異文化間のグローバル人材戦略
多様なグローバル人材の効果的マネジメント

未 読
異文化間のグローバル人材戦略
ジャンル
著者
フォンス・トロンペナールス チャールズ・ハムデン・ターナー 古屋紀人・監(訳) 木下瑞穂(訳) 西山淑子(訳)協力 グローバル組織人材開発研究所協力
出版社
白桃書房
定価
3,888円
出版日
2013年10月04日
評点
総合
3.7
明瞭性
3.5
革新性
3.5
応用性
4.0
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異文化間のグローバル人材戦略
異文化間のグローバル人材戦略
多様なグローバル人材の効果的マネジメント
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フォンス・トロンペナールス チャールズ・ハムデン・ターナー 古屋紀人・監(訳) 木下瑞穂(訳) 西山淑子(訳)協力 グローバル組織人材開発研究所協力
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出版社
白桃書房
定価
3,888円
出版日
2013年10月04日
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3.5
革新性
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レビュー

周知のとおり、グローバル・ビジネス環境は複雑化する一方だ。こうした環境で、日本企業の組織や人事制度のあり方や、人材登用や育成の方法論も、転換を求められることは必至だろう。ただ、まだ、多くの企業は本国の社員以外の人材をグローバルベースで活用しようという意識が高いとはいえないし、新興国に人材を派遣して適切な組織構築とマネジメントをするには課題がある。本書では、そうした新しい状況における人的資源管理の方法論を提示している。

以前、外資系のエグゼクティブがパネルディスカッションを行うセミナーに出席したときのことだ。エグゼクティブが「多様性、異文化を受け入れる」ということを盛んに強調していたのを覚えている。本書では文化に関する相反する概念のサンプル例が多数登場する。そして、本書が強調するように、これはほとんどの場合、どちらかだけが正しいというものではない。多数の「双方が正しいと感じる」ジレンマを理解し、その中で調和を図ろうとすることが、グローバルなビジネス環境で働く上で必要になるのであろう、と本書を読んで改めて納得した。

本書では、採用、訓練、組織構築、リーダーシップ、アセスメント、カルチャーショックなど、様々な側面から人的資源管理にかかわる理論と実践について具体的に書かれている。組織人事に直接関わっている方はもちろん、将来国際的に活躍したいと考えている方や、チームを束ねていきたいと考えている方は、ぜひ読んで、活用してみていただきたい。

ここでは、全11章のうちのいくつかの章について紹介している。

著者

古屋紀人
山梨県出身。筑波大学大学院博士後期課程、ビジネス科学研究科企業科学専攻修了(経営学博士)。日本航空(株)において、アメリカ、イギリス、クウェート、バーレーンで、海外駐在員を経験してグローバル・ビジネスに携わる。JALアカデミー(株)取締役副社長を務めた後、4か国合弁のグローバル組織人事のシンクタンクIGBネットワーク(株)(グローバル組織人材開発研究所)を設立して、現在、代表取締役社長。また米国ミズーリ大学セントルイス校の客員教授、国際アドバイザリーボードメンバー、Kozai GroupK日本代表、THTのエグゼクティブ・コンサルティングも兼務している。
専門分野は「グローバルダイバーシティマネジメント」「グローバルリーダー開発」「グローバルコンピテンシー開発」「グローバル経営戦略」などである。著書としては『異文化間のビジネス戦略』(白桃書房)、『現代会計』第4章「日本企業の経営組織人事の課題」(創成社)、『入門ビジネスリーダーシップ』―12章「グローバルコンピテンシー情勢のメカニズム」(日本評論社)などがある。その他研究論文多数。

本書の要点

  • 要点
    1
    世界には多様な規範と価値観を持った人々が存在している。欧米資本主義文化が世界を席巻する時代になっても、欧米型の制度をアジアやBRICS諸国にそのまま導入するのには限界がある。「双方が正しい」と感じるジレンマを統合し、人事のあり方もふさわしい方法を模索していく必要がある。
  • 要点
    2
    企業文化の理解と創造、人事ツールの見直し、学習組織の抱えるジレンマや現代的なリーダーシップへの理解、カルチャーショックのシミュレーションなど、国際人事制度の改良を促す方法はいろいろとある。

要約

【必読ポイント!】 人的資源管理と企業文化

4つの企業文化

企業文化は、生き物のように目的や価値観、情報処理の方法を持っている。それぞれの企業文化の特性をわからないままに事を行えば、手痛いしっぺ返しをくらってしまうこともある。

大きく分けると、企業文化は以下4つに分類される。

(1)孵化型:人間的、平等主義

(2)誘導ミサイル型:職務的、平等主義

(3) 家族型:人間的、階層主義

(4) エッフェル塔型:職務的、階層主義

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(1)孵化型の典型はシリコンバレーである。この文化は非常に創造的であり、新しいアイデアを次々と孵化させていく。 (2)誘導ミサイル型の典型はNASAである。この文化においては、プロジェクト・グループがチームとして職務遂行に向かっている。企業は多くの専門分野を抱え、組織内の様々な部門から、設定された職務のために不可欠な人材だけを選び出す。 (3)家族型は、日本企業によく見られる形であり、特にオーナー企業に多い。オーナーとしての「親」と従業員としての「子供」の間のギャップが非常に大きいことに特徴がある。    (4)エッフェル塔文化は、テーラーやヘンリーフォードによって採用された。すべての労働者は正確に規定された職務を与えられ、それらは時間と動作研究によって調整、管理される。 企業文化が実際の仕事に大きな役割を果たすため、企業文化を把握することは極めて重要なことである。リーダーは彼らの企業文化をリードし、変化の推進者は企業文化を変化させなければならない。 4つの企業文化は相互に関連し、時には一体となったり、対立したりする。伝統的なビジネス文化はエッフェル塔文化だが、仕事が複雑化し、革新の必要が高まるにつれて、家族型文化、孵化型文化や誘導ミサイル型文化を取り入れることがより重要になってくる。 さまざまな国民の4つの文化に対する好みには違いが存在する。そして、人事ツールの有効性は、国家や地域ごとの企業文化に左右されることが多い。文化間でまったく同じ意味を持ち続けられる普遍的な尺度はない。 しかし、従業員のほとんどが理想とする企業文化は孵化型文化であり、彼らはより創造的かつ革新的でありたいと願っている。孵化型文化へ革新してゆくための機会を創造してこそ、人事部門は最良の従業員を確保することができるだろう。

人材募集、選考、そして評価

有能な人材を確保するための戦い方
Vectoraart/iStock/Thinkstock

有能な人材を採用、選考、評価、開発していくために、人的資源管理部門は多くの人材ツールを使う。しかし、有効なものとされてきた従来型のツールには、欠陥も見られる。

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