99%の会社はいらない

未 読
99%の会社はいらない
ジャンル
著者
堀江貴文
出版社
ベストセラーズ
定価
842円
出版日
2016年07月09日
評点
総合
3.8
明瞭性
4.0
革新性
3.5
応用性
4.0
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99%の会社はいらない
99%の会社はいらない
著者
堀江貴文
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ベストセラーズ
定価
842円
出版日
2016年07月09日
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3.8
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革新性
3.5
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レビュー

「体調が悪くても出社する」、「毎週の会議は決まりだから出席している」、「残業が常態化している」。一つでも当てはまる人は、本書を開いていただきたい。

「99%の会社はいらない」。度肝を抜かされるタイトルには、著者、堀江氏の「会社に勤めて人生を楽しんでいる人は1%程度にすぎない」という考えが込められているという。会社員の多くは、自分が望んで決めたのではない「他人の時間」を生きているのが現状だ。苦しい忙しさを楽しい忙しさに変えるには、会社に縛られないことが大事だと堀江氏は強調する。会社に属さず「自分の時間」を生きれば、人生の幸福度は高まっていく。

「多様な働き方」が提唱されて久しいが、それでもなお「会社に入れば安泰」と心のどこかで信じている人は少なくないだろう。堀江氏は、スペシャリストを求めつつ、ジェネラリストを育てようとするなど、日本企業特有の矛盾を明らかにしていく。そのうえで、「遊びが仕事になる時代」の萌芽となる興味深い動向を紹介してくれる。

本書には、面倒な仕事を最適化する方法や、仕事をエンターテインメントにし、他者と差別化する方法など、示唆に富むトピックがいくつも散りばめられている。通勤電車に揺られながら「このままでいいのかな?」という思いがよぎる。そんな経験を持つ読者は、堀江氏からこれからのビジネスをつくる「遊びの達人」になる秘訣を学んでみてはいかがだろうか。見える景色がガラッと変わってくることだろう。

松尾 美里

著者

堀江 貴文(ほりえ たかふみ)
1972年福岡県八女市生まれ。実業家。SNS media&consulting株式会社ファウンダー。元・株式会社ライブドア代表取締役CEO。東京大学在学中の1996年、23歳のときに、インターネット関連会社の有限会社オン・ザ・エッジ(後のライブドア)を起業。2000年東証マザーズ上場。時代の寵児となる。2006年証券取引法違反で東京地検特捜部に逮捕され、実刑判決を下され服役。現在は、自身が手掛けるロケットエンジン開発を中心に、スマホアプリ「TERIYAKI」「焼肉部」「755」のプロデュースなど幅広く活躍。有料メールマガジン「堀江貴文のブログでは言えない話」は1万数千人の読者。2014年には会員制のコミュニケーションサロン「堀江貴文サロン」(現・HIU)をスタート。

本書の要点

  • 要点
    1
    会社という仕組みは無駄なものだらけだ。自分で望んで決めたのではない「他人の時間」を生きていると、人生の満足度が下がってしまう。
  • 要点
    2
    AIやロボットなどのツールを駆使し、仕事の最適化を図ることで、より多くの時間を好きなことに費やせる。今後は「遊び」や熱中できることが仕事になる。
  • 要点
    3
    仕事を最大の娯楽ととらえて行動する人生こそ、幸せな人生である。好きなことを武器にニッチの分野を攻め、「マイナー&高収入」を実現するのが理想的だ。

要約

日本の会社はおかしいと思わないか?

会社という割高な保険への加入

現在、日本の労働人口の約8割が「会社」に属している。会社勤めで人生を楽しんでいるなら問題はない。しかし、嫌々出社し、退屈なルーティンワークに耐えている人が多いのではないか、と堀江氏は言う。会社という枠組みに縛られているがために、無駄な部分が生じている。

「一流の会社に入れば、せめて正社員になれれば、年功序列で昇進し、給料も上がり、一生安泰に暮らせる」。これは高度経済成長期にしか当てはまらない昔話にすぎない。多くの人は会社にいると「嫌なこともたくさんある」にもかかわらず、失敗を恐れるために「会社」という割高な保険に加入する。この発想自体が間違いであり、自分で望んで決めたのではない「他人の時間」を生きているために、人生の満足度が下がってしまう。

本来なら周囲と違うことをするほうが、差別化できて得をする。しかし、日本の教育では人に合わせることが善とされているため、上司に嫌われるのが怖くて、オープンに不満を言うことができない。本音を言い合うことに慣れていないせいで、意見が違うだけで仕事を失う可能性すらある。これこそが、日本が他国から「世界で最も成功した社会主義国」と皮肉られている所以だ。

スペシャリストを求めつつジェネラリストを育てる矛盾
leolintang/iStock/Thinkstock

堀江氏が疑問を抱いているのは、日本人が、一つの専門性を極めることを褒めたたえておきながら、「何でもほどほどにできるジェネラリスト」を企業内で育て、重宝する点である。しかも、ジェネラリストを求めているのに、副業を禁止して、社員が複数のスキルを磨く機会を奪うという矛盾ぶりである。本来なら、色々な分野を試すことで普段と違うスキルが身につき、相乗効果が生まれることも多いはずだ。

日本から、既存の価値観を破壊するイノベーションがなかなか生まれないのはなぜか。その原因の一つは、日本企業には、異端の技術者や経営者が能力を発揮できる環境が整っていないからだろう。無難な選択をする人のほうが出世しやすいし、そもそも画一的な教育のせいで、人とは違う道を行くというマインドが育ちにくいというのもある。これは人と違うものをつくり出す起業家をカッコいいととらえるアメリカとは対極的だ。

マンパワーもロールモデルも不要

大規模な会社のほうが、大きいことを成し遂げられるという発想も間違っている。堀江氏が業務マネジメントを行っているSNS media&consulting社は、たった10名未満で運営されている。その経験から、少数精鋭でも大企業と同規模、またはそれ以上の規模のプロジェクトを動かせるという確信を得たという。

また、大企業には新人育成のノウハウやロールモデルが豊富というが、そんなものは本当に必要だろうか。ロールモデルは会社の外部でも見つかるし、彼らの真似をして、その行動をとる意味を自分なりに考えて改良を重ねれば成長できる。

このように、会社という仕組みは無駄なものだらけだといえる。

仕事のない時代がやってくる

最適化で面倒な仕事から解放される
oatawa/iStock/Thinkstock

世の中にあふれる非効率な作業は今後、AIやロボットが代替してくれる。3Dプリンターによる造形も、より大型なものや精密なものにも対応できるようになると目されている。とはいえ、人から大幅に仕事が奪われることはありえない。なぜなら、精密機器の製造にしても、部品づくりは自動化されているが、実際のデザインや組み立ては職人が担うからだ。

また、イケている職人は、仕事の効率化を求めて、自分たちの技術を機械で再現できる方法の研究に励んでいる。面倒な仕事を機械がやってくれるなら、その分、より多くの時間を好きなことに費やせる。こうした発想がますます重要になるはずだ。

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経営戦略
著者
堀江貴文
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2016年07月09日
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