日本人は、年金や保険など、お金まわりのルールについて知らない人が多すぎる。著者もかつてはその一人であった。19歳で芸人を始めた当時はお金に関してまったく無知で、20歳で初めて確定申告をしたときは右往左往したという。
そんな著者が取得したFP(ファイナンシャルプランナー)資格は、会計や税制、不動産、住宅ローン、保険、教育資金、年金制度など、幅広い知識が求められる。FP資格は1級から3級まであるが、3級は「知らないとヤバい、資格を取らなくてもいいから勉強しておくべき」内容である。FP3級を勉強することで、社会のしくみやお金の動きを学ぶことができるのだ。
持ち家にするか、賃貸にするか。このテーマはよく取り上げられるが、お金の計算だけでなく、将来の暮らし方やリスクを見据えた視点が必要である。
賃貸には老後に意外な落とし穴があり、60歳を過ぎると「更新できない」や「新規契約が通らない」という問題が発生することがある。高齢の居住者は大家にとって、孤独死など様々なリスクを伴うからだ。
とはいえ、持ち家なら何でもいいというわけでもない。持ち家がマンションの場合、修繕積立金や建て替えについて住人の意見がまとまらないこともある。その点、戸建ては災害対策や老朽化対応は自己責任であるものの、自分のタイミングで修繕やリフォームができる自由さがある。
■ほんだ先生の補足メモ
「戸建ては資産になるから」という考え方は危険である。戸建て住宅は、都内の一等地などに土地を持っている場合を除き、資産価値はほとんどない。
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