ミネルバ式 最先端リーダーシップの表紙

ミネルバ式 最先端リーダーシップ

不確実な時代に成果を出し続けるリーダーの18の思考習慣


本書の要点

  • 本書では、複雑なシステムをリードする思考法から、対人知性の磨き方、課題解決とイノベーションの方法まで、必要な要素をまとめている。ミネルバ大学が提供するリーダーシップ開発プログラムのエッセンスをできるだけ忠実に届けようとしている。

  • ​不確実な時代においては、適応型リーダーシップを磨くことが重要になる。​継続的な学習姿勢と自己変革能力が、リーダーシップを発揮する上での基盤となる。

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「適応」を導くリーダーシップ

なぜ適応が重要なのか

私たちは、複雑系システムの中に存在している。物事は予定通りに進まないという前提のもと、不測の事態に備えなければならない。世界的な物理学者スティーブン・ホーキング博士は、知性とは変化に適応する能力だと語った。なぜ適応が重要なのか。それはすべての変化の予測が不可能であるうえに、適応しないと生き残れないからだ。私たちが直面する問題には、技術的問題と適応課題がある。前者は問題が明確で、解消するための答えも明らかな問題を指す。一方、適応課題は、問題の所在自体が必ずしも明らかではなく、当事者の考え方や習慣の根本的な変化が必要な問題を意味する。大事なことは、適応課題を技術的問題のように扱ってはいけないという点だ。

適応型リーダーシップとは

CoreDesignKEY/gettyimages

適応型リーダーシップとは、組織や企業が環境の変化に対応し、適応行動を円滑に行うために、個人が周囲に与える影響力そのものである。これは役職の有無に関係なく、思いを持つ者であれば誰しもが発揮可能な力とされ、チームや組織の目標達成に寄与する。適応型リーダーシップは、明確な方向性を示しつつ周囲を巻き込み、柔軟に問題解決を図りながら成果を生み出すスタイルである。

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要約公開日 2025.05.24
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