頭の中がどんどん言葉になる瞬間言語化トレーニング
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出版社
SBクリエイティブ

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出版日
2025年10月01日
評点
総合
3.8
明瞭性
4.0
革新性
3.5
応用性
4.0
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おすすめポイント

「言語化」が大切であるということは、ビジネスパーソンであれば誰もが実感していることだろう。そのためのハウツー本も世の中にはたくさんある。それだけ関心の高まっている「言語化力」であるが、そのスキルを身につけたと自信をもって言える人は多くはないはずだ。「言語化力」とは、手法を理解しただけで会得できるものではない。継続した実践とトレーニングによって、習慣化しなければ身につけることは難しいのだ。

本書は「言語化」を習慣化することを目的にした、ドリル形式の書籍だ。「言語化力」とは何かを丁寧に紐解き、その力を身につけるための実践的なドリルが全部で108問収録されている。「書いてあるとおりにやれば、確実に言語化力が上がる」ことを目指して書かれたという本書に掲載されている例題は、どれも手軽にできるものばかりで、短いものだと30秒でできる。設定されている問いも、ビジネスシーンでそのまま使えそうな場面で、非常に実践的だ。要約中にもいくつかの例題を紹介しているので、答えを見る前に少しだけ時間をとって自分でも考えてみてほしい。何問か解いてみるだけでも、トレーニングの効果に期待が持てるはずだ。

もっと言語化力について知りたい、もっと問題を解きたいと思った方には、本書を手にとってもらいたい。今まで「言語化力」向上に挫折したことがある人であっても、本書なら「頭ではわかっているのにできない・身につかない」ということはなくなるだろう。

ライター画像
千葉佳奈美

著者

荒木俊哉(あらき しゅんや)
株式会社電通 コピーライター
1980年、宮崎県生まれ。一橋大学卒業後、2005年に株式会社電通に入社。営業局の配属を経てクリエーティブ局へ。その後は、コピーライターとしてさまざまな商品・企業・団体のブランディングに従事。これまで手掛けたプロジェクトの数は100以上、活動は5大陸20か国以上にのぼる。世界三大広告賞のうちCannes LionsとThe One Showのダブル入賞をはじめ、ACC賞、TCC新人賞、NIKKEI ADVERTISING アワード、YOMIURI ADVERTISING アワード、MAINICHI ADVERTISEMENT DESIGN アワードなど、国内外で20以上のアワードを獲得。
広告以外にも、国際的ビッグイベントのコンセプトプランニングや、スタートアップ企業のビジョン・ミッション・バリュー策定のサポートも行う。また、毎年一橋大学でコピーライティングやアイデア発想のゼミも開講。国家資格キャリアコンサルタントの資格を持つ。

本書の要点

  • 要点
    1
    言語化力は、頭の中にある考えを言語化する「モヤモヤをつかむ力」、それを抽象化してまとめる「整理する力」、まとめた内容をわかりやすく伝える「うまく伝える力」の3つに分解できる。
  • 要点
    2
    言語化力が身につくことで、「言うべきこと」と「言うべきではないこと」が見えてくる。両者はそれぞれ「知性」と「品性」と言い換えられる。
  • 要点
    3
    言語化力を身につけるには、習慣化が欠かせない。ドリルに継続して取り組み、言語化力を身につけてほしい。

要約

【必読ポイント!】 言語化力とは何か

言語化力は知性と品性
VioletaStoimenova/gettyimages

言語化力とは、「モヤモヤをつかむ力」「整理する力」「うまく伝える力」の3つの力の組み合わせで考えることができる。まずは言語化力につながるこれらの力がどんな力なのかを考えてみよう。

「モヤモヤをつかむ力」は、頭の中にある言葉になっていない考えをきちんと言葉にして具体化できる力だ。ただし、モヤモヤをただ言葉にしようとするだけで、言いたいことがまとまるわけではない。それを解消するのが、2つ目の力である「整理する力」だ。モノゴトに対するあなたの意見や思いはひとつではない。複数の意見や思いを同時に抱いていて、それを整理できないからこそ、「言いたいことがまとまらない」という状況が生まれるのだ。

ここまでの2つのプロセスで、言語化できない悩みの8割は解決する。最後の「うまく伝える力」は、相手にどう納得感を持ってもらえるかというダメ押しのようなものだ。

3つのプロセスに分けて、ひとつずつトレーニングをすれば、誰でも言語化力が身につくようになる。だが、本当に言語化力のある人は「何を言うか」と同時に「何を言わないか」もわかっているということは意識しておかなければならない。「何を言うか」は知性をもたらし、「何を言わないか」は品性をもたらす。言語化した思いをあえて伝えないことも、言語化力のひとつである。

言語化力を身につけるには、習慣化が何より大切だ。本書のドリルを活用し、ぜひ自分のペースでトレーニングを継続してほしい。

言いたいことが「思いつかない」がなくなるトレーニング

頭の中の「モヤモヤ」をつかむ

ここからは実際に言語化トレーニングを行ってみよう。まずは、頭の中の「モヤモヤをつかむ」トレーニングだ。

頭の中のモヤモヤを具体化するためには、「Why so?トレーニング」「So What?トレーニング」「5W1Hトレーニング」の3つがある。

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要約公開日 2025.10.27
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