flier_logo
ゴールドプランなら4,000冊以上が全文読み放題! 7日無料体験はこちらから
問いの編集力の表紙

問いの編集力

思考の「はじまり」を探究する


本書の要点

  • 「問う」という行為は、つきつめれば「情報」を「編集」することだ。「問いの編集力」は、誰もが持っている「編集力」によって、その人ならではの内発する「問い」を引き出そうとする試みである。

  • 本書は、問いが生まれるプロセス、「問い」の土壌をほぐす、「問い」のタネを集める、「問い」を発芽させる、「問い」が結像する、の4つのフェーズで考えた。

  • 問いの編集力とは、「問う」という知的営みを、一人ひとりの編集力でアップデートするプロジェクトだ。

1 / 5

なぜ「問い」を「問う」のか

はじまりの不思議

理化学研究所と、著者の所属する編集工学研究所の共同事業に「科学道100冊」というプロジェクトがある。これは、100冊の書籍の紹介を通して、科学者の生き方や科学の面白さを広く人々に届けることを目的とした事業だ。100冊の構成を組み立てるにあたって、科学者の思考プロセスをモデル化することになった。多くの科学者へのインタビューと編集工学の視点から導いた探究思考のプロセスは、次のような6つの見出しにまとめられた。

1.はじまりは疑問

2.果てしない収集

3.導かれたルール

4.めくるめく失敗

5.まるで魔法

6.未来のはじまり

書店や図書館のフェアから始まり、学校の先生からも注目されるようになると、「6つのプロセスはまさに子どもたちに伝えたい探究のプロセスです」というコメントとともに、ある先生からこんな疑問が届いた。「最初の“はじまりは疑問”はどうするとはじまるのでしょう?」

人はなぜ疑問を抱くのか。その疑問を持ち続ける人がいるのはなぜか。著者はこれにうまく答えられなかった。以来、「人はいかにして問うのか?」という「問い」が、著者の宿題となった。

問いの編集力

Halfpoint/gettyimages

「科学道100冊」に注目してくれた先生や、編集工学研究所が人材育成や組織開発のお手伝いをしている企業から話を聞くと、子どもも大人も「はじまりは疑問」の段階に問題を抱えていることがわかった。「いかに問うか」が大切であることは多くの人が認識しているにもかかわらず、肝心の「問い方」がわからないのだ。

本書は、「問いはいかに生まれてくるのか」という、自分の中から「内発する問い」とその発生のメカニズムについて、人間の編集力に重ねて考えようと試みる。

「問い」はすでに知っていることと、まだ知らないことのズレから生じる。「問う」という行為は、つきつめれば「情報」を「編集」することだ。私たちは普段の生活の中で、あらゆる「情報」に囲まれ、それを「編集」しながら生きている。「問いの編集力」は、誰もが持っている「編集力」によって、その人ならではの内発する「問い」を引き出そうとする試みである。

「問いの編集力」とは、「問いを引き出す編集力」であり、「問いに宿る編集力」であり、「問いの姿をした編集力」であるとも言える。人間だけに許された「問う」という知的営みをアップデートするプロジェクトを始めよう。

もっと見る
この続きを見るには...
残り3759/4745文字

4,000冊以上の要約が楽しめる

要約公開日 2025.01.11
Copyright © 2026 Flier Inc. All rights reserved.

一緒に読まれている要約

行動経済学BEST100
行動経済学BEST100
橋本之克
世界で一番やさしい会議の教科書 実践編
世界で一番やさしい会議の教科書 実践編
榊巻亮
それでも幸せな人、不幸な人
それでも幸せな人、不幸な人
加藤諦三
Simple 「簡潔さ」は最強の戦略である
Simple 「簡潔さ」は最強の戦略である
須川綾子(訳)ジム・バンデハイマイク・アレンロイ・シュウォーツ
楠木建の頭の中 戦略と経営についての論考
楠木建の頭の中 戦略と経営についての論考
楠木建
うまく話さなくていい
うまく話さなくていい
澤円
営業してない相手から“契約したい”と言わせる マーケティングの全施策60
営業してない相手から“契約したい”と言わせる マーケティングの全施策60
田中龍之介
AIにはない「思考力」の身につけ方
AIにはない「思考力」の身につけ方
今井むつみ

同じカテゴリーの要約

職場の憂鬱
職場の憂鬱
前野隆司
うまい気遣い×もったいない気遣い
うまい気遣い×もったいない気遣い
森田ゆき
勉強法大全
勉強法大全
星友啓
知性大全
知性大全
樺沢紫苑
三行で撃つ
三行で撃つ
近藤康太郎
意見をつくる
意見をつくる
羽田康祐 k_bird
問題解決の地図
問題解決の地図
深沢真太郎
無料
ウケる現場のつくり方
ウケる現場のつくり方
サバンナ 八木真澄営業-1グランプリ製作委員会
頭のいい人が話す前に考えていること
頭のいい人が話す前に考えていること
安達裕哉
頭のいい人が身につけている「決断力」
頭のいい人が身につけている「決断力」
深谷百合子

フライヤーは、著者・出版社の許諾を得たうえで要約を掲載しております。また、選書委員会を設けて今読むべき本を厳選し、ライターが要約を作成しております。詳しくはコンテンツポリシーをご確認ください。