ドイツ人のすごい働き方の表紙

ドイツ人のすごい働き方

日本の3倍休んで成果は1.5倍の秘密


本書の要点

  • 有給休暇と、週休2日と祝日を合わせると、ドイツ人は年間約140日休んでいることになる。長期休暇を取る人も多いが、それでも高い生産性を保って組織を運営する仕組みが整っている。

  • ドイツ人の働き方のうち、まず取り入れたいのは「早起き」と「整理整頓」だ。

  • ドイツの業務プロセスには、「明確な文書化」という特徴がある。業務マニュアルが整備され、進捗も共有されているので、休みも取りやすい。

1 / 4

ドイツ人の1日

ドイツの朝は6時に始まる

まずはドイツ人が実際にどのように1日を過ごしているかを、著者の勤務していたドイツ企業を例に再現してみよう。

朝6時、人々はすでに1日の始まりに向けて動き出している。早起きの人は7時前から出勤し、午後3時頃には1日の業務を終える。このように朝早くから働き、夕方には帰宅する生活が一般的だ。

ドイツでは個人の時間が重視され、労働時間内で仕事を完結させる文化が根付いている。フレックスタイム制が一般的で、基本的には残業は一切しない。

著者のかつての勤務先では、朝の15分ほどのカフェタイムが、エネルギーを高める役割を果たしていた。エスプレッソマシンでいれたコーヒーを手に立ち話をすると、たいていカジュアルな会話から仕事の話題へ自然と移行していく。このスペースでは「心理的安全性」が保たれていて、会話の中から自由な発想が生まれやすくなっていた。

カフェタイムを終えると自席へ向かう。自席は広々と開放感のあふれるスペースで、窓の外の美しい自然や、オフィス内の観葉植物と合わさって、最高の環境が整えられていた。こうした環境では創造性が刺激され、高い集中力を発揮できる実感があった。

ランチのあとは散歩で脳をリフレッシュ

Xsandra/gettyimages

午前中には誰にも邪魔されずに創造性の高い仕事をして、ランチの後には森へ足を運び、脳をリフレッシュさせる。散歩で午後の中だるみや眠気を吹き飛ばし、午後へと向かう。

もっと見る
この続きを見るには...
残り3786/4383文字

4,000冊以上の要約が楽しめる

要約公開日 2025.01.08
Copyright © 2025 Flier Inc. All rights reserved.

一緒に読まれている要約

世界のトップリーダーが話す1分前までに行っていること
世界のトップリーダーが話す1分前までに行っていること
矢野香
いつも幸せな人は、2時間の使い方の天才
いつも幸せな人は、2時間の使い方の天才
今井孝
伝え方で損する人 得する人
伝え方で損する人 得する人
藤田卓也
戦略的いい人 残念ないい人の考え方
戦略的いい人 残念ないい人の考え方
けーりん
鬼時短
鬼時短
小柳はじめ
なぜか好かれる人の小さな習慣
なぜか好かれる人の小さな習慣
有川真由美
人は話し方が9割 2
人は話し方が9割 2
永松茂久
行動経済学BEST100
行動経済学BEST100
橋本之克

同じカテゴリーの要約

AI分析でわかった 仕事ができる人がやっている小さな習慣
AI分析でわかった 仕事ができる人がやっている小さな習慣
越川慎司
休息する技術
休息する技術
菅原道仁
新版 エスキモーに氷を売る
新版 エスキモーに氷を売る
ジョン・スポールストラ佐々木寛子(訳)
生成AI最速仕事術
生成AI最速仕事術
たてばやし淳
ハーバード、スタンフォード、オックスフォード… 科学的に証明された すごい習慣大百科
ハーバード、スタンフォード、オックスフォード… 科学的に証明された すごい習慣大百科
堀田秀吾
限りある時間の使い方
限りある時間の使い方
オリバー・バークマン高橋璃子(訳)
イシューからはじめよ[改訂版]
イシューからはじめよ[改訂版]
安宅和人
「仕事ができるやつ」になる最短の道
「仕事ができるやつ」になる最短の道
安達裕哉
学びを結果に変える アウトプット大全
学びを結果に変える アウトプット大全
樺沢紫苑
仕事は初速が9割
仕事は初速が9割
越川慎司