あえて、レールから外れる。逆転の仕事論

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あえて、レールから外れる。逆転の仕事論
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あえて、レールから外れる。逆転の仕事論
出版社
双葉社
定価
1,540円(税込)
出版日
2015年05月21日
評点
総合
4.0
明瞭性
4.0
革新性
4.0
応用性
4.0
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おすすめポイント

本書は堀江貴文氏が、異なる業界で活躍する8人のイノベーターを紹介する本である。登場する8人は、書道家の武田双雲、編集者で(株)コルク代表の佐渡島庸平、アートディレクターの増田セバスチャン、お笑いタレントの田村淳、ユーチューバーのHIKAKIN、LiNK-UP社長でインキュベーター、プロデューサーの小田吉男、映画監督で俳優、イベントプロデューサーの小橋賢児、社会評論家で元FREEex主宰の岡田斗司夫という多彩な顔ぶれだ。

イノベーターとは、既存の常識や考え方にとらわれず、新しいチャレンジをして、今までになかった価値を生み出す人のことである。この定義に照らし合わせてみれば、著者である堀江氏自身もイノベーターと言えるであろう。そんな堀江氏による人選だけあって、彼らのビジョンには必ず新しい何かがあり、それぞれが自分の確固たる信念を持っている。そして共通しているのは、「やりたいことをやる」「仕事をつくる」ということだ。

8人の中には、さまざまなことに取り組んでいるためなのか、あるいは、一般人がイメージできない「仕事」をやっているからなのか、「有名だから名前を知っているが、何をやっている人なのかよくわからない」という人もいる。そんな人の実態を知り、その思考の根底にあるものは何なのかを探ることができる。枠にとらわれない仕事論を学ぶビジネス書としてはもちろん、イノベーターたちを知る読み物としても楽しめるだろう。

著者

堀江 貴文
1972年、福岡県生まれ。SNS株式会社ファウンダ―。現在は自身が手掛けるロケットエンジン開発を中心に、スマホアプリ「TERIYAKI」「焼肉部」「755」のプロデュースを手掛けるなど幅広い活躍をみせる。HORIEMON.COMの人気コーナー「WITH」では『テクノロジーが世界を変える』をテーマに、各界のイノベーター達に自らがインタビュワ―となり取材したものを連載中。有料メールマガジン「堀江貴文のブログでは言えない話」の読者は1万数千人の規模に。2014年8月には会員制のコミュニケーションサロン「堀江貴文サロン」をスタートした。近著に『我が闘争』『ゼロ』など。

本書の要点

  • 要点
    1
    ひと世代前までは、レールの上を歩き「引き受ける」仕事をする人が大半で、社会はうまく回っていたが、インターネット革命以降、決まったレールを歩く、かつての成功モデルは通用しなくなった。
  • 要点
    2
    イノベーターは、数字や指標の達成のために仕事をしない。仕事は、やりたいことをやるためにある。イノベーターのスタイルは、ジャンルを超えて幅広く通用する。
  • 要点
    3
    グローバル化が進んでいく現在、イノベーターたちのように、自らレールを外れて「仕事を作る」というスタイルこそが安全で、成功を見込める生き方だ。

要約

【必読ポイント!】武田双雲 ~いまこの瞬間に意識を集中し、幸福を引き寄せる~

何かに没頭すると周りが見えなくなる
©iStock/hichako

子どもの頃は何になるか考えていなかった。高校生の時、母親に「将来なりたいものは?」と聞かれ、「大物」と答えた。小中学校時代は、スポーツも勉強も全部中途半端となっていた。何かをやってはすぐに別のものに興味が移る、超分散型だった。

瞬間的な反応は異常に強いが、計画性や段取りを覚える力がないと認識している。友達とはしだいに距離ができ、高校時代は孤立し、ケガも多く10本ほど骨も折っている。大人になった今でも転んだり、火傷したり、プールに落ちたりすることが頻繁にある。

勉強も得意ではなかったが、不意にものすごく集中する瞬間に入る時があった。例えば、黒板の先生の字で「しんにょう」の部分が格好よかったら、もうそれしか目に入らず、ノートにそれを書き写しまくる。何かに没頭すると周りが見えなくなる傾向があり、それがどのタイミングでやってくるか、自分ではわからない。自分の意思で継続して、没頭できたのは書道だけかもしれない。

その瞬間を生き切ることに集中する

書道では、教室の生徒に笑われるくらい、よく墨汁をこぼす。でも、書を書いている時の集中力はすごく、周りのことがまったく気にならない。時間もわからなくなる。

サイン会では300人ぐらいのお客さんにサインするが、ひとりも名前を間違えたことがない。自分でも、なぜそこまで集中できるかわからない。

そんな人生を過ごしているが、物事はことごとく全部うまくいっている。人間関係のトラブルもない。「問題」という事態にも、ほとんど直面したことがない。

世間の価値観では、何かに向かって山を登り頂上まで行った人が成功者だととらえられるが、武田氏は、山を一切登らず、走らないし、競争もしない。その瞬間、瞬間を生き切ることに集中している。

確信なくやってみたことが、全部うまくいく

高校時代に話を戻すと、熊本の進学校に通っていたが、有名大学へ行ける学力はなく、東京理科大も模試ではE判定だったが、入試では予想が的中して現役合格。意外に慎重派だから、何かやるときはいつも失敗しないという確信を持って臨む。安定を保ちながら、無駄なことをしないでいると、失敗は避けられるものだ。

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