
明瞭性
4.0
革新性
3.5
応用性
4.0
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おすすめポイント

学生時代はノートを使っていても、社会人になってから「手書きの機会がぐっと減った」という人は多いだろう。要約者もその一人で、学生の頃はノートが勉強の必須ツールだったが、今は仕事でパソコンを使い、思いついたことはスマホのメモ帳機能に入力している。

本書の著者・市原義文氏は、これまで数多くの新商品や事業刷新を手がけてきた。代表的なものには、ローソンの「Pontaカード」、コンビニ業界初の「セルフレジ」、デジタルサイネージ広告、上野動物園の「パンダのフォークリフト」などがある。特に、国内最大規模のポイントカード「Ponta」は企画立案から成功に導き、「Pontaの父」と呼ばれるまでになった。これらはすべて、手書きの「マネタイズ」ノートを使って編み出したアイデアがもとになっている。

「マネタイズ」ノートには2種類のノートを使う。アイデアのヒントを見つけて記録する「小さなメモ帳」と、マネタイズできるアイデアに仕上げていく「方眼ノート」である。それぞれ段階に応じて使い分けることで、売れる新商品や社会に求められるサービスを形にしていくのである。本書にはそのやり方がステップを踏んで、丁寧に解説されている。

ノートはキレイに書き残すためだけのものではない。断片的・瞬間的な気づきを記録し、それらを整理し組み合わせることで、社会的な価値を生み出すこともできるのだ。本書を読めば、手書きの持つ力に驚かされることだろう。

ライター画像
Keisuke Yasuda

著者

市原義文(いちはら よしふみ)
1967年、熊本県生まれ。経営コンサルタント。
株式会社シャイン&コー代表取締役社長。学習院大学経済学部卒業後、日産自動車を皮切りに、外資系大手コンサルティングファーム、ローソン等で多数の新事業企画の立ち上げに従事。ローソン在籍時には、国内最大のポイントカード「Ponta」を企画立案、大成功に導き「Pontaの父」と呼ばれる。また、コンビニ業界初の「セルフレジ」「デジタルサイネージ広告」「全社高速ネットワーク化」を開発するほか、「初の企業内起業」を実現した。退職後は、上野動物園「パンダのフォークリフト」、プロ野球球団とのコラボ「高級食パン」、飲食業界初の「手洗い管理システム」を開発する等、100億から1000億円超規模の事業再生を手掛けた。2020年4月より現職。本書では、斬新なアイデアで、新商品、新事業を次々と実現してきた著者が、アイデアをお金に変える「マネタイズ」メソッドを初公開する。

本書の要点

  • 要点
    1
    「マネタイズ」ノートとは、マネタイズできるアイデアをつくるノートである。いいアイデアは、正しい手順を踏めば誰でもつくることができる。
  • 要点
    2
    アイデアづくりは「拡げる→絞る」の2つのステップに分かれる。「拡げる」時には「小さなメモ帳」を、「絞る」時はA4の「方眼ノート」を使う。
  • 要点
    3
    アイデアのヒントは「身近なところ」にある。現場に足を運び、気づいたことはその場ですぐメモ帳に記録しよう。
  • 要点
    4
    アイデアの整理は「テーマ決め」から始める。方眼ノートを3分割する「空・雨・傘」を使って、アイデアを具体化していこう。

要約

お金を生み出す「マネタイズ」ノート

アイデアは「ノート」から始まる

ある日いきなり上司から「これまでと違う新商品」「売上を挽回する策」「新規事業のアイデア」を出せと言われたらどうするか?どれも簡単なことではないが、このような難題をつきつけられるのも、サラリーマンの常である。

今はこれまで以上に「アイデア」が求められる時代である。逆に言えば、アイデア次第で大きなチャンスをモノにできる可能性が高いということだ。

本書では、著者の30年以上の経験をもとに「お金を生み出す」「儲けを生み出す」仕組みとなる「マネタイズ」の方法を、ノートを使って考えていく。マネタイズとは「事業を収益化する」を意味し、突き詰めると「社会的な価値を生み、お客様が困っていることを解決するアイデア」となる。

著者はこれまで「マネタイズ」ノートを使って、数々のアイデアを実現してきた。アイデアとはある日突然降ってきたり、うなりながらひねり出したりするものではない。正しい手順さえ踏めば誰でも必ずつくることができる、「ロジカルで必然性のあるもの」なのである。

「拡げる」ノートと「絞る」ノート
Photoevent/gettyimages

アイデアづくりは「拡げる→絞る」という2つのステップに分けられる。「拡げる」はアイデアのヒントを見つけて記録することであり、「絞る」はアイデアのヒントを整理して組み合わせ、マネタイズできるアイデアに仕上げることだ。このプロセスをさらに分解すると「観察→記録→整理→組み合わせ→仕上げ」となる。

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要約公開日 2023.11.22
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