リモートワークは3つの変化をもたらす。それは、(1)ワークライフバランスからワークインライフへの移行、(2)組織や個人の生産性やパフォーマンスの低下への懸念、そして(3)リモートワークのソロワーク化である。
(1)については、家という生活空間に仕事が取り込まれた。これはいわば「ワークインライフ」であり、メンバーには仕事に集中できる環境を自ら整える責任が生まれた。
(2)では、マネジャー、メンバーがリモートワークを生かせる状態になることが大事である。同時に、自組織における生産性や成果を定義し、把握できる状態が求められる。
(3)でのソロワークとは、社内の人との関わりが少なく、他者の存在や組織の所属意識が薄いまま働く状態を指す。そこで、オフィスへの出社を通じて感じていた組織とのつながりを他の方法で感じてもらう、メンバーがすべきことの方向性や成果を伝えて確認する、といったことが必要となる。
リモートワークは、人事領域や働き方をアップデートする3つのチャンスをもたらす。
1つめは、オンラインミーティングによるフラットなコミュニケーションの実現である。全参加者が同等に画面に表示されるため、対等な関係性が築きやすい。
2つめは、働きやすさの意味の変化だ。リモートワークにより、「働きやすさ」と「働きがい」は対立せず、両者がつながる関係性になりつつある。これは優秀な若手が重視する価値観に合致し、マネジャーの環境改善にもつながる。
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