超鬼速PDCA
超鬼速PDCA
超鬼速PDCA
出版社
クロスメディア・パブリッシング

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出版日
2025年03月28日
評点
総合
3.8
明瞭性
4.0
革新性
3.5
応用性
4.0
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おすすめポイント

目標を次々と達成し、圧倒的なスピードで成長するためのフレームワーク「鬼速PDCA」。その実践的手法を紹介した書籍『鬼速PDCA』は2016年の刊行以来、多くのビジネスパーソンのバイブルとして支持されてきた。それから10年弱、変化がさらに加速する現代に合わせて、大幅な加筆・修正を施したパワーアップ版『超鬼速PDCA』が登場した。

生成AIの登場により、ビジネスのやり方は大きく変わろうとしている。そんな環境において、著者の冨田和成氏は「PDCA」を「最強のビジネススキル」と位置づけている。

変化の激しい時代において、1つのスキルを取得しても、すぐに陳腐化してしまう可能性は否めない。しかし、あらゆる仕事や勉強に対してPDCAを「鬼速」で回していくことで、通常の何倍ものスピードで習熟する。その結果、ビジネス力が総合的に向上し、爆速で成長を遂げることができるのである。

著者の冨田和成氏は、2013年に株式会社ZUUを創業して「鬼速PDCA」を回し続けた結果、5年でIPOを果たした。その後も事業を拡大し続け、2025年3月には歴史ある経済誌『経済界』の発行企業を買収したと報じられた。自らが「鬼速PDCA」を実践することで、その絶大な効果を体現している。

本書では、「鬼速PDCA」の具体的な手法や事例のほか、生成AIをPDCAに組み込む方法などが詳しく紹介されている。自己成長や組織の生産性向上を目指す方に、ぜひ一読をおすすめしたい。

ライター画像
矢羽野晶子

著者

冨田和成(とみた かずまさ)
一橋大学卒業後、野村證券に入社。トップセールスなど数々の最年少記録を樹立した後、超富裕層向けプライベートバンキング業務を担当。シンガポールマネジメント大学のビジネススクールにてウェルス・マネジメントの大学院を修了後、ASEAN地域の経営戦略を担当。2013年、金融領域のDXを推進する(株)ZUUを創業。創業5年で東証マザーズ(現グロース市場)上場を果たし、国内外での事業拡大を進める。経営者・投資家・ビジネスパーソンのための金融・経済プラットフォーム
「ZUU online」等のメディア群を運営し、月間の訪問者数はのべ1500万人を超える。現在は法人個人の資金調達から資産運用まで金融領域にも事業を拡大中。著書に『鬼速PDCA』『営業』(クロスメディア・パブリッシング)、『プライベートバンクは、富裕層に何を教えているのか?』(ダイヤモンド社)、『資本主義ハック』(SBクリエイティブ)等。
中でも『鬼速PDCA』は20万部超のベストセラーとなり、多くの経営者・ビジネスパーソンの行動改革を促してきた。現場と経営の両視点を持ち、個人・企業の成長戦略に精通する稀有なビジネスリーダーとして、講演・メディア出演など幅広く活躍中。

本書の要点

  • 要点
    1
    PDCAは万能で最強のビジネススキルだ。「PDCA力」が上がればスキルの上達が早くなり、ビジネス力が総合的に高まっていく。
  • 要点
    2
    PDCAを継続させるには「どこでつまずいているのか」を見極めて、続けやすい「仕組み」をつくることが大切だ。
  • 要点
    3
    AIをPDCAサイクルに取り入れると、さまざまなメリットがある。AI活用の際には、自身や自社の基本情報を学習させておくといい。

要約

前進するフレームワーク

ビジネススキルとしての「PDCA」

世の中はスピーディーに変化し続けている。かつてのビジネススキルはコモディティー化し、AIによってその状況は加速中だ。

「正解」がどんどん変わっていく時代に求められるのは、変化を素早く察知して、順応できる柔軟性だ。それこそがまさに「PDCA力」である。どんな業種や職種でも応用することができるPDCAは、万能で最強のビジネススキルと言っていい。

PDCAは、個別のスキルを加速させるベースでもある。そのため、PDCA力が上がればスキルの上達が早くなり、ビジネス力が総合的に高まっていくのである。

「鬼速PDCA」とは何か
Photo by Mimi Thian on Unsplash

「鬼速PDCA」は、4つの段階で構成される。

(1)PLAN(計画):目指すべき具体的なゴール、そして「PDCAを回す理由」を明確にする。この計画フェーズが、PDCAの成功のカギを握っている。

(2)DO(実行):計画フェーズで策定した解決案をもとに、タスクを細分化して行動に落とし込む。

(3)CHECK(検証):「計画通りに実行できているか」を、定期的かつ頻繁にチェックする。当初の方針を疑う視点も持っておくといい。

(4)ADJUST(調整):一般的なPDCAでは「ACTION(行動)」だが、鬼速PDCAでは「ADJUST(調整)」を採用している。不具合を修正するだけでなく、成功している部分をさらに伸ばす、広い意味での「改善」を含むからだ。

以上が「鬼速PDCA」の全体像である。これらを深く速く回し続けることで、桁違いのスピードで成長を遂げられるはずだ。

次章からは、「PLAN」と「DO」の実践ステップを紹介していく。

【必読ポイント!】PLAN:計画する

KGI(ゴール)を設定する

すべてのPDCAは、たどり着きたい「ゴール」を決めることから始める。ゴール設定に際してのポイントは3つある。

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要約公開日 2025.06.03
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