FP1級取得!サバンナ八木流 お金のガチを教えます
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出版社
出版日
2025年03月27日
評点
総合
3.7
明瞭性
4.0
革新性
3.0
応用性
4.0
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おすすめポイント

物価の高騰、年金、保険やローンなど、私たちの身の回りは「お金」の話題であふれている。しかし、多くの人がそのしくみや制度を十分に理解していないのが実情だ。その背景には、学校で学ぶ機会がないまま大人になってしまったことがある。

本書は、FP(ファイナンシャルプランナー)1級を取得して話題となったお笑い芸人のサバンナ 八木真澄氏が、貯蓄から投資、保険、相続、節約術まで、知っておくべき「お金の知識」を100項目にまとめた一冊だ。各項目の後半では、YouTubeにてFP試験の解説チャンネルを運営する「ほんださん」こと本多遼太朗氏による補足解説が添えられている。

興味深いのは、八木氏と本多氏の見解が異なる項目もある点だ。例えば、持ち家を推奨する八木氏に対し、本多氏は「賃貸にして出費を抑え、金融資産を増やすのも手だ」と説く。つまり、立場や状況によって最適な判断は異なるということだ。

本書に収められた100のコツは、まるで八木氏のギャグのように、ユニークな切り口でのお金の知識を端的に伝えている。すぐに実践する機会はなくとも、知っておくだけで将来必ず役に立つ知識となるだろう。

八木氏は「お金のことは自分で学ばなければ不利になることが多い」と述べている。ならば本書を「お金を学ぶ手段」として、活用してはいかがだろうか。

ライター画像
Akamune Gyozo

著者

サバンナ 八木真澄
1974年生まれ。京都府出身。立命館大学産業社会学部卒業。94年に学生時代の後輩・高橋茂雄とお笑いコンビ・サバンナを結成。「ブラジルの人聞こえますか~!」など1000個以上のギャグを持ち、柔道2段・極真カラテ初段の筋肉芸人としても活躍中。著書に『未確認生物図鑑』(ヨシモトブックス)『年収300万円で心の大富豪』(KADOKAWA)などがある。2024年に1級ファイナンシャル・プランニング技能士の資格を取得した。

ほんださん(本多遼太朗)
1994年生まれ。東京大学工学部都市工学科卒業。株式会社スクエアワークス代表取締役。「本質を理解する楽しい学習」をモットーに、YouTubeチャンネル『ほんださん/東大式FPチャンネル』を開設し、チャンネル登録者数は業界トップの25万人超。また、自身が運営するオンライン学習スクール「FPキャンプ」では、1万人以上のFP受験生を合格に導く。著者に『FPキャンプ式 FP1級 学科試験一問一答 TEPPEN』(東京リーガルマインド)など。1級ファイナンシャル・プランニング技能士。

本書の要点

  • 要点
    1
    FP3級は「知らないとヤバい、資格を取得せずとも勉強しておくべき」内容が学べる資格である。
  • 要点
    2
    インフレによるお金の価値の目減りを防ぐため、少額からでも資産運用を始めたほうがいい。積立投資は長期的に大きな利益を期待できる。
  • 要点
    3
    日本の公的支援制度で必ず覚えておきたいのは「失業手当」「再就職手当」「ひとり親向けの支援制度」「遺族基礎年金」の4つだ。
  • 要点
    4
    会社員も確定申告をしないと損することがある。医療費控除や住宅ローン控除、地震や火事などによる雑損控除は、年末調整では手続きできない。

要約

賢く使う

FP3級は「誰もが勉強すべき」資格

日本人は、年金や保険など、お金まわりのルールについて知らない人が多すぎる。著者もかつてはその一人であった。19歳で芸人を始めた当時はお金に関してまったく無知で、20歳で初めて確定申告をしたときは右往左往したという。

そんな著者が取得したFP(ファイナンシャルプランナー)資格は、会計や税制、不動産、住宅ローン、保険、教育資金、年金制度など、幅広い知識が求められる。FP資格は1級から3級まであるが、3級は「知らないとヤバい、資格を取らなくてもいいから勉強しておくべき」内容である。FP3級を勉強することで、社会のしくみやお金の動きを学ぶことができるのだ。

老後を考えるなら「持ち家」が有利
Edwin Tan/gettyimages

持ち家にするか、賃貸にするか。このテーマはよく取り上げられるが、お金の計算だけでなく、将来の暮らし方やリスクを見据えた視点が必要である。

賃貸には老後に意外な落とし穴があり、60歳を過ぎると「更新できない」や「新規契約が通らない」という問題が発生することがある。高齢の居住者は大家にとって、孤独死など様々なリスクを伴うからだ。

とはいえ、持ち家なら何でもいいというわけでもない。持ち家がマンションの場合、修繕積立金や建て替えについて住人の意見がまとまらないこともある。その点、戸建ては災害対策や老朽化対応は自己責任であるものの、自分のタイミングで修繕やリフォームができる自由さがある。

■ほんだ先生の補足メモ

「戸建ては資産になるから」という考え方は危険である。戸建て住宅は、都内の一等地などに土地を持っている場合を除き、資産価値はほとんどない。

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要約公開日 2025.06.12
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