「自己肯定感」が低いあなたが、すぐ変わる方法

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「自己肯定感」が低いあなたが、すぐ変わる方法
出版社
出版日
2023年10月16日
評点
総合
3.3
明瞭性
3.5
革新性
3.0
応用性
3.5
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おすすめポイント

「自己肯定感は高い方がいいというが、なぜ低くてはいけないのか?」

そんな疑問に答えてくれるのが、本書だ。著者である大嶋信頼氏は、30年以上のカウンセリング歴を持つベテラン心理カウンセラーだ。これまでのカウンセリングの中で、著者は自己肯定感の低かったクライアントが、元気になって自己肯定感が高くなったとき、不思議なほどにたくさんの事態が好転している状況を目の当たりにしてきた。自己肯定感が低いと、他人の評価が気になり、ちょっとしたことでもくよくよしがちだ。一方、自己肯定感が高い人は他人の目を気にせず、失敗しても大して落ち込んだりせずに、どんどん学習し成長していける。そう考えると、自己肯定感が高いほうがさまざまな事態が好転するというのも得心がいく。

本書は、自己肯定感の高い人・低い人の特徴を捉えた上で、自己肯定感を高くする方法を紹介する。もともと自己肯定感が低いという著者の経験についても語られ、自己肯定感が低い人はなかなか自信を持てない気持ちに共感を覚えてしまうことだろう。カウンセリングで得た知見、心理学的な知識も紹介されるので、自分に合わせた方法から取り入れやすい。共感できるものを見つけたら、実践してみてはいかがだろうか。「なぜかうまくいかない」と思っている人は、本書を読み、自分の自己肯定感について考えてみてほしい。

ライター画像
中山寒稀

著者

大嶋信頼(おおしま のぶより)
心理カウンセラー、株式会社インサイト・カウンセリング代表取締役。
米国・私立アズベリー大学心理学部心理学科卒業。ブリーフ・セラピーのFAP療法(Free from Anxiety Program)を開発し、トラウマのみならず幅広い症例のカウンセリングを行っている。アルコール依存症専門病院、周愛利田クリニックに勤務する傍ら東京都精神医学総合研究所の研究生として、また嗜癖問題臨床研究所付属原宿相談室非常勤職員として依存症に関する対応を学ぶ。嗜癖問題臨床研究所付属原宿相談室室長を経て、株式会社アイエフエフ代表取締役として勤務。「どんな人でも心の傷がある。自分でも認識していない心の傷から解放されることで、もっと自由に生きることができるのではないか?」と心的外傷の癒やし、回復に新たな可能性を感じ、インサイト・カウンセリングを立ち上げる。カウンセリング歴30年、臨床経験のべ9万件以上。
著書にベストセラーとなった『「いつも誰かに振り回される」が一瞬で変わる方法』(すばる舎)のほか、『お金持ちになる人の心理学』『小さなことで感情をゆさぶられるあなたへ』(以上、PHP研究所)、『無意識さん、催眠を教えて』(光文社)、『「空気読みすぎ」さんの心のモヤモヤが晴れる本』(永岡書店)、『「与えあう」ことで人生は動きだす』(青春出版社)など多数。ブログ「緊張しちゃう人たち」や会員制オンライン講座「無意識の旅」をほぼ毎日更新している。

本書の要点

  • 要点
    1
    自己肯定感の高い人の周りには、不思議とその人を大切にしてくれる人が集まりやすい。自己肯定感の高い人に影響されて、周りの人の自己肯定感まで上がっていくので、みんなで心身ともに健康になれる。
  • 要点
    2
    自己肯定感の低さには、過去の心の傷が影響しているかもしれない。自己肯定感を高くするためには、過去の心の傷を癒すことが必要だ。
  • 要点
    3
    昔の記憶は美化されるものだが、物を手元に残していると、物に紐づいた記憶が残りやすい。変わりたいと思っているときは、昔の物を処分すると、美しい思い出だけが残って前を向きやすい。

要約

自己肯定感が高い人、低い人

自己肯定感が低いと、損な役回りをやらされる

著者は自己肯定感の高い人よりも、耐え忍び、謙虚に努力をしている自己肯定感の低い人の方が優秀になれるはずだと思い込んできたという。しかし、自己肯定感が低いまま努力しても中途半端で、何も成し遂げられない。それなのに「認められないのは、不運なだけ。自分はすごいものを持っている」というプライドはそのままだ。一方で、内心バカにしていた自己肯定感が高い人たちは、いろいろなことを成し遂げていく。

実は自己肯定感が低い人は、損な役回りをさせられている。自己肯定感が低いほうが愛されるという幻想を持っているため、自ら失敗して、自己肯定感を下げてしまうのだ。

自己肯定感が低い人は、他人と対等になれることがない。自己肯定感が高い人は、自己肯定感が低い人とつき合ってもメリットがないため去っていく。そして同じように自己肯定感が低い人からは、踏みつけにされ利用されてしまうのだ。

心理カウンセラーという経験上、自己肯定感が低いクライアントさんが回復して自己肯定感が高くなると、自分を大切にしてくれる人が周囲に集まってくるのを目の当たりにしてきた。自己肯定感を高めることは、周囲のみんなで健康になることにもつながる。

自己肯定感が高い人・低い人
alexx60/gettyimages

自己肯定感が高い人は、常に堂々としている。間違えたとしても、自分を責めずに修正する。すぐに学習して新たな能力が増えていくため、みんなから尊敬される。それなのに鼻につく態度もなく、過剰に謙虚になることもない。そういう人がいると職場が明るくなり、楽しく仕事ができる。一緒にいるだけで、不思議と周囲の自己肯定感まで上げていく。自己肯定感が高ければ、他人を批判する必要がないし、他人の気持ちも気にならない。

自己肯定感は人間関係にも影響を及ぼす。自己肯定感が上がると自分のことが好きになる。そうなると周りからも好かれるようになり、尊敬されるようになるのだ。

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要約公開日 2024.02.14
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