うまくいく人は自分にやさしい
うまくいく人は自分にやさしい
著者
うまくいく人は自分にやさしい
出版社
出版日
2025年06月19日
評点
総合
3.7
明瞭性
4.0
革新性
3.5
応用性
3.5
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おすすめポイント

「今の自分が好き」と言える人は、どれくらいいるだろうか。よく「日本人の自己肯定感は低め」だと言われるが、誰もがどこかに劣等感を抱え、ダメな自分を恥じている部分はありそうだ。

しかし、世の中には「自分のことが好き」な人たちもいる。本書によると、その代表格は「成功者」。そう聞くと「成功したからそう言えるんでしょ」と思うかもしれないが、そうではないという。「成功したから自分が好きになった」のではなく、「自分が好きだから成功した」――つまり、順番が逆なのである。

「自分のことが好きな人」とは、「自分にやさしい人」でもある。そもそも「自分にやさしくする」とは、ダラダラと自堕落な生活を送ることではない。ダメな部分も受け入れて、「今の自分」を起点に夢を描いたりチャレンジしたりする。そうして楽しみながら行動しているうちに、自然と理想の人生が手に入るのだという。

著者の今井孝氏は、それを体現しているひとりだ。自分の「好き」を活かした事業を運営するかたわら、ビジネス書の執筆も手がけている。著書の『いつも幸せな人は、2時間の使い方の天才』が「読者が選ぶビジネス書グランプリ2025」でビジネス実務部門賞に選ばれたことは、記憶に新しい。

私たちは小さいころから他人と比べられながら、「もっと、もっと」と追い立てられてきた。もちろん、がんばってきた自分を誇っていい。だが、心の奥底には常に「自己否定」があったはずだ。大人になった今こそ、それを手放してみようじゃないか。その先にはきっと、軽やかで明るい未来が待っているだろう。

ライター画像
矢羽野晶子

著者

今井孝(いまい たかし)
株式会社キャリッジウェイ・コンサルティング代表取締役。
3万人以上の起業家にノウハウや考え方を伝授し、最初の一歩を導いている。また、多くの起業家を成功に導いてきた経験を基に、幸せと成功の秘訣を日々発信。著書にシリーズ累計11万部を超える『起業1年目の教科書』(かんき出版)や、ベストセラーの『誰でもできるのに9割の人が気づいていない、お金の生み出し方』(幻冬舎)、『いつも幸せな人は、2時間の使い方の天才』(すばる舎)などがある。
公式サイト https://carriageway.jp/

本書の要点

  • 要点
    1
    「自分にやさしくする」とは自堕落になることではなく、「不完全な自分を受け入れる」ということだ。そうすると失敗が怖くなくなり、やりたいことにどんどんチャレンジできるようになる。人間関係も好転し、いつの間にか理想の人生が手に入っている。
  • 要点
    2
    自分にやさしくするポイントは、「自分を大切な友だちのように扱うこと」である。また、「ハードル(目標)を下げる」「自分を認めて愛する」「好きなことをする」「周りに頼る」「受け取る」の5つを意識するといい。

要約

【必読ポイント!】なぜ、自分にやさしい人はうまくいくのか?

「自分にやさしい」ということ

理想の人生を手に入れるには、「自分にやさしくすること」が不可欠だ。しかし多くの人は、そうとは知らずに間違った努力をしている。がんばって勉強をして働いて、周りに気を使いながら生きているのに、理想の人生がなかなか実現しないのはそのためだ。

「自分にやさしくする」と聞くと、働かないで昼間からお酒を飲んで、逆に人生がダメになってしまうのではないか……と不安に思うかもしれない。しかし、本当の意味で「自分にやさしくする」とは、そういうことではない。

著者はある交流会で、いかにも裕福そうな女性経営者に出会った。彼女は自分で事業を立ち上げ、その会社はうまく回っているという。それなのに経営用語を知らないし、IT知識もなさそうだ。不思議に思う著者に、彼女はこう言った。「だから社員にぜんぶ任せているのよ」。

著者の知っている成功者に、何でも完璧にできる人はいない。彼らに共通しているのは「不完全な自分を受け入れている」ということだ。スキルや知識、人脈のない自分にもやさしくできるからこそ、うまくいくのである。

みんな自分に厳しすぎる
erhui1979/gettyimages

多くの人は、理想の人生を叶えるためには「すごく苦労しないといけない」「完璧な人間でなければならない」と思い込んでいる。しかし、どんなに努力をしても、スキルや知識があっても、豊かな人生が手に入るとは限らない。広い人脈を持っているにもかかわらず、うまくいっていない人もいる。

彼らの根底に流れているのは、自分への厳しさである。著者の知る限り、多くの人は自分に厳しい。「自分はまだまだ」「もっとがんばらないと」「こんなことで浮かれていたらダメだ」「たまたま結果が良かっただけ」と、自分にムチを打っているのだ。

自分にやさしいと人生がうまくいく3つの理由

自分にやさしくすると、なぜ人生がうまくいくのか。その理由は、大きく分けて3つある。まず、「チャレンジできるから」である。自分にやさしい人は、失敗してもそれを受け入れて、将来の糧にすることができる。「失敗してもいい」と思っているため、挑戦することが怖くないのだ。

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要約公開日 2025.07.29
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