リトリート休養術の表紙

しつこい疲れがみるみるとれる!

リトリート休養術


本書の要点

  • 著者は「リトリート」を、「人がヒトに戻る旅」と定義する。社会的な鎧を脱いで、自然の中でまっさらな自分を見つけるための旅である。

  • リトリート初心者は、ホテルや施設が提供するリトリートパッケージを利用するとスムーズだ。

  • リトリートの真の目的は「新しい自分」「ありのままの自分」に出会うことである。自然の中で過ごすことが基本だが、必ずしも宿泊を伴う必要はない。日帰りで自然を満喫したり、日常の中でプチ・リトリートを取り入れることでも、十分な効果が得られる。

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【必読ポイント!】本当の自分を取り戻す旅

「リトリート」とは何か?

「リトリート(retreat)」とは、日本語で「転地療法」「転地療養」と訳されている言葉だ。「日常を離れて自然の中でのびのびと過ごす」ことだとも言える。

著者はこのリトリートを「人がヒトに戻る旅」と定義している。社会の一部である「人」が、自然や生態系の一部である「ヒト」に還る――。言い換えれば、社会的な鎧を脱いで、自然の中でまっさらな自分を見つけるための旅である。

リトリートには絶大な休養効果がある。リトリート施設を運営している著者は、お客様の変化を間近で感じているという。到着時は緊張した様子であっても、自然の中を散歩したり焚火をぼんやり眺めたりしているうちに、たたずまいや表情が柔らかくなってくる。たった数時間で、大きな変化が見られるのだ。

また近年は、欧米を中心に「リトリート=日常を離れて自然の中でリセットする旅」という認識が広まっている。大自然でのキャンプや、温泉施設・リゾートホテルへの滞在のほか、都会の隠れ家サロンなど、さまざまに進化を遂げている。

リトリート文化は、日本にも古くから存在している。『風土記』のような古来の書には、湯治などの記録が残っているはずだ。そういった意味では、リトリートは古くて新しい習慣だと言えるだろう。

「アクティブレスト」のすすめ

miniseries/gettyimages

十分に寝ても疲れがとれない、休日にゴロゴロしてもスッキリしない――。そんな経験はないだろうか。

デスクワークやケアワークが増えている現代は、従来に比べて脳や心を酷使することが多くなっている。そのため、ただ横になって体の疲れをとっても、真の意味では休養になっていない。

そこで注目されているのが「アクティブレスト(積極的休養)」である。これは、軽度な運動をすることで疲労回復を促す休養法であるが、その概念をもっと広げてリトリートに取り入れることを、著者は提案している。週末をダラダラと過ごすのではなく、リトリートとしてリフレッシュできる活動を取り入れることで、メリハリをつけるのだ。

リトリートではよく、「自分と向き合う」「ありのままの自分を見つめる」という表現が使われる。アクティブレストを上手に取り入れられれば、楽しみながら自分自身を見つめられるようになるはずだ。

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要約公開日 2025.07.23
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