自分を知る練習

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出版社
青春出版社

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出版日
2022年12月30日
評点
総合
3.7
明瞭性
4.0
革新性
3.0
応用性
4.0
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おすすめポイント

「頑張っても、なんだかうまくいかない」と感じたことがある人は少なくないだろう。一方、経験やスキルは自分とそう変わらないのにうまくいっている人も、周囲にいるはずだ。そんな人を見て「自分がダメだからうまくいかないんだ」という結論にたどりつくのは早計だ。

本書の著者は強み発掘コンサルタントの土谷愛氏だ。土谷氏は、うまくいかないのは、努力や能力が足りないわけではなく、自分を知らないからだと言っている。要するに、自己分析不足なのだ。

といっても、「自己分析してみよう!」と頭の中で悶々と考え続けるのはNGだ。結局「自分がダメ」という結論が導き出されかねない。その原因は「自分はダメだ」という思い込みのメガネで自分を見ていることにある。

本書では、4ステップで自己分析を行うことが推奨される。自分のかけている「メガネ」を磨き、自分の価値観と強みを知って、強みを活かせる居場所をつくるという流れだ。

まずは、第1ステップで思い込みのメガネを外すことから始めてほしい。自分のネガティブな感情を書き出すワークに取り組むと、思い込みの正体が明らかになるはずだ。自分のかけているメガネを理解した上で、そのメガネをかけ続けるか、外すかを選べばいい。

本書で紹介される13のワークを実践すると、ポジティブな自分が引き出され、肩の力が抜けて、より幸せな「居場所」を見つけるために行動できるようになるだろう。「うまくいかない」「報われない」とモヤモヤしている人に手に取ってほしい一冊だ。

ライター画像
中山寒稀

著者

土谷愛(つちたに あい)
強み発掘コンサルタント。自己分析講座「アドバンテージゲーム」主宰。大学卒業後、営業の仕事をするも売上はビリ。しかし、同僚の何気ない一言から自分の「強み」を見つけ、営業成績トップに。最年少管理職への昇進や転職にも成功。強みを知ることで人生が好転した経験から「強みを活かせば、誰もが輝ける」と確信し、28歳で強み発掘コンサルタントとして独立。独自のメソッドを詰め込んだ自己分析講座は幅広い層から支持を得ている。著書に『自分だけの強みが遊ぶように見つかる 適職の地図』(かんき出版)『特別なスキルがなくてもできる 月収+10万円こっそり副業術』(日本能率協会マネジメントセンター)がある。

本書の要点

  • 要点
    1
    仕事やプライベートがうまくいくのは、自分に適した「居場所」に身を置いている人だ。居場所を見つけるには、自己分析によって自分の「価値観」と「強み」を知ることが重要である。
  • 要点
    2
    「自分に強みはない」というメガネをかけていると、視界が曇り、強みや長所が見つからなくなる。
  • 要点
    3
    自分の価値観を把握する際には「自分の価値観リストづくり」が有効だ。そのうえで「価値観リストに合わない環境や人間関係は抜け出す」と決めてしまおう。

要約

うまくいかないのは、自分を知らないから

自分にぴったりの「居場所」を手に入れよう

仕事の経験やスキルが同程度だったとしても、「うまくいく人」と「うまくいかない人」がいる。二者の違いは「本当の自分を正しく理解して、自分にぴったりの居場所を見つけられたかどうか」だ。うまくいく人は、自分にとって大事な価値観を満たし、自分の強みを活かして活躍できる居場所を選んでいる。

逆に、自分の価値観や強みがわかっていなければ、自分に合わない職場やコミュニティでも我慢し続けてしまうだろう。他人の強みにばかり目がいってしまい、嫉妬や自己否定の感情で苦しくなってしまうこともある。

「頑張っているのに、なぜかうまくいかない」という悩みの原因は、自分が幸せになれる居場所の見つけ方を知らないことにある。自分の「大切にしたい価値観」や「強み」を知り、その両方を満たす「居場所」を手に入れよう。

居場所=価値観×強み
ArLawKa AungTun/gettyimages

本書では、「居場所」を「価値観が満たされ、強みが活きる環境」と定義する。公式にすると「居場所=価値観×強み」だ。価値観と強みのどちらかがゼロになると、居場所もゼロになってしまう。価値観と強みは、バランスよく満たすことが重要なのだ。

ここで「お給料を上げるために、仕事で評価されたい」と願う営業事務のAさんのケースを見てみよう。Aさんは「先を見通す力」という強みを活かして担当営業のサポートに尽力した。その結果、担当営業の成績が上がり、Aさんの社内評価とお給料も上がりそうだ。「お給料を上げるために、仕事で評価されたい」という目的は達成である。

それなのに、Aさんはモヤモヤしている。Aさんの心の中に「誰かのサポート業務ではなく、自ら先頭になってバリバリ働きたい」という気持ちがあったからだ。

Aさんのケースのように、価値観の自己分析ができていないと、いくら強みを活かすことができても、充実感や幸福感が満たされないままだ。一方、自分の本音に気づくことができれば、転職を考えたり、自分が望む業務を任せてもらえるよう働きかけたりすることもできる。そうなれば、充実感や幸福感が増していくだろう。

本書では、自分の価値観や強みを知る「本当の自己分析メソッド」を4ステップで解説している。要約ではそれぞれの概要を紹介する。

ステップ1:自分を見る「メガネ」を磨く

ネガティブな思い込みを覆す

「本当の自己分析メソッド」のステップ1は、自分を見る「メガネ」を磨くことだ。この作業によって、「本当の自己分析」を阻むマインドブロックをなくす。

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要約公開日 2023.03.28
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