人づきあいはコスパで考えるとうまくいく
人づきあいはコスパで考えるとうまくいく
コミュニケーションはスキルが9割
人づきあいはコスパで考えるとうまくいく
出版社
出版日
2025年05月08日
評点
総合
3.8
明瞭性
4.0
革新性
3.5
応用性
4.0
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おすすめポイント

悩みのほとんどは人間関係。そういわれるほどに、多くの人が人間関係に悩まされている。この悩みから逃れる方法はないのではないかと感じている人に、本書は痛快な解決策を提示する。それは、人間関係を「コスパ」で考えることだ。

「コスパ」というと、まるで損得勘定だけで人間関係を考えているようで、ドライすぎるように聞こえるかもしれない。しかし、本書を読み通すと、それは自分を幸せにするために不可欠な考え方なのだと理解できる。

本書の考える「コスパ」の良い人間関係とは、何も金勘定で人付き合いを考えようというのではない。自分が負担を感じずに安心して付き合える相手とよい関係を築き、付き合うことが「コスト」に感じられるような人間関係からは距離を置こうという呼びかけだ。たとえば、自分の時間や能力を搾取しようとしてくる人と付き合い続けるのは「コスト」でしかない。そんな人間関係をいつまでも続け、時間や心身の健康を失うのは「コスパ」が悪すぎる。うまくいかない関係は潔く割り切ってしまい、自分が本当に大切にしたい関係性に「コスト」をかけていく。そうすることで、「損得」を超えて、お互いに「得得」な関係に身を置くことができる。

こんなふうにコスパの良い人間関係の中にだけ身を置くことができたら、どんなに毎日が幸せになることだろう。それを実現するために、本書は人間関係の「スキル」を実践的な観点から教えてくれる。人間関係に悩み過ぎて身動きが取れなくなっている人は、本書を読み通すことで肩の荷が軽くなるのを感じられることだろう。

ライター画像
池田友美

著者

勝間和代(かつま かずよ)
経済評論家。株式会社監査と分析取締役。
1968年東京生まれ。早稲田大学ファイナンスMBA、慶應義塾大学商学部卒業。アーサー・アンダーセン、マッキンゼー・アンド・カンパニー、JPモルガンを経て独立。少子化問題、若者の雇用問題、ワーク・ライフ・バランス、ITを活用した個人の生産性向上など、幅広い分野で発言を行う。なりたい自分になるための教育プログラム「勝間塾」を主宰。知見と実体験、研究をもとにしたアドバイスが人気。『起きていることはすべて正しい』(ダイヤモンド社)、『40歳からの「仕事の壁」を越える勝間式思考』(日経BP)、『一生自由に豊かに生きる!100歳時代の勝間式人生戦略ハック100』(KADOKAWA)など、著書多数。著作累計発行部数は500万部を超える。

本書の要点

  • 要点
    1
    多くの人は、人間関係に「し過ぎ」と「我慢」を重ねている。「コスパ」の悪い人間関係と適度な距離を取れば、今よりもずっと楽に生きられるはずだ。
  • 要点
    2
    人間関係の悩みが尽きない本当の理由は、「自分で自分に課している、しなくてもいい我慢の連続」だ。自分の人生を大切にできるかを基準に、よりよい人間関係の中に身を置くことを目指していこう。
  • 要点
    3
    「困った人」に出会うのは避けられない。本人は自分が「相手を困らせている」という自覚がないことが多いため、出会ったときにどう対応するか、その対策を決めておくことが重要だ。

要約

人間関係は「コスパ」と「スキル」である

「し過ぎ」と「我慢」を手放して、幸せで軽やかに

私たちは、みんな、人間関係にストレスを感じ過ぎだし、困った人に振り回され過ぎだし、好かれようとして無理をし過ぎだし、人間関係にコストをかけ過ぎだ。人間関係の「し過ぎ」と「我慢」をやめ、不要な人間関係と適度な距離を置くことができれば、今よりもずっと楽に生きられるようになる。

今までそれができなかったのは、正しい人間関係の構築方法を習ってこなかったからだ。人間関係は「スキル」である。だから、学んで実行すれば、上手くなる。

もう人間関係に悩みたくない人がやるべきなのは2つだけだ。人間関係を「コスパ」で考えること。そして、人間関係を構築するための「スキル」を身につけること。これだけで、あなたの人間関係は幸せで軽やかなものに変わっていく。

【必読ポイント!】 一気に人間関係の悩みがなくなる基本の考え方

人間関係に悩む本当の理由
b-bee/gettyimages

私たちは小さい頃から、誰とでも仲よくしましょうと言われて育ってきた。トラブルが起きたら相手を責める前に、自分が悪いのではないかと疑う。それを習慣にしてきた結果、嫌な目に遭っても相手を嫌わないように努力してきた人も少なくないはずだ。人間関係において我慢が習慣になっている。だから、悩みが尽きないのだ。

一度関わった関係性を、必ずよい関係性にしなければならないということはない。「人間関係はうまくいかないこともある」と割り切れている人は、うまくいかないものには見切りをつけて、次の関係性を構築していけるので、ストレスも感じにくい。

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要約公開日 2025.06.17
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