怪獣人間の手懐け方

未読
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怪獣人間の手懐け方
出版社
クロスメディア・パブリッシング

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出版日
2023年09月21日
評点
総合
3.8
明瞭性
4.0
革新性
4.0
応用性
3.5
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おすすめポイント

ビッグモーターの元幹部・中野優作氏による『クラクションを鳴らせ! 変わらない中古車業界への提言』が発売されたのは2023年8月末。折しも世間はビッグモーターの不正疑惑一色になっているときだった。

この本を編集したのは、本書の著者である箕輪厚介氏。本の制作は不正が明らかになる1年以上も前から始めていたが、「ここぞ」というタイミングで仕掛けたのだという。本作以外でも、『多動力』(堀江貴文)、『メモの魔力』(前田裕二)、『死なばもろとも』(ガーシー)など、箕輪氏の担当作はいずれも大ヒット。普通は近づけないようなビッグネームたちを口説き落とし、次々と話題作を生み出す手腕に注目が集まっている。

本書はそんな箕輪氏の“仕事術”を明かした一冊である。「怪獣人間」とは一言で言えば「天才」であり、強烈な個性と才能、バイタリティを持っている人たちのことである。とてつもないパワーを持つ怪獣人間たちと付き合い、一緒に仕事をするには「トリセツ」がいる。独自のルールで動いている彼らには、世間の常識が通用しないからだ。本書では箕輪氏が自ら会得した「怪獣人間のトリセツ」が、ここでしか聞けない裏話とともに紹介されている。

「怪獣人間」はジャンプ台のようである。階段を一段ずつ上っていては見えない、突き抜けた景色を見せてくれる存在。だけど、ジャンプ台に乗るには勇気がいるし、扱い方を知らないとケガをする。

「怪獣人間とは縁がない」という人も、ぜひ一読を。世界を動かす怪獣人間たちが、どう考え行動しているか。それを知るだけでも価値がある。

ライター画像
矢羽野晶子

著者

箕輪厚介(みのわ こうすけ)
幻冬舎 編集者。
大学卒業後、双葉社に入社。「ネオヒルズ・ジャパン」を創刊し完売。『たった一人の熱狂』見城徹、『逆転の仕事論』堀江貴文などの編集を手がける。
幻冬舎に入社後は、新たな書籍レーベル「NewsPicks Book」を立ち上げ、編集長に就任。
『多動力』堀江貴文、『日本再興戦略』落合陽一、2019年一番売れてるビジネス書、『メモの魔力』前田裕二など次々とベストセラーに。
自著『死ぬこと以外かすり傷』は14万部を突破。雑誌「サウナランド」は2021年のSaunner of the Yearを受賞。
2022年『死なばもろとも』ガーシーを出版。

本書の要点

  • 要点
    1
    怪獣人間とは、世の中を動かし、多くの人に影響を与える人たちである。彼らは魅力的でカリスマ性があり、とてつもない才能を持っている。だが同時に、非常識で予測不能な動きをする怖い存在でもある。
  • 要点
    2
    怪獣人間と付き合うメリットは、いい案件にいち早く出会えることと、自分の限界値が上がることである。
  • 要点
    3
    怪獣人間と渡り合うには、「仁義を通すこと」「自分を磨いて会話と思考の粒度を合わせること」が必要だ。また、自分をしっかり持ち、相手の色に染まらないようにしたい。

要約

「怪獣人間」とは何か

努力では埋められない才能の持ち主

「怪獣人間」は、世の中を大きく動かし、多くの人に影響を与える存在だ。彼らは世間の常識や倫理観にとらわれず、自分の掟に従って生きている。怪獣人間には生まれつきの才能があり、努力では追いつかないような革命的なことを成し遂げる。

誰でも努力をすれば、ある程度の成功はできるかもしれない。しかし、ホリエモンやソフトバンクの孫さんのような存在になることは難しいだろう。彼らのような怪獣人間は、常識の範囲から大きくはみだし、突き抜けている。怪獣人間は、努力だけでは到達できない場所にいるのだ。

怪獣人間は「予測不能な人」
koyu/gettyimages

怪獣人間は、人が考えつかないようなことや、思っても本気でやらないようなことを、全力でやり続けている人たちだ。たとえば、ガラケー全盛の時代にジョブズはiPhoneを発明した。ガラケーの機能を改善しようとした人は大勢いたが、スマホを実現したのはジョブズだけだ。

時代を変えるような人たちは大抵非常識で、できた人間でないことも多い。そもそも常識的であったら斬新なものは生み出せない。だからこそ、普通の人からすると怪獣人間は怖い存在だ。たとえるなら、人がゴキブリを怖がるのと似ている。ゴキブリは猛スピードで走ったりいきなり翔んだり、こちらに向かってきたりと予測不能な動きをする。

怪獣人間が怪獣であるのは、何をするか予測できないからである。

怪獣人間と付き合うメリット

食い殺されるリスクを冒してまで怪獣人間に近づくメリット、それは「イイ案件にイチ早く出会える」ことだ。

怪獣人間たちは、いま一番面白いテーマや面白い場所、おいしい店を知っている。そして半年先に流行るものをいま感じている。著者は怪獣人間たちと飲み会をしたり、一緒に遊んだりしているだけで「次はこれが来るな」というのがわかるという。

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要約公開日 2023.09.26
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